冬は肌の乾燥が気になります

冬になると肌の乾燥を実感することが多くなるもの。顔や体の乾燥のほか、頭皮の乾燥も気になるところ。空気がカラカラなこの時季にうるおいを保つにはどんなことに気をつければいいでしょうか？　今回はおさめスキンクリニック院長納（おさめ）さつき先生に、肌を乾燥から守るお手入れ方法を教えてもらいました。

おさめスキンクリニック 院長 納（おさめ）さつき先生
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。医学博士。帝京大学医学部卒業後同大学大学院卒業。同大学附属病院皮膚科入局後、国立国際医療センター、都内美容皮膚科等で研鑽を積み、多くの皮膚疾患診療の経験を持つ。エルスキンクリニック院長を経て、2013年から現職。

汗をかかず代謝が落ちることで冬は肌が乾燥しがちに

冬に肌が乾燥する原因は大きく二つあります。一つ目は、気温と湿度が低くなり汗をかかなくなること。肌は分泌された汗と皮脂が適度に混ざり合い、皮膚の表面を覆うことでうるおっていますが、汗をかかないとこうした保湿機能が下がります。二つ目は、気温・湿度が下がって代謝が落ち、肌のターンオーバーが遅れること。通常皮膚は6週間で新しく生まれ変わりますが、このサイクルが乱れると古い角質がいつまでも肌表面にとどまります。古い角質はカサカサしてめくれやすく、隙間から肌内部の水分が失われやすくなってしまうのです。

肌を乾燥から守るお手入れ方法

●頭皮
ブラッシングして汚れを浮かせ、湯洗いでほこりを落としてからシャンプーを。地肌を傷つけないよう押し洗いし、トリートメントは頭皮にはつけないよう注意して。乾燥が気になる場合は、タオルドライのあとに油分の少ない化粧水を頭皮につけてから、必ずドライヤーで乾かして。
※かさぶたのようなフケがある場合、これは炎症によるものなのでオリーブオイルなどでかさぶたをふやかしてから洗いましょう。

●顔
毛穴に角質が詰まっていると、肌に水分（ローション）が入りにくくなるため、クレンジングが大切。クレンジングはジェルかクリームタイプがおすすめ。優しくマッサージするように、3～5分かけてクレンジングしたあと、ぬるま湯で流し、10～20秒でサッと洗顔します。シャンプーが毛穴に入らないよう、洗顔は最後に。
※乾燥しているときは、朝は洗顔料を使わずにぬるま湯で汚れを落とす程度でOK。

●体
弱酸性のボディソープを使い、肌を摩擦するボディ用のスポンジなどは使わずに、泡タイプのソープで手洗いを。
※乾燥が気になるときはお湯洗いで済ませ、ソープを使うのは１日おきでもOK。

■お風呂に入るときはここに注意！

シャワーは39℃までのぬるま湯で
皮膚はたんぱく質でできているため、熱いお湯だと変性しコンディションを乱す可能性も。少し冷たいかな？と感じるくらいのぬるめのお湯で洗って。

湯船に浸かるときはぬるめでサッとに！
長時間浸かると角質から皮脂が溶けるので、浸かるのは41℃までのお湯に2分程度に。乾燥が気になる際は、保湿効果のある入浴剤を使って。

編集部が選んだキーアイテム

頭皮への負担が少ない優しいブラシで地肌ケア
面が広く、弾力性が高いので、ブラッシング時の頭皮への負担を和らげてくれます。シャンプー前のブラッシングはもちろん、ピンが髪をキャッチしやすい配列になっているため、ブローも短時間で仕上がります。パドルブラシ¥3,000（AVEDA）

頭皮の炎症による硬いフケにはオリーブオイル
「頭皮の炎症で、かさぶたのようなフケができたら、オリーブオイルで溶かしてから洗うのがおすすめ」（納先生）。有機栽培で育った100%天然の美容オリーブオイルなら安心して使えます。DHC オリーブバージンオイル 30㎖ ¥3,620（DHC）

クッション感のあるジェルでクレンジング
クッション感のあるうるおいたっぷりのジェルなら、肌をこすらずクレンジングできます。クレンジングの際にマッサージをすれば、くすみケアもばっちり。メークはもちろん毛穴に詰まった汚れも取り除き、なめらかで透明感のある肌に。マイルドクレンジングジェル120ｇ¥1,700（ファンケル）

泡タイプなら手で優しく洗えます
赤ちゃんにも使えるほど肌に優しい、低刺激性のボディウォッシュ。滑りがいい泡なので、手のひらで肌との摩擦を抑えながら全身を洗えます。保湿成分配合で、しっとりなめらかな洗い上がりに！　キュレル泡ボディウォッシュポンプ480㎖ ¥1,200（花王）

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取材・文／須賀華子　構成／長南真理恵

Mart2020年3月号
私も家族も元気でHAPPY　カラダの疑問に答えます「冬は肌の乾燥が気になります」より

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