「やる気が起きない…」。でも無気力状態は抜け出さない方が得をする⁉︎

なんとなく大学に行ってサークルに参加して、はたから見ると充実しているように見えるけど、実は楽しくない…なんて人も多いのでは? 自粛生活で無気力なダラダラ状態は更に加速するけど、それに反して「自分、これでいいのかな?」と気持ちはモヤモヤ。そんなユーウツな気持ちへを精神科医・名越康文先生に相談すると、「チャンスが巡ってきている」と目からウロコなアドバイスが!

名越康文先生のプロフィール

1960年、奈良県生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオのコメンテーターとしても活躍中。近著に『Solo Time「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』がある。

2女のユーウツ

1年大学に通って得た成果は昼夜逆転の生活。
でも今思う、コレ、全然楽しくない…

その無気力状態は人生に
おいて一つの過程だ!

これは「過剰適応」から抜け出そうとしている状態ですね。過剰適応とは、周りの環境や顔色が気になり、まわりに合わせようとするあまり自分を押し殺してしまう状態のこと。ただ話を聞いている限り、この無気力でやるせない状況を今は抜け出さないほうがこのコにとってはいい気もします…。というのは、若い頃に不満や抑圧を溜めれば溜めるほど、それを開放したときに計り知れないパワー で大成する場合も十分にあるのです。今二女さんが抱い ている抑圧や不満が、ご本人を考え深 い人間へと成長させ、近い将来なんらかの形で社会に貢献する能力に変わる可能性も大いにある。だから、僕が伝えたいのは「このモヤモヤした状態は人生において、一つの過程だ」ということ。

さらに、「これまで経験した大学生っぽい遊びはどれも自分にとって面白くなかった」と歳にして気付けたということは、今後の人生においては大きな財産。なぜなら、自分が面白いと思うものをこれから探求して、新しい一歩を踏み出すチャンスが巡ってきているから。ここまで苦しんだのであれば、自分の価値観を磨くべく単独 行動をして色々な世界を覗いて、自分 に自信をつけていくのも良いのでは。