【更年期が原因?】腰痛に悩む40代50代の対策4つ

年をとってから若い時より腰痛が辛くなったという40代50代も多いのでは? 更年期になるとさまざまな不調が出てきますが、腰が痛い原因にはどのようなものがあるのでしょうか。原因を解説し、痛みを解消する方法をご紹介します。

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1:女性に多い腰痛の原因とは?

腰痛の約85%は原因不明ともいわれていますが、ここでは更年期の女性に当てはまることの多い原因2つを解説します。

①女性ホルモンの減少

更年期には女性ホルモンの減少が見られますが、これが腰痛に関わっているケースがあります。女性ホルモンには2種類あり、そのうちのひとつであるエストロゲンは女性の心身に大きく影響を及ぼすのです。エストロゲンの減少による症状のひとつに自律神経のバランスが乱れ、血液循環が悪化することが挙げられます。血液循環が悪くなると、血液中の疲労物質がその場所にとどまり、肩こりや腰痛などのさまざまな体の不調につながるのです。

②筋肉の衰え

歳を重ねると運動不足になりがちですが、運動不足になると腰回りの筋肉が衰えたり、柔軟性が低下するなどの不調があらわれやすくなります。背骨を支える力が低下すると、背骨や腰椎に負担がかかり、痛みが生じるのです。

2:動きも心も軽やかに! 腰痛対策4つ

更年期に多い腰痛の原因が分かったところで、どのような対策をしたらいいのでしょうか。自宅でも簡単にできる方法をご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。

①ウォーキングをする

腰痛の改善・予防にはウォーキングが効果的です。ウォーキングを行うことで、腹筋や背筋が鍛えられ、運動不足でかたくなった筋肉がほぐれて、腰痛改善につながります。しかし、腰を痛めてから数日しか経っていない場合や腰の痛みが強い人、しびれがある人などは控えるようにしましょう。目安として15分~20分程度から始め、慣れてきたら少しずつ時間を増やして歩くようにすることをおすすめします。以下のポイントを意識して実践してみましょう。 ・胸を張り、少し背筋を伸ばす(腰の反りすぎに注意) ・頭のてっぺんから紐で吊られているようなイメージで歩く

②カルシウム・マグネシウムを摂る

骨を強くするのに必要な栄養素としてカルシウムとマグネシウムがあり、これら2つの栄養素には筋肉や神経の機能を保つ働きもあります。カルシウムは年齢とともに吸収率が低下するため、子どもだけではなく、大人もしっかりと摂取することが大切です。

③姿勢を正す

猫背や反り腰などの悪い姿勢で日常生活を送っていると、首・肩・腰回りの筋肉に負担がかかってしまい、腰痛だけでなく肩こりなどの症状も出てきてしまいます。姿勢を正して首・肩・腰回りに余計な負担をかけないようにしましょう。正しい姿勢は、以下の方法で確認できます。 〈正しい姿勢のポイント〉 軽く顎を引いて壁に背を付けて立ち、頭・肩甲骨・おしり・かかとの4点が壁につくようにする

④漢方薬を飲む

腰痛の改善方法として、運動や栄養素の摂取などのほかに、漢方薬を活用するのもおすすめです。腰痛には、血流の改善によって腰や背中の筋肉、神経の機能を回復することで、痛みを根本から改善する漢方薬を選ぶといいでしょう。以下に、おすすめの漢方薬を3つご紹介します。

腰痛でお悩みの方におすすめの漢方薬

・牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

泌尿・生殖器系の機能を補い、水分の巡りを整えることで、下半身の衰えに働きかけます。疲れやすくて四肢が冷えやすい人に向いている漢方薬です(※1)。

・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

血行を良くして体を温め、冷えや冷えによる痛みに働きかけます。冷え性で体力があまりない人に向いている漢方薬です(※2)。

・疎経活血湯(そけいかっけつとう)

血行や水分循環を改善し、腰痛などの痛みやしびれに働きかけます。適応範囲は広く、足腰の痛み、しびれに加えて筋肉のひきつりやうっ血がある場合にもおすすめの漢方薬です(※3)。

漢方薬は、自分の体質に合ったものを選択することが大切です。体質に合わないものを服用すると十分な効果が得られなかったり、副作用のリスクが高まる可能性があります。漢方薬にはさまざまな種類があるため、必ず漢方薬に詳しい医師や薬剤師などに相談して選択するようにしましょう。

3:痛みが激しいときは、迷わず受診を

腰痛の対策として、自宅でも簡単にできるセルフケアをご紹介しました。ただし、慢性的な腰痛は、子宮筋腫や骨粗しょう症などの病気が原因の場合もあります。腰痛が長く続いていたり、痛みが激しい場合には一度受診してみるのがおすすめです。

腰痛があると、座ることも移動することもつらくて嫌になってしまいますよね。放っておくとどんどん悪化してしまうかもしれません…。まずは、自宅でも手軽にできるセルフケアを試してみてください。症状を改善して、腰痛で悩まない生活を送りましょう!

「あんしん漢方」(オンラインAI漢方)の薬剤師。お薬最適化薬剤師。認定運動支援薬剤師。就実大学薬学部卒業。病院薬剤師として約7年間勤務後、漢方薬局で2年間勤務。「生涯健康で楽しく」をスローガンに病気を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。また、「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーにお薬の選び方を広める活動や、ファスティングマイスターとして100名以上のファスティングをサポート、TiktokやInstagramでファスティング・美腸の普及活動も行っている。Medicalhealthチャンネルに出演中。

教えてくれたのは……あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 中田早苗さん

[参考URL] (※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ牛車腎気丸エキス顆粒(医療用)」 https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8364&tab=siori (※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ当帰四逆加呉茱萸生姜湯エキス顆粒(医療用)」 https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=8387 (※3)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ疎経活血湯エキス顆粒(医療用)」 https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=9184

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