しょうゆと水を混ぜるだけで手軽に菌活できる「ひしおの糀(はな)」

ひしおの糀と、ひしおを使った料理

発酵食品や麹ブームのいま、注目を集めているのが「ひしお」。その「ひしお」を自家製でつくれる「ひしおの糀(はな)」について、MartTRIBEの東さんが教えてくれました。

「ひしおの糀(はな)」ってどんなもの?

ひしおの糀(はな)
ひしおの糀(550g)¥990(名刀味噌本舗)

「ひしお」は味噌やしょうゆの原型で、発酵食品のルーツとも言われている伝統調味料。それを自宅で簡単につくるために開発されたのが「ひしおの糀」です。販売しているのは、岡山の味噌屋・名刀味噌本舗。ひしおの糀に使っている大麦や大豆は岡山県産で、丁寧に仕込んだ麹を独自の製法で乾燥させているため、酵素の力が強いのが特徴です。

「腸内環境を整えたり、免疫力アップにつながれば、と『ひしお』を積極的に食事に取り入れています。発酵するまで2週間と味噌より手軽だし、つくり方も簡単! しょうゆ代わりにも味噌代わりにも使えますし、野菜、肉、魚、何でも合うのでハマっています」(東さん)

ひしおのつくり方

完成したひしお

こちらが、「ひしおの糀」を使って発酵させた自家製ひしお。2週間程度でこの状態になります。早速、材料とつくり方を紹介します。

【材料】(1袋分つくる場合)

  • ひしおの糀…550g(1袋)
  • 水…300㎖
  • しょうゆ…600㎖

【道具】

  • 計量カップ
  • 容器(1.5L以上)

今回は、家庭の冷蔵庫に入りやすい450㎖のガラス瓶を100円ショップで調達。分量はそれぞれ1/4にしてつくりました。

【下準備】

容器を消毒しておきます。耐熱容器であれば熱湯をかけて消毒。または、高濃度のアルコールなどで消毒します。

【つくり方】

1.材料を混ぜ合わせる

①こうじの糀(138g)を容器に入れる。

②水(75㎖)を加える。

③しょうゆ(150㎖)を加える。

2.全体を混ぜ合わせる

全体を混ぜる。

スプーンなどを使い、全体が混ざり合うよう、底からしっかりと混ぜ合わせる。

3.容器の汚れを拭き取る

容器を拭く。

容器のフチについたひしおをペーパータオルなどで拭き取る。フチについたひしおを放置すると、カビなどが発生しやすくなるため、ひと手間かけましょう。

4.発酵させる

①ふたをして発酵させる。2週間を目安に、毎日混ぜる。

②完成は2週間後。発酵が進みやすい温度は25~30℃前後なので、できるだけ暖かい場所で発酵させるのがおすすめ。

完成したひしおは冷蔵庫に保存し、6カ月を目安に食べ切ってください。ここからは、ひしおを使ったおすすめメニューを紹介します。

ひしおレシピ【1】温野菜につける

温野菜とひしお

温野菜につけて食べると、シンプルに野菜の美味しさを引き立ててくれます。

「我が家ではよくきゅうりやブロッコリーにつけて出しています。味噌より甘みを感じるのか、2歳の息子も手づかみで食べるほどお気に入り。キャベツやスナップえんどうなどの春野菜にも合いますし、ゆで卵もおすすめ」(東さん)

ひしおレシピ【2】魚や肉の漬けだれにする

サバのひしお漬け

魚や肉に漬け置きしてから焼くと、まろやかな味わいに。

「シンプルに焼いた後につけることもありますが、漬け込むと麹の効果で魚や肉が軟らかくなります。魚はくさみが取れて食べやすくなりますね」(東さん)

サバにひしおを漬ける

今回はサバを利用。目安は、魚なら切り身一切れに大さじ1くらい。漬け込んだらフライパンに魚を並べて少し酒をふり、ふたをして蒸し焼きにするとふっくら焦げずに仕上がります。

ひしおレシピ【3】クリームチーズと合わせておつまみに

クリームチーズとひしおをバゲットにのせて

クリームチーズと合わせてバゲットにのせれば、赤ワインにぴったりのおつまみになります。

「クリームチーズとは発酵食品同士、相性いいですね。冷ややっこにひしおをかけても、おつまみにぴったり」(東さん)

他には、お味噌汁に入れる味噌の量を減らして、その分をひしおにするのもおすすめだとか。味噌だけよりまろやかになり、コク深くなるそう。そのまま食べても、調味料としても使えるひしお、手づくりしてみてはいかがですか?

【問い合わせ先】
名刀味噌本舗 http://www.meitoumiso.com/

※名刀味噌の噌は、口へんに曽です。

撮影/山下忠之 フードコーディネート/安部加代子 取材・文/富田夏子