申真衣さん「1月はお金のことを考える絶好のチャンス」【お金連載 第4回】

撮影/倉本ゴリ<Pygmy company>

 

子育てを通して、今まで以上にお金の大事さを実感するようになったけど、お金の使い方や貯め方なんて学校では教えてくれなかったし、みんなはどうしているの……? そんなママたちの悩みにこたえるべく、元外資系金融会社勤務、現在は企業の取締役をされているVERYモデル・申真衣(しんまい)さんに、毎月読者から寄せられたお金に関する質問に答えてもらうコラム連載。第5回は「年始だから考えたいお金の話」がテーマです。(過去の連載はこちら

 

【第5回】今月の質問

新年を迎えるたびに「今年こそお金のことをちゃんとしたい」と思うのですが、結局なんとなく1年が過ぎてしまいます

 

 

「今年の目標」を書き出すことで
意識して1年を過ごすことができる

 

新しい1年をどう過ごしたいか、何にお金を使いたいか。1月はお金の使い方や目標について考える絶好のチャンスです。私は子どもの頃から「今年の抱負は?」と毎年、新年に親に聞かれて育ちました。この一言で、先の見通しを立てて生活する習慣が身に付いた気がします。以前は手帳に記載していましたが、今はNotionアプリで管理。スマホでいつでも見返せるようにしています。いくつか抱負を立てましたが、そのうちの一つは「毎日1リットル水を飲む」。とてもシンプルですが、書き出すことで意識して生活ができると思います。お金にまつわることでは、引っ越しを考えています。5分でもいいから通園にかかる時間を減らしたいんです。送りと迎えで1日たった10分でも、1年で考えたら60時間の削減になりますから。これからいろいろとリサーチするつもりです。

 

「お金を貯める」という目標でもいいのですが、できれば具体的に「何に使いたいか」「なんのために必要か」まで落とし込むのがおすすめです。ただ節約して残ったお金を貯めるというやり方は、張り合いがないのでなかなか続かないと思うからです。私自身はもともと「お金を所有する」こと自体にはあまり関心がありません。人生のその時々で、自分を幸せな気持ちにしてくれることにお金を使っていきたいと思っています。だから社会人になってからは「あの靴を買う」「年間○○円貯めてみる」という目標を決めて、生活費の予算を管理していました。目標やライフプランを常に考え続けていたら、誰だって疲れてしまいます。新年に時間をとって、1年後までの行動を計画する。その代わりにそれ以外の時間は悩まないと決めて、自分としっかり向き合ってみてはいかがでしょうか。

 

「ToDoリスト」で年末、年度末のバタバタを乗り切る

 

毎年1月にやる!と決めている家事もあります。タオルの入れ替えです。少しずつ買い足していると、古いものと新しいものが混じりあって捨てどきが分からなくなってしまいませんか? わが家は4人家族でフェイスタオル6枚、バスタオル6枚を常に在庫するようにしているので、古いものは一気に処分し、新しいものと入れ替えています。アンダーウエアの入れ替えもこの時期にやることが多いです。愛用するHANROのコットンシームレスのキャミソール、それからプチバトーのコットンTシャツもまとめ買い。定番品の入れ替えで、気持ちも新たに1年を過ごすことができます。

タオルを新年に買い替えるのは毎年のルーティン。楽天スーパーセールで購入。

こうした作業は忘れてしまわないように、あらかじめToDoリストにまとめておきます。私は11月中に「年末年始にやること」リストをスマホに入力します。医療費控除や確定申告の準備、子どもへの贈与などのお金関係から、メルマガやサブスクの整理、包丁とぎ、美容院、ジュエリーのクリーニングなど。どんどんリストアップして、終わったら一つずつ消していきます。年末年始はもう過ぎてしまいましたが、今から年度末、学年末に向けてこうしたリストを作っておくと、直前にバタバタと考えずに済んでラクになるかもしれません。アプリを使って簡単に作ることもできますよ。

 

2020年に第二子を出産。さらに代表取締役を務める会社が事業を拡大したことで、より時間のやりくりが求められるように。そんな時、リストの存在にいつも助けられました。忙しくなったことでメンタル面のやりくりも重要になってきましたが、夫と話をしたり、ファッションを楽しむことでバランスをとっています。いい感じのコーディネートで街を歩くだけでご機嫌になれるし、スタイルが良く見える服を着るだけで自分に自信がつくから、おしゃれってすごい力がありますよね。モデルをやろうと決断したのも、子育て世代に向けたファッションを発信することでママたちの自信につながればと考えたから。2022年1月号からは表紙モデルにも挑戦しています。時間も気持ちもやりくりは続きますが、仕事もプライベートも、目一杯充実した1年にしたいです。

 

取材・文/樋口可奈子

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