超円安でも1年間の留学費用を工面する方法【Ritaの大人留学④】
こんにちは、今年6月からスペインに大人留学をしておりますRitaと申します。スーツケースとリュック1つで日本を飛び出してから間もなく2ヶ月、この先の「生活」を意識するようになってきました。この土地で1年以上生きていくのにどのような感覚で生活するべきか、支払いはどんな方法が良いのか、周りの人達との調和など……毎日手探りで感覚を掴んでいます。今回は、そんな留学生活でのお金事情について赤裸々にお話させて頂きます。
離婚してからは学生2人の子育てと生活維持に必死で、収入を貯金に回せることは全くありませんでした。その為、ようやく貯金が出来るようになったのは、ほんの数年前の話。留学を決めた時点では、なんとか貯めた数百万円の貯金しかありませんでした。まず、1年間の語学学校の授業料と2ヶ月分のホームステイ費で約150万円が飛んでいきました。自分自身の為にそんな額のお金を使うことなんて初めてで、支払いをしたその日は「本当に振り込んでしまった……もう後戻りはできない」と胸騒ぎがしたことを今でも覚えています。その他、片道切符で買った飛行機代、渡航前に入った保険代、家具処分や渡航準備品の購入などで渡航前に計30万円程を使い、スペイン到着後の出費は現地での生活費を工面するのみになりました。
「キャッシュパスポート」を賢く使う
とにかく到着時に現金がいくらかあれば安心だと思い、渡航前に約10万円をユーロへ換金しました。円安でとても痛手でしたが、留学時期はずらせないので仕方ありませんね……。また、「キャッシュパスポート」と呼ばれる、事前に日本の銀行口座からチャージして現地のATMでユーロが引き出せるカードにも数十万円分入れて来ました。今は現地の銀行口座を開かず、この中でやり繰りできており、この先現金が足りなくなった時にはキャッシュパスポートへの追加チャージやクレジットカード払いも活用したいと思います。なお、街中はキャッシュレス化が大変進んでいて、ほとんどの店舗でカード払いが可能です。
「ランチは持参」など暮らすためのお金の使い方を
暮らしてみて感じるのは、物価は日本と同じくらいの感覚だということです。例えば一般的なレストランでパスタを頼むと日本円で1,500円程、コーヒーは街中のカフェで400円程となります。果物、野菜、衣服類は少し安めなイメージですが「海外は安く生活できる」という感覚は無く、旅行気分で毎日外食をしていては底をついてしまいます。その為、昼食は多めに買ったパンや野菜を持参するなど工夫しています。到着してから家計簿をつけていますが、1ヶ月の出費はおよそ3万円。ただ、1日2食が提供されているホームステイの契約が終わってしまう来月からは、新たに発生する毎月の家賃に加え食費にも大きな変化がありそうです。
徹底的な節約より「環境を楽しむ気持ち」も忘れずに
語学留学生には2~3週間の短期生も多く、いわゆる旅行の一環として「短い滞在中にできるだけ満喫したい!」と思っている人がほとんどです。その為、食事も有名店で良いものを食べてみたい、レジャーも金額に関わらずにこの日に行けるなら行っておかなくては、という感覚が見受けられます。そんな短期滞在のクラスメイトとの交流が少しずつ増える中、彼らとの金銭感覚の違いを感じる事もあります。しかし、私にとってもせっかくの交流機会。取捨選択しつつも、興味あるものには「是非一緒に!」という気持ちを優先することにしました。もちろん語学の勉強が留学の目的ですが、「この環境を楽しみたい」という気持ちを失ってしまったら人生の軸が変わってしまうと思うのです。
限られた予算でも、ここに滞在している実感を掴みつつ楽しみたい!そんな気持ちで工夫の毎日です。日本の平均給与よりは収入が低いと言われるスペインですが、朗らかに笑い、遅くまでバルを楽しみ、心豊かに暮らしている人々の姿を見て、大切にすべきことを改めて考えさせられます。私も引き続き生き生きと自分の人生を楽しんでいけるよう、バランスのある生活リズムを作っていきたいと思います。
この記事では月2回の連載を通して、楽しい50代を過ごす為の挑戦を、読者の皆様と共有していきたいと思っております。無鉄砲な新たな人生を、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです!
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撮影・文/Rita
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結婚、出産、離婚、子育てを経て、あとは終活を……と考えていたとき、娘さんの「人生もうやることないって言っているけれど、まだなんだってできるでしょ。留学でもしてみたら?」のひと言に突き動かされ、スペイン留学を決意。お金、コネ、語学力がなくても、情熱ひとつで日々をまい進する「Rita流留学ルポ」をSTORYwebで更新中。