【相沢紗世さん②】2年の遠距離を経て…結婚、そして出産

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CLASSY.カバーガールとし

CLASSY.カバーガールとしてはもちろん、CMでも活躍していた相沢紗世さん。3回にわたってお届けするスペシャルインタビューの第2回は、東京を離れるとともに結婚、出産し、子育てにまい進するライフスタイルについてお話を伺いました。

――CLASSY.のカバーガー
学校のカンファレンスにて長男と

――CLASSY.のカバーガールを卒業した後、プロ野球選手の中島宏之さんとアメリカと日本という2年の遠距離恋愛を経て、結婚。神戸に移り住み、第一子を出産しました。結婚したときは仕事を続けるか続けないか、どう決断しましたか?
彼がメジャーリーグを退団して日本に帰国した後、神戸の球団に4年契約で入団することになって。一緒に住もうってことになり結婚をしました。仕事については…ちょっとやり切った感が実はあったんです。20代をずっと突っ走ってきて、一段落してもいいかなって思いました。また違うステージというか。周りの友達も結婚してお子さんを産んで、違うステージにすすむと少し疎遠になったりもするので、そうなるなら自分も一回、東京から離れてもいいかなと思いました。自分のなかではちゃんと区切りができてましたね。

――モデルとしてのキャリアは約18年。19歳でクラリオンガールとしてデビューしてから、37歳まで女性誌やCMで活躍しました。
地元の広島を出て、初めて受けたオーディションがクラリオンガールでした。水着にならないクラリオンガールだったんですけど、どうして受かっちゃったんでしょう(笑)。19歳からクラリオンガールを1年間務めた後に、女性誌のモデルを始めました。モデルをやってる間も、実は演技とか歌のレッスンとか結構いろいろやってたんですよ。いくつかドラマにも出たり。それこそ仲の良かったヘアメークやCLASSY.のスタイリストに「大根役者だなぁ(笑)」って言われてましたね。その頃、モデルからタレントさんや女優さんになるって方々もいて、そういう流れもありましたから。でも私はおしゃべりもそんなに得意じゃないし、演技の現場に行くと、「ハイ、スタート」って言われると皆さん表情とかパッと変わるんです。急に役の人になりきるんですけど、私はなりきれないタイプで「えっ、すごい! なにそれ?」みたいな感じだったので、ちょっと違ったんですね。でもモデルの仕事は37歳まで続けられたので、やりきったと思えました。

――主婦や母親になったことでお仕事の幅を広げる方もいますが、そういう仕事は考えなかったですか?
東京を離れるのを機に、一回、仕事からも離れていいかなと思ったこともありますが、相沢紗世のイメージと実際の自分に差が出てきたような気もしていて…。イメージが先行して、ちょっとしんどいなって思ってた頃でもあったので、ここで一度、自分を見つめ直してもいいかなと思いました。その当時は、一回仕事から離れた後どうなるかまではわからなかったですね。子育てが落ち着いた後は、きっとまた何かをやりたいって思うんだろうなってくらいの感じで。もしまた求められることがあって、自分もやりたいと思うタイミングが合えばやるんだろうなって思ってました。

――現在、8歳の長女と6歳の長男と2児の母であり、まだまだ子育て中かと思いますが、出産と子育てを経て何か変わったことはありましたか?
たくさんありますね。やっぱり母にならないとわからない部分がすごくあって—―。育児本とかネットの情報とか見ると、子供に対する声掛けはこうしたほうがいいとかいろいろ書いていますが、わりときれいごとが多いなと感じていて。現実はそんなうまくいかないって思うことがたくさんあります。そんな悩みをママ友たちとも共有できないで一人で悩んじゃったり、育児本の通りに自分がしてあげられてないって落ち込んだり、鬱になっちゃったり…。今の時代はそういう人も多いと思うんです。最近は、「そういうの無理じゃない? やれないよね?」って言い合えるようなコミュニティを作れればいいなあって思ってます。
今、少しずつなんですけど、そういうことを形にしていければいいねって友人たちと考えてます。まずはママ友たちから始めて、みんなで集まって座談会みたいなことを催したり。母親も人間なんで感情的に怒ってしまうこともあるし、私なんて「この悪ガキ!」なんて言っちゃうこともありますし(笑)。そんなことを言ってしまった後で、すごく反省しちゃうママがめちゃくちゃ多いんですよ。自分はダメなママなんじゃないかって落ち込む人がすごく多いんです。もちろん私も「違う言い方すればよかったかなあ…」ってなるんですけど、「いや、待て待て。落ち込む前に、私すっごく子供の面倒見てるし育児もちゃんとやってるし!」みたいに自分を褒めるとか、ママ同士で「よくやってるよ!」って褒め合うというか。そういうコミュニティができて、ママたちのリアルな声が届けられれば、救われるママがいっぱいいるんじゃないかなと思うんです。

――確かに夫の転勤だったり夫や自身のUターンだったりで、近くに友人や知り合いがいなくて孤独を感じている母親は多いかと。相沢さんご自身もご主人のお仕事の都合で東京から移住しましたが、人との関係はどう作りましたか?
やっぱり子供たちと同学年のママ友がいちばん多いですね。あとは主人が所属していた球団の選手の奥様たちとか。主人が別の球団に移籍した今も繋がっていますね。

――その後、ご主人が在京球団に移籍したときも東京に戻りませんでしたね。
子供たちが学校に行き始めた頃だったこともありますが、単年契約だったので家族全員で移住するのは大変かなと思いました。まだ子供たちも小さかったので、実家の広島なら神戸から1時間で帰れますし、主人の実家も車で30分~1時間弱なので、助けてもらえる手も多かったんです。だから主人に「単身でもいい?」って聞いたら、すぐに「いいよ」って言ってくれました。

――知らない土地で地元の方たちとコミュニケーションを取って、多くのママ友たちともいい関係性を作れた秘訣ってなんでしょう?
なんでしょうね。私、わりと自分から声をかけにいっちゃうのかもしれないです。この人、面白そうだなって思ったら、コミュニケーションを取りにいっちゃうタイプです。おかげさまでこういう仕事を長くさせてもらったので、ある程度、直感で「この人とたぶん仲良くなれるな」ってわかるみたいです。不思議なんですけど、多くの人と出会ってきたからいつのまにか身についてたのかな。

――一人の時期も含め、子育てすることで自分との向き合い方も変わりましたか?
変わりました。とりあえず、自分で自分を褒めるしかないってところに行きつきましたね。自分の機嫌は自分でとる。本当にそれです。

最終回は現在のことやこれからのことに加え、ファッションのお話もお届けします。

相沢紗世(あいざわさよ)さん
’78年7月24日生まれ 広島県出身 血液型AB型●高校卒業後、モデルとしての活動を開始。’98年クラリオンガールに選出。ViVi専属モデルとして活動後、’06年からCLASSY.モデルになり、同年10月号より’09年12月号までCLASSY.専属カバーモデルを務める。’15年、プロ野球選手の中島宏之さんと結婚し、第1子となる女児を出産。’18年に第2子となる男児を出産。現在、会員制美容サロンAstrea ashiyaをプロデュースしている。Instagram @sayoaizawa

取材・文/駿河良美 構成/前田章子