女性ホルモンとQOLについて、専門医に聞いてみた 【これって更年期?】

これって更年期? 辛い症状があるなら我慢せずに医師に相談を。まずは原因を見極めることも重要です。

▼あわせて読みたい
【ホルモンを増やす】STORYスタッフも”ホル活はじめてます!

40代の心身の変化は症状も原因もいろいろ。オーダーメイドの ケアが必要です

◯教えてくれたのは......産婦人科医・タレント 丸田佳奈先生 41歳

北海道出身。日本大学医学部卒業。2007年度・ミス日本ネイチャー。産婦人科医の立場からテレビや雑誌など、幅広いメディアで情報を発信。著書に『キレイの秘訣は女性ホルモン~女医・丸田佳奈が答える47の悩み相談~』(小学館)。プライベートでは1児の母

<どの症状が一番辛いのか見極めて解決すること>

更年期の症状は複合的なものが多い。自分の感じる症状のなかで、最も辛いものへのアプローチが最短の解決の糸口に。婦人科にかかる前にノートに書き出してみるのもお勧め。

<一つのホルモンが低下すると、ドミノ倒しになってしまうことも>

女性ホルモン(エストロゲン)濃度が低下すると幸せホルモンのセロトニン値も低下。さらにメラトニン値も下がることで睡眠障害となり負のスパイラルが起こってしまうことも。

<ストレスの原因を「緩める」こともかなり効果的>

女性ホルモンの低下だけではなく日々のストレスも症状を悪化させる大きな原因に。家族に話して、家事や仕事のボリュームを軽減することで心身のバランスが整う可能性大です。

<女性ホルモン低下の症状が深刻なら、HRT治療を>

ホルモン数値に限らず、症状が強く出て通常の生活が送れない場合にはホルモン補充療法(HRT)も選択肢に。少なからず副作用もあるので投与法や期間は医師と相談を。


女性性ホルモンの低下によって起こりうる症状は主に下記の3つ。

①自律神経の乱れ(ホットフラッシュ・多汗など)
②精神症状(不眠・不安・抑うつなど)
③その他の身体症状(肩こり・関節痛・めまいなど)

ただ、患者さんのお話を伺っていると40代の不調には女性ホルモン以外の要因も多く見受けられます。

たとえば仕事や家事のストレス。不調の原因の奥に病気が潜んでいることもあるので診断には細心の注意を払っています。あまりに症状が酷く生活に支障をきたす場合はホルモン補充療法も視野に。エクオールサプリもお勧めです。

更年期症状は生活習慣の乱れからくることも覚えておいて。食事や運動、睡眠のバランスを整えることで自律神経も整います。40代は仕事も子育ても負担の大きい時期。適度に自分を甘やかし、家族にも甘えて。婦人科で話すことも解決に繫がるかもしれません。一人で抱えず体の声に素直になってください。(丸田先生)

撮影/天日恵美子(人物)、清藤直樹(静物) イラスト/松元まり子 取材/竹永久美子 ※情報は2022年11月号掲載時のものです。

おすすめ記事はこちら

・【更年期のリスク】更年期に有効なことはこの3つしかありません〈対談〉産婦人科医・高尾美穂先生×STORYライター柏崎恵理 vol.3
・人気作家インタビュー!更年期って、漫画なら理解しやすいんです
・更年期に悩む40、50代ライターが頼る「お守りサプリ」不調別6選
STORY