一般未公開の植物工場で見た!「豆苗ができるまで」【Mart会員特別見学会リポート①】

7月下旬、山梨県北杜市にある村上農園の豆苗工場で、Mart読者会員だけに開催された特別見学会。これまで一般公開されてなかった、最新の植物工場の様子を間近で見ることができました。そのスケールと、工夫された仕組みに参加したMart読者もワクワクドキドキの時間を過ごしました。

 

まず質問。山梨県北杜市に工場がある理由は?

豆苗専用としては国内最大の植物工場の、村上農園山梨北杜生産センター。「この土地に工場があるのは、理由があるんですよ。わかりますか?」と、参加したファミリーへ村上農園の方たちから質問がありました。みなさんわかりますか?答えは、豊かな清水に恵まれていること。そして、山梨県北杜市は日本一長い日照時間なので、野菜の生産に最適な環境のためなのだそうです。

 

豆苗の種子を「休眠」させて保管…その数に圧倒!

天井も高くまるで体育館のような広い敷地内に、白い大きな袋がたくさん並んでいます。この中には、豆苗の種子・えんどう豆が入っています。工場に入ってきた日など細かく管理され、気温15度の涼しい環境で保管されていました「ここは種子庫と呼ばれる部屋です。種子は生きているので、低温低湿の状態で乾燥したまま保管します」と加茂慎太郎センター長。

巨大な機械がありました。「豆の大きさ、質量など均一なものを選び育てることで、品質が一定の商品をみなさんのお手元に届けることができています。この機械は、均一な豆をセレクトするためにオリジナルで開発したものなんですよ」。種子は風の力でパイプの中の様々な工程を通り、発芽に向いていないものや、もしも他の植物の種子などが混じっていた場合ははじかれるとのこと。スケールの大きさに、大人の参加者も驚いていました。

発芽準備のため豆苗を水に浸していきます

種子はきれいに洗浄した後、水に浸し、たっぷりと水を吸収させます。この流れも機械化されており、大量の種子が動いていくのを見ることができました。

大量の種子を投入!

ざーっという大きな音に、参加者もびっくり!

一部を特別に手に取って触らせてもらいました。

専用の栽培容器にまかれ、いよいよ生育スタート

発芽させた種子は専用の栽培容器にまかれます。その数、1パックに約250粒。そして、暗くてエアコンのついた促成室で根を伸ばし、日光を当てるため緑化場へ。

専用の栽培容器にまかれた種子。

次の工程へは、ベルトコンベアーで運ばれていきます。

とにかく広い!緑化場でグングン育つ豆苗と対面

芽が出て、葉をしっかり日光にあてるため、自然光がたっぷり入る緑化場へ。ずらりと並んだ豆苗に「わー」「たくさんある!」と参加者からも声があがりました。鍋の材料として消費量がグンと増える冬は、隙間がないほどに豆苗が育てられているそうです。

広がる豆苗水耕栽培。

種をまいた順に並んでいるので、発育過程もよくわかりました。

温度管理も大切。調節するためのパイプがたくさん張り巡らされていました。

安心・安全な商品を届けるための工夫が多数

出荷前には予冷室で苗が冷やされます。日持ちを伸ばすため、これ以上育たないようにするためです。

広大な敷地内では、機械がフル稼働しています。出荷するための段ボールを組み立てるのも機械化されています。人の力を使わずとも、効率的に品質のよい野菜を育てるための、植物工場は、これから超高齢化社会や食料危機を迎えるといわれる今、ますます重要視される農業だということがよくわかりました。

重要な部分は人間の目でしっかりチェック

とはいえ、すべて機械が行えるわけではありません。外気温や晴れ・曇りなど天気により豆苗の発育も異なります。発育状況など、大事な部分は人の目がしっかり入りチェックします。そしてコントロールルームでは、コンピュータで自動的に環境を制御。各所がモニターを通して見ることができ、カメラ操作でズーム、移動なども可能。また、現場にいるスタッフとインカムで通話も可能。センター長から細かく指示を出すこともあるそうです。

最も衛生管理の高い部屋で、1パックずつパッケージングされていきます。この工程もまた、人の目でしっかりチェックしながら行うのだそう。私たちの元に豆苗が届くまで、こんなにもたくさんの工程を通ってきていることを学べました。

工場内を見学した後は、豆苗の収穫体験と料理体験です。次の記事で紹介します。
※今回のMart特別見学会は、参加者は徹底した衛生管理のもと工場敷地内に入っています。

取材・文/新里陽子