<川村友子さん・森野友香子さん・野口由佳さん>40代のおしゃれ映えする【メークの法則】
「メークだけ」上手にならない秘訣はファッション誌のメークさんが知っていました。ファッション誌で引っ張りだこの3人が、40代が間違えやすい服とメークのバランスの鉄則を教えてくれました。
全身のバランスを考えた〝引き算〟がポイント!
川村 ファッションの主役は服だから、ビューティの撮影より全体のバランスを考えるよね。服もヘアもメークも全部盛りすぎないようにするし、メークだけでもリップにポイントを置いたら目元を引いたりとか。
森野 シャドウはスモーキーやラメなど素材が強いものが、リップも赤や茶色が流行ったので、特に差し引きを気にしないと。
野口 アイシャドウもリップも1つで主役になれる可愛いものがたくさんありましたしね。その分チークを入れない日も多かったし、ヘアもラフにしたりと抜け感を意識的に出していたかも。
川村 服の素材や質感によっても選ぶコスメが変わるよね。
森野 今日は3人とも色や素材の選び方、肌感の作り方が似ていて、トレンドを再認識しました!
法則1:ルーズな素材感のときこそしっかりメーク
トレンドのニットは、素材や編み方によって生活感が出てしまう要注意アイテム。ガサッとした素材を選ぶなら、メークはいつもより丁寧に。肌はヴェールで覆うように整え、美ST世代なら眉やリップラインもきっちり取って。
HOW TO MAKE
【BASE】クッションファンデでムラをオフ。薄皮を覆ったような整った肌を目指して。 【EYE】オレンジ系のアイシャドウを上下ともに深く入れて幅を広げ、ブラウン系リップによって目立つ恐れのある肌の余白をカモフラージュ。アイラインは太く入れると一発で古く重たく見えるのでインサイドのみに。 【CHEEK】目と唇に色をのせるときにはチークをブラウンで控えめにすると好バランス。 【LIP】リップライナーでアウトラインを縁取ったら、くすみ系赤みブラウンで内側を塗り潰します。グロスよりルージュのツヤを選べば今年っぽさUP。
「肌にピタッと密着して適度なツヤを終日キープ。毛穴も目立ちにくい」。ドラマティックジェリーコンパクト 全3色 ¥3,000、ケース¥1,000、パフ¥500〈編集部調べ〉(すべてマキアージュ)
左・「どんなにきっちり描いても地眉の色と馴染まないとムラに見えるのでアイテム選びは慎重に。超極細ペンなら安心」。セザンヌ 超細芯アイブロウ 04 ¥500(セザンヌ化粧品)右・「ブラウンリップのときは滑らかに描けるリップライナーが必須。暗めの色で縁取ると色落ちしにくい」。コンスピキュアス リップライナー 02¥3,800(アンプリチュード)
ビューティ誌、ファッション誌やティーン誌と幅広いメディアで活躍中。トレンド服との似合わせメークを提案する企画も多く担当。
法則2:明るいトップスなら口元、暗いなら目元にポイントを!
トップスの色に合わせてメークポイントを決めると簡単。例えば白やベージュなら、赤やブラウン、オレンジなどのリップを主役に。色のレフ板効果で血色もアップ。カーキやブラウンなら目元にポイントを。スモーキーシャドウも◎。
HOW TO MAKE
【BASE】美ST世代が整った素肌感を出すには、適度なツヤ肌を作るのがベスト。 【EYE】ベースにオレンジブラウンのシャドウを広げ、上からグレー×イエローを。黄色とブラウンの中間程度、くすんだ土色を上まぶた全体にさらっと広げます。下まぶたにも同じ色を広めにのせて。物足りなければブラウンのアイライナーでまつ毛のキワを埋めて目元を引き締めます。 【CHEEK】肌色に近い色で目とリップを繋げます。 【LIP】深みのある赤茶のリップは、指でラフにのせる程度がカジュアルなニットにぴったり。リップラインをしっかりとると強くなりすぎる危険が。
「ブラウン系リップも深みのあるバーガンディ系を選べば怖くなりません。ほのかなツヤ感のあるセミマットがキレイ」。ジンジャーリップスティック 9109 ¥4,000(シロ)
「目元はニュアンス色でサラッと」。左、質感違いの2色セット。コンスピキュアスダブルアイズ 02 ¥6,000(アンプリチュード)右、肌に馴染むオレンジブラウン。セザンヌ シングルカラーアイシャドウ 06¥400(セザンヌ化粧品)
広告やファッション誌、美容雑誌を中心に活躍。ファッションとのバランスを重視し、モデルの美しさを引き出すヘアメークに定評が。
法則3:流行のレトロ服にはラメを足して今っぽく!
トレンドのレトロ服に、ブラウンシャドウのグラデや漆黒アイラインを合わせたらアウト。再ブーム中のキラキララメであえて外して、色よりきらめきを与えて。顔が軽くなり、まぶたに奥行きが出て洗練された印象に。
HOW TO MAKE
【BASE】厚塗りのマットすぎる肌は老けて見える危険大。色ムラは整えつつも、カバーしすぎないで。 【EYE】アイシャドウはラメを潰さないように指で広めにのせます。キラキラには目元の赤みやくすみを飛ばす効果も。アイラインはグレーで上まつ毛のキワを埋めたら、下はピンクブラウンをしっかり引いて。黒色はラメを悪目立ちさせるのでマスカラもブラウンに。眉毛は自然に整えて。 【CHEEK】ブラウン系のチークでほんのり血色を与えます。 【LIP】オレンジ系のリップをブラシ使いでジャストサイズに。
「左を上下のまぶたに広げたら、右を上まぶたの目尻だけに重ねて」。左、シークインクラッシュ No.1 ¥4,200(イヴ・サンローラン・ボーテ)右、ルナソル グラムウィンク ジュエリーEX04 ¥3,500〈数量限定〉(カネボウ化粧品)
「今年っぽいカラーと圧倒的な落ちにくさが魅力」。ジョリ・エ ジョリ・エ リキッドアイライナー ピンクブラウン(左)、同 アッシュグレー(右)各¥1,200(ともにアヴァンセ)
美STや各ファッション誌で活躍。トレンド感と実用性を併せ持つヘアメークテクが人気。素早く仕上げたら、ロケ撮影でもお直しはほぼ不要だそう。
2020年『美ST』2月号掲載 撮影/江原英二(Astro)〈人物〉、五十嵐 洋〈静物〉 ヘア・メーク/川村友子〈秋本さん分〉、森野友香子(Perle Management)〈松本さん分〉、野口由佳(ROI)〈仁香さん分〉 モデル/仁香、秋本祐希、松本若菜 スタイリスト/菊地ゆか 取材/大山真理子 編集/長谷川 智