10人の器作家の「暮らしの白」 ⑨陶房窯八 大橋睦さん

陶房窯八 大橋睦さん
白楕円皿

KD_210602_0205 のコピー

白楕円皿 卵のように均整のとれた楕円。適度な厚みと重さがあるが、口縁に近づくにつれ薄くなっているため持ちやすい。色彩にあふれたワンプレート料理にも使いこなせそう。¥5,500。約25.8×21.3×高さ2.5cm

釉薬を掛けずに、土そのものの味わいを楽しむ「焼締め」の器が、普段使いはもちろん料亭でも支持される大橋睦さん。白い器に目覚めたのは「土から色を引き出す」のではなく、「土に色をまとわせる」という正反対の表現にワクワクしたから。
南アルプスを望む山梨県北杜市での生活と隣り合う「川の水しぶきや山頂にかかる雲など、重なり合うことによって強調されたり、濃淡が生まれる動きのある白を器にのせたい」と取り組んだ。
白楕円皿は、「焼締め」の作品で使い慣れた鉄分の多い土に、白土を化粧掛けしたグレーがかった白。ざらざらとした独特の手触りだが、不思議と気品があり、ハレの料理も受け止める。料理家の真藤舞衣子さんも愛用しているそう。

ECサイト「HERS à table 」はこちらから

バックナンバー

亀田大介さん
吉田直嗣さん
黒川登紀子さん
児玉修治さん
郡司製陶所
尾形アツシさん
亀田文さん
櫻井美奈子さん

撮影/邑口京一郎 取材・文/衣奈彩子 構成/松本朋子