人間関係にストレスを抱える人こそ 読んでほしい一冊

人間関係にストレスを抱える人こそ読んでほしい、目から鱗の一冊!

『相性で運命が変わる福寿緑うらない』著者:中園ミホさんインタビュー

私が脚本家としてデビューしたのは28歳のとき。その前はというと、実は、占い師をしていました。大学を卒業してから小さな広告代理店でOLをしていたのですが、自分のふがいなさに呆れて1年3カ月で自主退職。そのあと、もの書きを目指したものの中途半端で、24歳のときに母の友人だった占いの大家・今村宇太子先生のもとで週3日ほどアシスタントをするようになりました。占いだけは先生のもとで14歳から真面目に勉強していましたから。そして、お茶を淹れたり、占いのデータを調べたりするうちに、お金をいただいてお客さんを占うようになったのです。
その時に実感したのが、「家庭のことが悩み」「仕事のことで悩んでいて……」と、人の悩みは様々なれど、掘り下げていくと大抵の問題が対ヒト、人間関係にあるということです。最近でも、親しい人を占うことがしばしばあるのですが、その人自身は決して悪い運気ではないのに、上手くいかない。それで、その周囲の人を占ってみると、大切な人の厄をかぶってあげていたりするんですね。一方、パートナーの運気がいいと、それに引っ張りあげられて自分も上手くいったりして……。人は皆、人の運気に影響されながら生きているのです。

じゃあ、運気のいい人とだけ付き合って生きていけばいいじゃない! というと、そうでもないのです。運気のいい人ばかりを集めてドラマを作っても、楽しくてスムーズなのですが、なぜか当たらない。逆に、空亡期(=人生の冬期)に入っている人がたくさんいるほうが、困難だらけでとにかく荒れますが、大ヒットしたりもするのです。みんなで必死に乗り越えようとするから、ものすごい力が出るんだと思います。
それから、相性のいい人ばかりと付き合っていても人生はつまらない。波風が立たない代わりに刺激もなく、ステップアップをすることもありません。私にとっては、2021年の秋ドラマでシリーズ6作めとなった『ドクターX 外科医・大門未知子』のプロデューサーこそ、相性が決して良くない“空亡”にあたる人。厳しいことを指摘され、耳が痛いことも多いのですが、だからこそ私を成長させてくれます。シリーズ6作を迎えるヒット作に育ったのは、この厳しい相性を乗り越えたご褒美のように感じています。今では四半世紀以上のお付き合いとなる林真理子さんも、私にとっては、“悪い”といえる相性です。しかしながら、ぐーたらな私にいつも喝を入れてくださる大切な存在です。人生の中では、むしろそういった‘悪い相性’こそ大切なのかもしれません。相性のいい人は、友人として気兼ねなく楽に付き合っていけばいいのです。

私自身は、10歳で父、19歳で母が他界し、その後も壁にぶつかりっぱなし。持ち前の運も決して強いとは言えません。しかし、運は人が運んで来てくれるものであり、運命というのは、人との出会いと努力によってどんどん切り開いていくものです。林真理子さんや脚本家の先輩・大石 静さんに、『ドクターX』プロデューサーと、私の周囲の強運な方々が運んでくださる運のおこぼれに乗り、今の私があるのです。
今、この時も、毎日の生活の中で、上司やお取引先、親戚……、逃れられない人間関係に悩む人も多いと思います。しかしながら、占いというフィルターを一枚かけると、冷静さを取り戻せる。その人のウィークポイントや苦手なことも見えてきて、一人の人間として客観的に相手を知ることができるようになる。どんな偉い人も、偉そうにしている人だって、必ず運気には波があります。良い時もあれば、低迷する時もある。人と人との関係は常に動いているのです。それを知れば、人間関係の息苦しさから少し解放されるに違いありません。人間関係のストレスを抱えている人こそ、ぜひ読んで欲しい一冊です。

 

Miho Nakazono

1959年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業後、広告代理店に勤務。その後占い師を経て、88年脚本家デビュー。『やまとなでしこ』『ハケンの品格』『Doctor-X 外科医~大門未知子』と記録と記憶に残るヒット作品多数。

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