【女優・高梨臨さん】結婚生活は「無理しない」を意識したら、すごく楽になりました
用意した衣装を着てカメラの前に立ったとき、ニットから覗いた腹筋に、スタッフから驚きの声が上がった高梨さん。インタビューに対する受け答えも迷いがなく、いい意味で予想外。結婚願望がなかった彼女の、幸せな現在地を伺いました。
自分も周りも幸せにするウェルビー女子な生き方、教えてもらいました
結婚するときに「仕事は続ける」と伝えました
元々は結婚願望がないタイプで、「きっと私は結婚しないだろうな」と思いながら過ごしていました。でも、彼に出会って初めて「この人だったら結婚したい」って思えたんです。相手がアスリートだと、結婚のタイミングで仕事を辞めて、彼のサポートに専念する選択肢もありますが、私は結婚しても自分で働いて自立していたいという気持ちが強かった。だから「私は私の仕事をこれからも続けたい」と結婚前に伝えました。彼自身も私が家庭に入ることは望んでいなくて、出会ってからずっと「夢に生きろよ!」と応援してくれていて。バースデープレートに「世界にはばたけ!」とメッセージを書いてくれるほどです、ちょっと癖が強いですけど(笑)。私が出演する作品もチェックしていて、家ではセリフ合わせにも付き合ってくれるんです。一緒にセリフ合わせした部分を実際の放送で見て「やっぱりプロってすごいよね」と(笑)。私自身も彼のトレーニングや体作り、メンタルの保ち方を間近で見ていて、そのプロフェッショナルな姿勢を尊敬しています。職種は全く違うけれど、それぞれ尊敬できる部分があるから、サポートし合えるんだと思っています。
それぞれ自立していることが、夫婦円満の秘訣かも
お互い一人暮らし歴が長いから、自分なりの生活リズムもペースも出来上がっていて、いい意味で自立している夫婦だと思います。家事分担も自分のできることは自分でやる、が我が家のルール。例えば洗濯も最初は私が担当だったのですが、彼のこだわりが強いので自分のものは自分で洗濯する制度に変えました。彼が苦手な料理は私が担当して、それ以外の家事や愛犬の世話はシェア。〝無理しない〞を意識するようになって、すごく楽になりました。とはいえ、結婚当初は私も彼も、人と暮らすことに慣れていなくてギクシャクしたこともあったんです。特に最初のステイホーム期間は初めて24時間一緒だったので大変でしたね。でもその時期に「お互い程よく距離感があった方がいいね」と話し合って、さらに干渉しなくなったし、「一生懸命になりすぎなくていいんだ」といい意味で肩の力を抜けるようになったんです。
先日、仕事で海外に行く機会があったのですが、久しぶりに彼と愛犬と離れ、完全に自分中心の生活サイクルで仕事のことしか考えなくていい、という環境が思いの外、快適でした。快適すぎて、彼がこっそりトランクの奥に入れておいた応援の手紙も数日気づかなかったほど(笑)。でも帰国後、一人でホテルに滞在した隔離期間は気持ちが沈んで寂しくて……。そんな私の気持ちを察して、彼が愛犬と一緒にホテルの駐車場まで来てくれたんです。〝おかえり〞のボードを持った彼と愛犬を部屋の窓から見た瞬間、涙が出たし結婚してよかったって実感しました。一人には一人の良さがあるし、二人でいるからこその楽しさもある。それぞれの仕事や生活を尊重しながら、節目節目では相手を思いやる、そんな夫婦関係が私たちらしい形なのかなと思います。
PROFILE
高梨 臨
1988年生まれ。デビュー以来、NHK「花子とアン」や映画「ライク・サムワン・イン・ラブ」など数多くの作品で活躍。10月7日からは日本テレビ系「アンラッキーガール!」(木曜23:59~)にも出演。待機作に『Cottontail』(2022年公開予定)がある。私生活では2018年にプロサッカー選手の槙野智章さんと結婚。愛犬はビション・フリーゼのぱんちゃん。
撮影/曽根将樹〈PEACE MONKEY〉 ヘアメーク/木部明美〈PEACE MONKEY〉 スタイリング/有本祐輔<7回の裏> 取材/坂本結香 再構成/Bravoworks.Inc