その置き方合ってる?「和食」の配膳マナー|インスタで間違い多発!

料理時間が増えた #StayHome 期間。自炊をSNSにアップすることも増えたはず。でも、実際にインスタを覗いてみると、間違えた配膳方法だと知らずに載せている人が、まあ多い!せっかく映える料理を作っても、食器のマナーがダメだと一気に台無しです。恥をかかないためにも、ここで改めて「正しい食器の使い方」を覚えておきましょう。

1. 和食の正しい配膳ルール

和食の家庭料理は、「一汁三菜」(ごはん・汁物・主菜・副菜・副々菜)が基本!

1.ごはんは手前の左側、汁物は手前の右側に置く。
2.主菜(焼き物、揚げ物、刺身など)は奥の右側、副菜(煮物や炒め物など)は奥の左側、副々菜(和え物、香の物など)は中央に置く。
3.箸は箸置きの上に置く。
4.主菜が一尾の焼き魚の場合は、頭が左になるように盛り付ける。

一汁三菜の料理を並べる場合、それぞれの位置は決まっています。日本古来の「左上位」(位の高いものを左側に置く)という考え方から、貴重なごはんを左に置いたとされています。また、右手で箸を持ったときに食べやすいという合理的な面もあります。

2. 和食器の基本的な扱い方

異なる特性を持つ陶器・磁器・漆器。長く使い続けるために、それぞれの扱い方を覚えましょう。

    【陶器】
    陶土と呼ばれる粘土を主原料とした器。磁器に比べると吸水性が高く、柔らかい。表面の目が粗い器は水に浸して吸水させてから使用すると、においや色移り、油染みを防ぐことができます。洗った後はよく乾かしてから収納して。

    【磁器】
    陶石と呼ばれる石の粉を主原料とした器。陶器に比べると硬く、経年変化が少ない。赤絵・金彩・銀彩などと呼ばれる、釉薬の上から絵付けをしている器は、研磨に弱いので中性洗剤を含ませたスポンジなどでやさしく洗うこと。

    【漆器】
    木の器に漆を塗ったもので、軽くて保温性が高い。火気や湿気のある場所に置くのは避ける。使用した後は、浸け置き洗いなど水に浸したままにすることはNG。スポンジなどでやさしく洗い、柔らかい布で水をふき取ってから収納する。

教えてくれたのは...田中伶子先生

田中伶子クッキングスクール代表。全国料理学校協会理事、東日本料理学校協会副会長、NPO日本食育インストラクター協会理事。福岡女子大学卒業後、1964年に料理教室を開設。家庭料理の基礎から食のプロ養成まで指導にあたるほか、TV番組の出演や雑誌の執筆、食品・流通・広告会社等での商品企画、講演会など幅広く活躍中。

取材/首藤奈穂 撮影/馬場わかな スタイリング/佐々木カナコ、来住昌美 調理アシスト/中村奈津子、戸嶋幸江、杉本涼子、戸崎小百合、廣瀬弘子 再構成/CLASSY.ONLINE編集室

※この記事は『結婚できる和食教室』(光文社刊)を再構成したものです。
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