雅子さまが確立された令和流ロイヤルファッション…美智子さまとの違いは?

(C)JMPA

華やかで品のある佇まいで、私たちの憧れであり続ける雅子さま。中でも、その装いは、毎回注目の的に。STORYwebでは、令和流の皇后スタイルを確立する雅子さまや成年皇族の方々の装いを紹介する連載がスタート。秘められた思いなどを紐解いていきます。

第1回は、雅子さまの気品あふれるロイヤルファッションの特徴について。同じく国民の憧れである美智子さまとも違う独自のスタイルや、ファッションの変遷を放送作家・皇室ライターのつげのり子さんに伺いました。

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ベールに包まれた雅子さまファッション

雅子さまを始め、皇族の方々のファッションはベールに包まれ、謎が多いことも私たちの興味を掻き立てます。かつて美智子さまには、専属デザイナーがいたことが知られており、オートクチュールを請け負っているブランドも公になっていました。雅子さまには、いつも洋服を発注するデザイナーの方がいるのでしょうか?

「皇族の方々がご公務に出席される際のお召し物は、お気に入りのデザイナーの方にオーダーする場合が多いようです。雅子さまに関しては正確な情報が出されていないので、どのデザイナーの服を選ばれているか明確になっていません。またスタイリストの方がついていらっしゃるのかどうかも、はっきりしていませんが、コーディネートをアドバイスしている方はいらっしゃるのではないでしょうか。女性皇族の方々のご公務時の装いのルールは特にはないようですが、大きな式典などに出席されるときは、ほとんどの方が膝下丈のスカートに帽子という、いわゆる典型的な皇室ファッションで出席されています」(つげさん、以下同)

特徴1:キャリアウーマンのジャケットスタイル

トランプ大統領(当時)を招いての歓迎行事も、テーラードジャケットで臨まれた。19年5月(C)JMPA

雅子さまファッションの代名詞ともいえるマニッシュで品のあるジャケットスタイル。訪問先によって、色やシルエットは変化しながらも、テーラードカラーのジャケットを凛と着こなされているお姿は令和流の皇后陛下スタイルとして確立されています。

「雅子さまは、ご結婚前は外務省のキャリア官僚として働かれていた方。そのときから着慣れていらっしゃるテーラードカラーの、上品ですがマニッシュな雰囲気のあるジャケットを好んでお召しになっています。背が高くスタイルのいい雅子さまによくお似合いです。

対照的に美智子さまは、ノーカラーやショールカラーで、襟のデザインが主張しないジャケットやケープをよく着られています。テーラードカラーのジャケットよりフェミニンな雰囲気が強く、スカートスタイルが多かった美智子さまにフィットしたジャケット選びだと思います。ひとえにジャケットスタイルと言っても、ご自分に似合う服を熟知されたお二人がより“らしい”ジャケットを選ばれ、自身のスタイルを確立されているのが印象的です」

特徴2:動きやすさ重視のパンツスタイル

18年、滋賀県を訪問されたときは白のセットアップで(C)JMPA
秋田県の動物愛護センターをご訪問。しゃがんで秋田犬と交流された。19年(C)JMPA

すらりとしたスタイルで、颯爽とご公務に臨まれる雅子さま。ジャケットだけでなく、ボトムスにも特徴が。

「雅子さまは、社会人として働かれていた経験があるからこそTPOの合わせ方がとてもお上手です。動きやすさを意識したスタイルもドレッシィなスタイルも見事。

そんななか特徴的なのは、スカートスタイルの多かった美智子さまと比べ、パンツスタイルが多いことです。このスタイルは、個性の1つと言えると思います。ご静養先などでもパンツスタイルが多いですが、地方ご訪問では特に動きやすさの観点からも選ばれているようです。被災地でしゃがんで人々に声をかけられたり、保護犬施設でアクティブに触れ合われたりする姿も印象的でした」

特徴3:温度調節はストールで

天皇陛下即位記念の展覧会をご鑑賞の際はブルーのストールを。19年(C)JMPA
18年、ホテルオークラ福岡に到着され集まった人々にお手振りを(C)JMPA
美智子さまはケープを愛用されていた。18年(CJMPA

ジャケット、パンツとややマニッシュな雅子さまの装いは、首元のストールやスカーフがエレガントなポイントになっていることも多く、全身のバランスも計算されています。

「皇族の方々は、外が寒くて室内が暑くても、その逆でも、ジャケットでコーディネートが完成されているため、頻繁に脱ぎ着することはありません。雅子さまはストールやスカーフをうまく使い、寒暖差を調節されているのだと思われます。美智子さまが多用されていたケープもまさしく同じ理由だと思います。平成の皇后陛下はケープを、令和の皇后陛下はストールを使い、エレガントにご自身らしく寒暖差に対応しているのですね」(つげさん)

ご結婚から30年の変化

ご成婚直前、東宮御所でデートを。93年写真/宮内庁提供
沖縄県の全国農業青年交換大会にて。97年(C)JMPA
94年、「ジャパン・オープン・テニス選手権」をご観戦(C)JMPA
16年、ご一家で「ルノワール展」をご鑑賞(C)JMPA
18年、福岡ご訪問でグレージュのセットアップをお召しに(C)JMPA

ファッションに注目が集まるのは世界のロイヤルの宿命。イギリスのダイアナ元妃も、結婚当初はファッションに興味がなかったものの、世界中の注目を浴びて洗練されていき、ファッションアイコンに。雅子さまのファッションにも、ご結婚から今に至るまで変化はあるのでしょうか?

「顕著に変化されているのは、色です。ご結婚当初は、イエローや赤、ロイヤルブルーなど、ビビッドで鮮やかな色のスタイルを好まれていました。愛子さまを出産され、体調を崩された辺りからは圧倒的に白い服が増えています。もしかしたら、“静かにしていたい”というお気持ちの表れだったのかもしれません。令和になり、ご公務が以前より増えている最近は、引き続き淡い色が多いですが、中でも淡いブルーは季節を通してよくお召しになっています」

令和流の皇室の在り方を模索されている雅子さま。これからもどんな素敵な装いをお見せになるのか楽しみです。

教えてくれたのは…
放送作家・皇室ライター
つげ のり子さん

テレビ東京系『皇室の窓』の放送作家。2001年の愛子さまご誕生以来、皇室番組の構成を担当し、皇室研究をライフワークとしている。ワイドショーから政治経済番組、ラジオまで様々な番組の構成を手掛ける。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)『素顔の雅子さま』『素顔の美智子さま』(河出書房新社)などがある。

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