SPFって何の略か知ってる?【今さら聞けない】日焼け止めの常識

SPFって何の略?PAって?+の数は何を表す?そんな日焼け止めに関する常識・非常識、あなたはわかりますか?日焼け止めを開発している花王スキンケア研究所の梶原敬吾さんに、知って得する日焼け止めの豆知識を伺いました。

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ちゃんと意味を理解していますか?SPF数値はこう見る!

SPF(サン・プロテクション・ファクター)とは肌を赤く炎症させるUV-Bから守る数値。肌が赤くなってヒリヒリするのは波長が短いB波のせい。50という数字は、紫外線を当ててから日焼けするまでの時間(個人差により15~20分程度)を「何倍に遅らせるか」。SPF30なら約20分×30=600分なので10時間程度耐えられる。PA(プロテクション・グレード・オブ・UVA)とは地上の紫外線の95%を占め長期的なシミシワになるUV-Aから守る数値。++++とはメラニン色素を酸化させ肌を黒くするA波。波長が長く真皮層に届き時間をかけて皮膚弾力を失わせ、たるみやシワの原因に。+が多いほど防御力大。

紫外線吸収剤と散乱剤って何が違う?

紫外線吸収剤は有機系素材で使用感はオイルっぽくみずみずしい。散乱剤は粉なので白くなりやすいが無機物なので肌に優しくノンケミカルと呼ばれる。

美白大魔神ニコール・キッドマン55歳はSPF100の日焼け止めを愛用しているとか!?

写真/AFLO

日本のSPF数値上限は50ですが海外ではSPF100のものも。彼女はきめ細かい透明肌をキープするため高SPF値の日焼け止めを2〜3時間に1回塗り直すとか。ビーチでもビキニではなくラッシュガードで鉄壁の守り!

日焼け止めがキシキシする…のキシキシって何?

紫外線散乱剤として主に使われる酸化チタンが含まれる日焼け止めは、使用感で「きしみ」が出やすい。その点をカバーした使用感を工夫しています。

日焼け止めのテクスチャーによって何が違う?

かつてはクリームとミルクタイプしかなく、技術が進んで近年になってジェルやスプレーなど複数の製剤が。効果は同じなので使用感が好きなものを。

今年発売のトワニーの日焼け止めをはじめ、あらゆるUVコスメの開発&最先端研究に携わる。

教えてくれたのは……花王スキンケア研究所 梶原敬吾さん

2023年『美ST』7月号掲載 イラスト/別府麻衣 イメージ写真/PIXTA 取材/門脇才知有 編集/矢實佑理 

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