スタイリストさんに聞いた「 20代でも50代でも似合う」腕時計とは?
携帯で時間は見られるけれど、いい腕時計はやっぱり“素敵な大人”の象徴。歴史あるブランドの名品は廃れることがないから、今のうちに手に入れていっしょに歳を重ねるのもいい――20代で手に入れた時計を今も愛用している先輩に、ずっと愛せる時計の選び方と、今と将来の合わせ方を聞きました。
ステキな先輩、高橋里奈さんと斉藤美恵さんが教えます
高橋里奈さんが20代の頃買って今でも愛用している「チューダー サブマリーナー」
20代後半、プライベートで訪れた香港で購入したチューダー サブマリーナー。その頃、友達の間でお父さんや彼のロレックスを借りて、男性用の大きな時計をブレスレット感覚で身に着けるのが流行っていたんです。それがとっても素敵で憧れていたときに偶然出会ったのがロレックス創立者によって立ち上げられた兄弟ブランドのチューダーの時計。あえてちょっと大きめのサイズ、そして大好きなネイビーの文字盤を選びました。こんなふうにデニムに合わせて、今も愛用しています。
“時計は時を刻むものだから、今手に入れてこれからの思い出を刻んで”
ブランドの歴史や商品のストーリーを知ることが運命の時計に出会う第一歩
斉藤:長く愛せる時計を手に入れたいなら、今の身の丈よりも少し上のものに投資した方がいいと思うんです。若い時に背伸びしたり、頑張って買ったものって、大事にするし、記憶にも残るから。
高橋:たしかにそうですね。そしてブランドの歴史や、その時計がブランドの中でどんな立ち位置にあるものなのかを調べると、思い入れも深くなるし、自分らしい時計を見つけられるかもしれない。私も時計の撮影のときは、ブランドの方に歴史や製品の背景を伺ってから撮影に臨みます。時計はジュエリーよりもストーリー性が色濃く出ると思うので、背景を知ることがずっと愛せる時計を選ぶフックになると思います。
斉藤:いい時計は、買ったシチュエーションや、身に着けて出かけた場所など、長く使えば使うほど思い出が刻み込まれていくものだから、それをこれから増やしていけるCLASSY.世代は羨ましいですよね。
高橋:本当にその通りで、時計ってしばらく着けない期間があったとしても、使っていた頃の街の様子とか、仕事の思い出とか、聴いていた音楽がフラッシュバックするんですよね。それは時計ならではの時間の刻み方だと思うし、身に着けるたびに不思議と記憶が蘇るところも改めていいなと感じています。
斉藤:だからこそ、自分が大事にできるものを手に入れてほしい。値段より「持っていたい」という気持ち優先で選ぶことが大切だと思います。
お話を伺ったのはこの二人!
高橋里奈
16歳でデビュー後、「クリスマス・エクスプレス」や「AUBE」など数多くのCMに出演した伝説的存在。現在は女性ファッション誌を中心にモデルとして活躍。ライフスタイルブランド「irima」やファッションブランド「RINa PRive」のプロデュースも手掛ける。2人の兄妹のママでもある。irima公式サイトhttps://irima.earth/
斉藤美恵
OL、専業主婦、VERYライターを経て、スタイリストに転身。CLASSY.、VERYなど女性誌やオンラインメディアなどで活躍中。辛口カジュアルがベースの洗練されたスタイルにファンも多い。時計は人生の節目で買うことが多く、現在はロレックス、カルティエ、ジラール・ペルゴを愛用。
撮影/水野美隆 ヘアメーク/森 ユキオ(高橋さん)〈ROI〉 スタイリング/斉藤美恵 取材/坂本結香 再構成/Bravoworks.Inc