直筆サイン入りチェキをプレゼント!小栗旬さん「5年ぶりの演劇なので、どんな感じになるのか想像がつきません」【インタビュー前編】

舞台『ジョン王』に出演する小栗旬さん(39歳)

いよいよ12月18日に最終回を迎える2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。その主演を1年にわたって務めた小栗 旬さんが、12月下旬から舞台に出演します。作品は、蜷川幸雄芸術監督のもと、シェイクスピア全37戯曲の完全上演を目指して1998年にスタートした「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の第36弾として、2020年6月に上演が予定されていた『ジョン王』。コロナ禍での全公演中止を経て、このたび、晴れて2年半越しで上演されることになりました。奇しくも公演初日に満40歳を迎える小栗さんに、稽古開始を目前にした心境や今後の展望などを伺いました。


《前編》
――『鎌倉殿の13人』の北條義時役、お疲れ様でした。優しく無垢だった小四郎(義時)の顔が、立場や歳月によってどんどん悪相になっていく様が実に見事でした。

ありがとうございます。あらためて1話を見返すと、小四郎は本当に若かったなあと自分でも思います。実は、最終回のラストシーンを撮る前日に、みんなで1話を観ようという話になって、昼休憩中に前室で1話を観たんです。観終わった時には、吉田照幸ディレクターも僕も、自分のことを「天才だよな」って自画自賛し合ってましたね(笑)。いい時間を過ごせてよかったです(笑)。

――『鎌倉殿~』の主演を務めたことは、俳優・小栗 旬さんに何か変化をもたらしたでしょうか?

どうでしょうかね……まだわからないです。『ジョン王』の稽古が始まったら、何かしら実感することがあるかもしれませんが、『鎌倉殿~』の経験が演劇に生きるかどうかもわからないですし。そもそも、僕にとっては演劇をやること自体が久しぶりなので、どんな感じになるのか想像がつかないところがあります。本当は3年ぶりくらいの舞台だったはずが、コロナの影響で5年くらい空いてしまいましたから。

――残忍で優柔不断で、悪名の高いイングランド王の名を冠した歴史劇『ジョン王』。2020年に、最初に戯曲を読まれた時はどんな印象を持たれたでしょう?

正直、よくわからない話だなと思いましたね。アーサーという幼い皇太子(ジョンに王位を奪われた正当な王位継承者)が死ぬくらいまでは面白いんですが、何か掴みどころのない登場人物ばかり出てくるし、イングランドとフランスの戦争が結局どうなったのかもよくわからない。歴史劇なので、それが当時のイングランドとフランスの本当の状況だったのかもしれないけど、戦争によって、出てくる人間がみんな翻弄されてしまう。2年前は稽古に入る前に公演中止が決まったので、そういった疑問点について稽古場で話す機会もなく、解消しないままになっていました。

 

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