【映画ライターの週末映画案内】『リボルバー・リリー』で綾瀬はるかが大正時代のダークヒロインに
綾瀬はるかがリボルバー片手にダークヒロインを演じた映画『リボルバー・リリー』が、8月11日(金・㊗)から全国公開中。サスペンスフルな展開で目が離せない本格アクション作品の監督を務めたのが、アクション映画のイメージから遠い行定 勲さんというのも注目を浴びています。注目キャストや見どころを、ネタバレなしで紹介します。
目次
- 『リボルバー・リリー』あらすじ
- 【見どころ①】瞬きを忘れる本格ガンアクション
- 【見どころ②】ドレス&着物の華麗な衣装
- 【見どころ3】登場人物の人間模様や心の機微に注目
- 作品情報
『リボルバー・リリー』あらすじ
大正末期の1924年。謎の男たちに屋敷を襲われた細見慎太(羽村仁成 Go!Go!kids/ジャニーズJr.)はどうにか現場を脱出するが、追っ手に取り囲まれてしまう。窮地に陥る慎太の前に現れたのは小曾根百合(綾瀬はるか)。慎太を助ける百合の手には、S&W M1917リボルバーが握られていた……。二人は行動を共にし、巨大な陰謀の渦に吞み込まれていく。(プレス資料参照)
【見どころ①】瞬きを忘れる本格ガンアクション
綾瀬はるかさん演じる小曾根百合は、タイトル通りリボルバーの使い手。ガンアクションに関して製作スタッフいわく「銃を自分の手足のように使えるよう」訓練を重ねたそうです。時には両手に銃を持ち、時には素手で格闘しながらも銃を取り出し、さらに何十人もの軍人を相手に銃撃戦を繰り広げ……と、どのシーンもめちゃくちゃサマになっていてカッコいい!
リボルバーの弾数は6発であり、連続して使う際には何度も弾を詰め直す必要があります。綾瀬さんの銃の扱いは一連の流れが自然で、たぶん気が遠くなるほどの練習を重ねたのがわかります。
綾瀬はるかさんを主演に迎えたことについて行定監督は「綾瀬はるかのたくましい背中を撮りたかった」と、試写会後のトークショーで語っていました。さらに「肉体づくり、アクション練習を黙々とやってくれて、小曾根百合は綾瀬はるか以外ありえない。女優として本当にいい時期に一緒に仕事ができた」と大絶賛! 実際に小曾根百合が鍛え上げられた背中を見せるシーンもありますので、ぜひ注目を。
【見どころ②】ドレス&着物の華麗な衣装
ヒロインの小曾根百合は、ドレスアップした姿で戦うことを信条としているため、劇中では何着ものドレスが登場します。レースやスパンコールの華やかなドレスや仕立ての良いシックなドレスは、動きやすさを考えたノースリーブのデザイン。それにロングジャケットやストール、パールのロングネックレスなどを組み合わせたエレガントなスタイルに見惚れます。
一方、東京にあるカフェー「ランブル」の従業員役として登場するシシド・カフカさんや古川琴音さんは大正ロマンを感じる着物姿。大正時代の街並みを再現したセットも豪華で、見ごたえがあります。
【見どころ3】登場人物の人間模様や心の機微に注目
弁護士・岩見良明(長谷川博己)細見慎太(羽村仁成(Go!Go!kids/ジャニーズJr.))陸軍大尉・津山ヨーゼフ清親(ジェシー(SixTONES))慎太の父・細見欣也(豊川悦司)公式サイトにも詳しいストーリーが載っていないのでネタバレできないのですが、小曾根百合とは何者なのか、共に行動することとなった少年・慎太はなぜ追われているのか? そしてクセのある男たちが次々と登場し、百合との関係性や過去も気になるはず!
ガンアクション映画といえば男っぽい感じがするかもしれませんが、そこはラブストーリーや人間ドラマを描くのに長けた行定 勲監督。百合の心の機微や慎太の成長も丁寧に描かれているので、物語に入っていきやすいと思います。
他にも、ダークな一面で新境地を見せたジェシーさんの演技や、『さがす』(2021年)でも怪演を見せていた佐藤二朗さんと清水尋也さんから感じる底知れぬ怖さ、板尾創路さんが見せた狂気の演技など色々と語りたいところですが、このへんで……。スリリングな展開にダイナミックなガンアクション、そして細やかな人間ドラマが一体となったエンタメ作品、ぜひ劇場の大画面で楽しんでください。
文/富田夏子
作品情報
『リボルバー・リリー』
全国公開中
- 監督:行定勲
- 原作:長浦京『リボルバー・リリー』(講談社文庫)
- 出演:綾瀬はるか 長谷川博己
羽村仁成(Go!Go!kids/ジャニーズJr.) / シシド・カフカ 古川琴音 清水尋也 / ジェシー(SixTONES)
佐藤二朗 吹越 満 内田朝陽 板尾創路
橋爪 功 / 石橋蓮司 / 阿部サダヲ
野村萬斎 豊川悦司
©2023「リボルバー・リリー」フィルムパートナーズ
公式サイト https://revolver-lily.com/