小川彩佳アナ「母になっても“洋楽ロック”が好き」きっかけはボン・ジョヴィ

母業、働き方、体調…オトナになるほど考えることが多くなって自分を見失いがちな日々。それでも、〝好き〟って気持ちだけは昔と変わらず、背中を押してくれたりする。今回は、ニュースキャスターの小川彩佳さんが登場。仕事と子育てで多忙な日々で、心と頭を解放してくれるという洋楽ロックの魅力を語ってくれました。
※掲載中の情報はVERY2023年1月号掲載時のものです。

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自信をつけたいとき、
気持ちを突き動かしてくれるのが
ロックなんです

ロックは感情を揺さぶって、
心と頭を解放してくれるんです

洋楽ロックとの出会いは父でした。中学生のとき、映画のレーザーディスクやレコード、CDなど父の趣味が詰まったラックをよく眺めていて、ふと目に留まったのがボン・ジョヴィ。歌詞だけではなく楽器に喜怒哀楽がのっているようで、感情が揺さぶられたことに驚いたのを覚えています。大人になってからは、土日の朝の番組終わりに眠い目をこすりながらサマソニに駆けつけ、夜まで音楽に浸っていました。母になった今は、仕事の合間や、家で晩酌をしながら子どもを起こさないようエアポッドでひっそり聴いています。楽しいという気持ちが大きいですが、感情を動かしてくれるので、子育てや仕事がうまくいかなかった日……そんなときに聴くと、頭と心を解放しつつ、前向きになれるんです。最近のものも聴きますが、今のお気に入りは女性ロックの先駆けであるHEARTのアルバム「Little Queen」。70年代のクラシックロックですが、媚びない色気があって、すごくかっこいいです。

「母で、帯番組のキャスター」
キャリア構築を悩むのは
私だけじゃない

子どもは2歳になり、やっと仕事と家庭を回せるようになってきたかな、というのが正直な感想です。月曜日から金曜日まで、必ずオンエアに出演し、災害時や世界情勢など緊急のインタビュー時には駆けつけなくてはいけないこともあり、子育てをしながら帯番組のキャスターをしている方はごく僅か。五里霧中の日々です。ただ、私が産後復帰したころはほとんどいなかった子育て中の帯番組のキャスターも、だんだん増えてきているんです。ロールモデルを見つけるのは難しいけど、そういう方々の存在に勇気をもらえています。きっと、大活躍していた先輩方も悩みながらキャリアを築いてきた。手探りなのは皆さん一緒なんですよね。以前のようには、勉強する時間も割けませんし、子育ての悩みを消化できず仕事がうまくいかない、などいろんなことがあります。でも、すべての局面で何かを得たら、何か失うのは自然なこと。失ったものに目を向けるより、得たものに意識を向けるほうが、視界が開けるような気がしています。

送迎とお風呂タイムは
愛情を伝える時間です

コロナ下で打ち合わせがリモートに切り替わりましたし、スタッフの方々の配慮で、放送までの間は子どもと過ごす時間ができています。今、大切にしているのは、送迎とお風呂の時間。少しずつ意思疎通ができるようになってきて、帰り道は手を繫ぎながら「保育園どうだった?」とおしゃべり。お風呂では〝はらぺこあおむし〟を2人で熱唱したり、ギュッとしたり。職業柄、たくさんの価値観に触れ、時には生死について考える機会もあり、教育上、大切にしたいことは私なりにいろいろありますが、一番伝えたいことは〝ママはいつだってあなたを愛しているよ〟ということ。報道は、時に悲しいニュースを伝えることもありますが、どんなニュースにもその先には必ず〝より良い未来が築かれてほしい〟という願いが込められていると思うんです。大変なこともありますが、子どもへの願いが、母になってもニュースを伝え続けたいという原動力になっています。

PROFILE
小川彩佳さん
おがわあやか・フリーアナウンサー。青山学院大学卒業後、テレビ朝日に入社。独立後は、TBS系報道番組「news23」(月~木曜・23:00、金曜・23:30)のメインキャスターに抜擢される。プライベートでは、2歳児を育てるママ。

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撮影/佐藤航嗣〈UM〉 スタイリング/坂野陽子 ヘア・メーク/KIKKU 取材・文/高橋夏果 編集/城田繭子
*VERY2023年1月号「オトナになっても好きなこと」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。