「恋愛と仕事は両立できるか」上野千鶴子先生に聞きました【恋愛しなくてすむのであれば、それでいい】|CLASSY.
「仕事を優先すると恋愛がうまくいかなくなるのでは?」「今のカレと結婚するとなると、仕事を続けられるか迷う…」選択肢があるからこそ悩む、CLASSY.世代。フェミニズムの第一人者であり素敵な女性の、上野先生にモヤモヤを聞きました。
恋愛はしなくてはいけないものじゃない。食べたくないものは食べなくていいように自分で決めたらいい
「恋愛も仕事もしていないと、なんだか充実していない気になってしまうという声もあります」
2022年に内閣府が発表した「男女共同参画白書」では、20代女性の51.4%が「恋人・配偶者がいない」と回答していました。女性の平均初婚年齢は29歳、男性は30歳なので、20代のうちに恋人がいない場合、その年齢までにゴールインできる可能性は低い。そもそも誰かと付き合ったことも結婚願望もない20代の男女が相当数増えている現状があります。
そもそも恋愛欲も結婚欲もなければ、無理にしなくてもいいでしょう。恋愛しなくても楽しいことはいっぱいあるし、男性よりも女友達と出掛ける方が盛り上がることもあります。男性との食事では、相手の懐具合に忖度して手頃なレストランを選び、本当に自分が食べたいものは身銭を切って女友達と行く方がラク、という意見も最近よく聞きます。もっと、世間や親のプレッシャーから解放されたらどうでしょうか。食べたくないものは食べなくていいように、恋愛しなくてすむのであれば、それでいいじゃないですか。恋愛も結婚も、もっと外圧から自由になって、自分に正直に生きたらよいと思います。
教えてくれたのは…上野千鶴子先生
CHIZUKO UENO
1948年富山県生まれ。社会学者。東京大学名誉教授。認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。女性学・ジェンダー研究の第一人者で、近年は東大祝辞でも話題になった。写真の著書は『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!』(田房永子氏との共著/大和書房)『限界から始まる』(鈴木涼美氏との共著/幻冬舎)『女の子はどう生きるか教えて上野先生!』(岩波ジュニア新書)など。他著書多数。