経験者だからわかる、大人留学先の選び方【Ritaの大人留学⑪】
こんにちは、Ritaと申します。今年の3月に大人留学を決め、6月からスペインに滞在しています。語学学校には多国籍の学生が在席し日々世界中の人達と接する毎日。授業で良く話題になるのは「なぜ今スペインにいるのか」「なぜスペイン語を勉強することになったのか」各々の経緯や目標を語り合います。今回は私がなぜ留学先にスペインを選んだのか、実際に住んでみた印象も含めてお話させていただきます。
「もうやることが全部終わったなんて言わないで。まだ何だってできるじゃない! 留学でもしてみたら?」娘の一言で私の心が躍り、大人留学に行きたい!と思い始めました。新しく外国語をやるなら既に遅れをとっている英語じゃない方がいいな……日本人が少ない場所がいいな……長期で居続けたいと思える場所がいいな……考えれば考えるほど、夢は広がりました。そう考えた時に、最初に頭に浮かんだのがスペインでした。スペインへは2回ほど当時駐在していた娘を訪ねて旅行したことがあり、とても好印象だったのです。
スペインのお国柄が日本と重なり、好印象!
初めてスペインに旅行に来た時のことでよく覚えているのは、楽しくフレンドリーな性格の中にもどこか照れや遠慮があるスペイン人の姿でした。どことなく日本人である私の感覚と似ている部分がある気もし、旅行客であった私でも居心地の良さを感じました。また、街中ではカラフルな洋服を着て堂々と人生を楽しんでいるご年配ともたくさんすれ違いました。そんな人の豊かさも去ることながら歴史ある街並みは綺麗に整い、食事も何を食べても美味しくて感動。日本からもある程度離れているからこそ、人生のリセットにはちょうどいいかも……そんな思いで、自分が住んでいるイメージの湧いたスペインを行き先に決めました。
誰もがゼロスタートの仲間達!
いざ留学生活が始まり、スペイン語を学ぶことにして良かったと思うことがあります。それは「どんな人でもABCからスタートするんだ」ということ。英語ならばレベルの差はあってもappleやdogという単語は誰もが知っています。それが、スペイン語では「A」の発音の仕方からして違うので、全員がゼロスタート。勿論学習歴は人それぞれですが、誰もが真っ白の状態から少しずつ色塗りをしている最中。どんな経歴の人でも同じテキストで同じもどかしさを感じて進み、まるで大人が子供に戻って教室に座っているような印象です。英語ではない言語だからこそ「一緒に進んでいる」という印象を強く感じます。
「英語ができない自分」が浮き彫りに!
留学してから今までで、思わぬ壁にも直面しています。「英語ができない自分」です。スペイン語専門の語学学校ですが、世界から集まった留学生は誰しも英語が堪能。事務的な相談もスペイン語又は英語。初級・中級のクラスメイトとの繋がりも英語で、英語力が友達作りを左右すると言っても過言ではありません。また街中でもスペイン語が話せないと「英語できる?」と聞かれることが殆ど。地域差があるかもしれませんが、恐らく英語以外の語学留学では、同じような状況があるのではと思います。
世界中に選択肢がある留学先ですが、まずは自分がその土地に住む想像がつくか、その言葉を話している姿が何となくでもイメージできるかは大切だと思います。実際に住んでみると想像以外のことが多くありますが、国や人々の印象は第一印象と大きく変わらず、最初に旅行した時から一歩リードして好印象だったスペインは、住んでみても良い印象です。
今回スペイン語留学を選んだことに全く後悔はありませんが、英語の大切さも改めて感じ、私の生涯の目標に英会話が加わりました。クラスメイトとの「また会おうね!」を本当に果たすことを目標に、これからも進んでいきたいです。
この記事では月2回の連載を通して、楽しい50代を過ごす為の挑戦を、読者の皆様と共有していきたいと思っております。無鉄砲な新たな人生を、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです!
撮影・文/Rita
Ritaさんの日常がリアルタイムでわかるTwitterはこちら
結婚、出産、離婚、子育てを経て、あとは終活を……と考えていたとき、娘さんの「人生もうやることないって言っているけれど、まだなんだってできるでしょ。留学でもしてみたら?」のひと言に突き動かされ、スペイン留学を決意。お金、コネ、語学力がなくても、情熱ひとつで日々をまい進する「Rita流留学ルポ」をSTORYwebで更新中。