太陽の輝く夏。「アクティブに過ごして最高の夏にしたい！」と考えている人も多いのではないでしょうか。夏を楽しみたい人にとって、避けて通れないのが日焼けとシミのトラブル。紫外線の強い夏は、対策を取らないとシミの悪化につながりやすいので要注意です。今回は紫外線に負けない美肌作りのポイントや、注目の美容漢方について紹介します。
シミができるメカニズムは？
皮膚が紫外線を浴びると、表皮にある「メラノサイト」という細胞が黒色色素メラニンを作り出し、皮膚が黒っぽくなります。これがいわゆる「日焼け」の状態です。
日焼けは一時的なものであり、黒っぽい皮膚は肌のターンオーバーとともに剥がれ落ちて排出されるので、時間とともに通常の肌の色に戻っていきます。
しかし、ターンオーバーが乱れてメラニンの排出が遅れたり、長期的に紫外線の刺激を受け続けてメラニンが過剰に生成されたりすると、メラニンが蓄積して部分的に黒っぽい箇所ができてしまうことも……。この部分的な色素沈着を「シミ」といいます。
シミを消すことはできる？
シミには、セルフケアが有効なタイプと無効なタイプがあります。老人性色素斑、炎症後色素沈着、肝斑などは、セルフケアによって薄くできる可能性が高いです。
一方で、そばかす（雀卵斑）、脂漏性角化症、日光性花弁状色素斑（にっこうせいかべんじょうしきそはん）などは、自分で消すのは難しいといわれています。
また、セルフケアが可能なタイプのシミでも完全に消し去るのは難しく、予防が非常に大切です。次は、具体的なケア方法をご紹介します。
スキンケアによる日焼け・シミ対策
紫外線予防のポイント
肌への紫外線ダメージを防ぐためには、しっかりと日焼け止めを塗ります。紫外線を浴びやすい季節や場所では、帽子や日傘を使うようにしましょう。
紫外線量は5～8月にピークとなるため、春・夏の紫外線対策は非常に重要。秋・冬には紫外線の量は減りますが、油断せずに紫外線対策を続けるのが日焼け・シミ予防の基本です。
日焼け止めを顔に塗るのは、化粧水や乳液などで保湿ケアをしてからにしましょう。保湿が不十分な肌に直接塗ると、皮脂崩れの原因になります。また、日焼け止めは2～3時間おきに塗り直すと効果的です。
日焼け・シミ対策には、紫外線予防とスキンケアが有効です。
スキンケアのポイント
肌のバリア機能を高めるために、スキンケアはとても重要。紫外線にさらされた肌はバリア機能が低下して、乾燥や肌荒れなどを起こしやすくなるためです。
バリア機能が低下すると紫外線ダメージをさらに受けやすくなり、シミも悪化しやすくなるという悪循環におちいってしまいます。セラミドなどが配合された化粧品を用いて肌を保湿し、バリア機能をサポートしましょう。
日焼け・シミの改善には「美容漢方」という手も
日焼けやシミを根本的にケアしたい人におすすめなのが、美容漢方です。美容漢方とは、美容を目的として漢方薬を活用することで、からだの内側から輝く美肌へ導きます。
シミには、血流の滞りが関与すると考えられています。血流が改善すると、全身に栄養と酸素が行きわたるため、肌のターンオーバーが整います。また、水分の巡りがよくなると、肌の水分代謝が促進されて老廃物が排出されたり、肌が潤ったりします。これら2つの相乗効果で輝く肌を取り戻すことができるのです。
忙しい現代女性にとって、こまめな日焼け対策やスキンケアを続けるのはとても大変です。「美肌作りを目指して食生活を改善したい！」という人も、ついつい後回しになりがちなのではないでしょうか。
漢方薬なら毎日続けて飲むだけなので、とてもお手軽です！ 「からだの内側からしっかり美肌対策をしたいけれど、続けられない……」という人にもぴったりですよ。
シミの改善や紫外線対策におすすめの漢方薬
桂枝茯苓丸料加薏苡仁（けいしぶくりょうがんかよくいにん）
【第2類医薬品】ツムラ漢方大柴胡湯エキス顆粒 20包 ×2
比較的体力があり、ときにのぼせや足冷えなどの症状を伴う人の、シミやニキビなどに用います。
当帰芍薬散（とうきしゃくやくさん）
【第2類医薬品】ツムラ漢方大柴胡湯エキス顆粒 20包 ×2
比較的体力が乏しい、疲れやすく貧血気味の人の、シミや更年期などに用います。
漢方薬を選ぶときに欠かせないのが、自分の体質や症状に合った漢方薬を見極めること。合わないものを選ぶと副作用が出ることもあるので要注意です。
どの漢方が合うのかを知りたい人は、漢方のプロの力を借りて自分にぴったりの漢方薬を探してみませんか？ オンラインで漢方相談をできるサービスが人気です。
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日焼けやシミの発生は、肌の表皮に存在するメラノサイトが、紫外線の刺激を受けてメラニンを産生することが原因です。肌の新陳代謝であるターンオーバーが乱れると、メラニンの排出が遅れてシミができやすくなります。
十分な紫外線対策と肌のバリア機能を高めるスキンケアが、日焼けやシミに負けない美肌へと導いてくれますよ。
からだの内側からケアしたい人はぜひ、美容漢方もチェックしてみてくださいね。夏本番を楽しみましょう！
＜この記事を書いた人＞
薬剤師 竹田由子
大学院で臨床薬学を専攻、病院で10年勤務、結婚後は調剤薬局勤務、ライターとしての活動も始める。腎機能低下を機に、月経痛への鎮痛剤使用量を漢方で減量成功した経験がある。元漢方・生薬認定薬剤師で薬膳漢方マイスター。「日常の不調はまず漢方」をモットーに生活を送る。病院時代の長いDI経験を生かし、薬の面から分かり易くサポートしたいと考えている。
●あんしん漢方（オンラインAI漢方）