【日本再発見2】バーの中に泊まる
もしも出かけられるようになって、旅に出るなら。
数々の旅を経験してきて、めいいっぱいアクティブに動くのもいいけれど、
たまにはどこにも出かけず、泊まる宿を味わい尽くす、という贅沢を楽しむのもいいものです。
そんな時におすすめなのが、12月号で取材したホテル「bar hotel 箱根香山」。
少しずつ、本誌から文を抜粋してご紹介します。
「18時からの、チェックイン。通常のホテルに比べて遅い時間帯なのは、
ここが「バーホテル」だから。ホテルの中にあるバーではない。
バーの中に宿泊できる場所が、ある」
「目の前に現れたのは、チーク材で出来た13mものロングカウンター。
席につくと、ウェルカムドリンクとしてシャンパンが出される。
(此処が、チェックインカウンターになっているんだ……)」
「カウンターに座るとメニューが差し出された。
一部を除き、ほとんどのドリンクがフリーフロー。
折角の機会、普段飲まないお酒を頼んでみるのも面白い」
「『起きた? 支度ができたら2階のラウンジに行こうよ』
既に朝の湯を浴びた友人が部屋に戻ってきた。
そうだ、9時からシャンパンブランチだった」
「ブランチはブッフェスタイルになっていて、シャンパンもお代わり自由。
それに季節替わりのガレットが付いてくる」
「チェックアウトは、14時。本でも読みながらのんびり過ごそうか、
という私の声が聞こえないほど、窓の外の絶景に友人の目が吸い込まれていた。
そう遠くない日に、夢の続きを見に来ることになりそうだ」
いかがだったでしょうか?
旅先リストに、加えてみませんか?
bar hotel 箱根香山
神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷507-4
0460-82-0111
取材・文/いしかわあさこ 写真・構成/山田麻琴