子どもの中学受験、受験校って親が選んでいいの?【ジェーン・スー×HARUKOの人生相談Vol.23】

40代女性の気持ちを代弁するような明快な語り口が人気のコラムニスト、ジェーン・スーさん。新聞やラジオ、雑誌で多くの方のお悩みに答え、その胸のすくような回答には励まされる読者も多数。
一方、波乱万丈の人生経験を持ちながら、いつも前向きで飾り気がない人柄で、誰からも愛されるモデルのHARUKOさん。歯に衣着せぬ語り口で、仲間のお悩みにさっと答えてくれると評判です。
そんなおふたりに『STORY』読者の真剣なお悩みに答えていただきます!

<PROFILE>

ジェーン・スーさん

コラムニスト。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」(月〜木11:00〜)のパーソナリティを担当。毎日新聞をはじめ新聞・雑誌で数多くの連載を持つ。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』は、第31回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『これでもいいのだ』。

HARUKOさん

モデル。短大時代、『JJ』にて山田明子(はるこ)の名でデビュー。以来、数々のファッション誌で活躍。’03年に結婚後、九十九里浜に移住、長女を出産。’12年に離婚。HARUKOに改名し、現在『STORY』にて活躍中。趣味はサーフィンと読書。


~第23回~

★ 子どもの中学受験、受験校って親が選んでいいの?

今年5年生の娘がいます。中学受験を考えていますが、希望校が決まりません。
本人は、兄が受験したので、自分もするのは当然と思ったようで、4年から塾に通い始めました。でも、共学でも女子校でもどちらでもいい、制服がかわいいところがいいかななどと言っています。親が受験校を決めてもよいのでしょうか?
ちなみに上の子どもは自分で男子校を選んで決めました。(N.Nさん 44歳 主婦 東京都)

ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
つい最近、似たような話を友達から聞いたんです。彼女は、親がどんなことでも子どもの意思を尊重して、やりたいようにやらせてくれたそうなんです。高校受験のときも「自分で選びなさい」と言っていっさいアドバイスがなかった。それで、選び方もよくわからないまま、制服で志望校を選んだんですって。ところが、いざ入学したら、卒業後の選択肢が非常に狭い学校だとわかったんですよ。彼女が言うに、「可愛い制服が着られたのはよかったけれど、どういう学校がいいのか、もうちょっとしっかり教えてくれればよかったのに」って。
HARUKOさん
HARUKOさん
娘の中学受験のときも、小学生の頭で考えるんだから、制服がかわいいところがいいというのはありましたね。自分も中高生のときに、他校の制服がかわいくって、いいなあなんて思ったりしたから、制服で決めるのも全然悪くはないと思います。それが勉強するモチベーションにもなるだろうしね。ただ、N.N.さんは子どもの意思を尊重する教育をしてきたんだろうし、上のお兄ちゃんがすごくしっかりしていたから、下の子も自分で選べると思ったんだろうね。でも、まだ小学生でしょ?子どもがどこの学校にしたらいいかわからないと言っているなら、親が決めてもいいんじゃないかな。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
そうですよね。小学生が親のガイドラインなしで、学校を決めるのは、そもそも難しいんじゃないかと思います。自分の小学生時代を思い出すと無理ですね。せめて、候補だけでも親が挙げてあげるほうがいいのでは?
HARUKOさん
HARUKOさん
偏差値との兼ね合いもあるけれど、「女子高だったら、このあたりがいいじゃない?とか、制服が可愛いなら、ここは?」みたいに、コミュニケーションとりながら相談するといいのでは?校風がその子に合うかも、子ども自身にはなかなかわからないですよね。いろいろ一緒に相談すれば、子ども自身でも「学校を見に行ってみようかな」というふうになるだろうし、学校や生徒の様子を見れば「ここがいい」と決められるのではないかな。これから選んでも、十分間に合うと思うので、試してみてほしいですね。

当連載は毎週金曜日配信です。
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撮影/吉澤健太 取材/秋元恵美

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