“2人目育児”の悩みを解決!赤ちゃん返り、上の子優先「私はこう乗り越えた」
2人目が生まれると、育児にかかる手間は2倍! 喧嘩はするし、泣きの時間と音量も倍増。さらに上の子が赤ちゃん返りしたりした日には、心に余裕がなくなってつらく当たってしまう自分に嫌気がさしたり……。そんな、“2人目育児”に関する「あるある」な悩みとアドバイスをご紹介。先輩ママたちが「戦場」から持ち帰った「知恵」を参考に、いつか喜びが2倍になる日を夢見て頑張りましょう!
◉おもちゃの取り合い問題
Q:0歳児とのおもちゃ戦争。
つい長女ばかり叱ってしまう…
現在10カ月の長男は、お姉ちゃんがやっていること全てが気になるようで、すぐに長女の遊びやおもちゃに手を出し、毎日のように争いが勃発! 弟が遊びの邪魔をする→お姉ちゃんがキレる、の繰り返しで、解決策が見えません……。まだ長男は言葉で言っても伝わらないので、不憫だよなーと思いつつも、いつも長女を叱ってしまいます。(Y.Mさん 長男10カ月、長女3歳)
A1:まず先に赤ちゃんに注意(するふり)!
長女はまだ言葉がわかりませんが、長男のおもちゃに手を出してしまったときは「これはお兄ちゃんのでしょ」と取り敢えず注意。その上で「何かおもちゃ貸してあげてくれる?」と長男に聞くと、少し気持ちが満足するのか、赤ちゃんが舐めてもいいようなおもちゃを貸してくれます。(Y.Tさん 長女10カ月、長男3歳)
A2:「お姉ちゃんが好きなんだねー」とおだててプラスのイメージに
我が家ではおもちゃの取り合いが起こると「弟はお兄ちゃんが好きだから、お兄ちゃんのおもちゃが欲しいんだね」と毎回呪文のように繰り返しています。“嫌がらせではなく好きだから”と伝え、「しょうがないなーもぅ!」の気持ちを醸成。(K.Sさん 次男1歳、長男6歳)
A3:どちらのおもちゃなのかハッキリ区分けして平等に
おもちゃを混合すると揉めがちなので、どちらの物なのか所有権をはっきりとさせます。相手の物を使いたい時は貸して、と声をかけることや、勝手に取ったら注意するなど、下の子が赤ちゃんであっても平等に対応。長男も長女のおもちゃを奪ったらきちんと叱り、長女の物を使う時は借りてもいいか親が代わりに聞いています。(A.Kさん 長男10カ月、長女3歳)
A4:自分も取り合いに参加し、遊びに転換
おもちゃの取り合いが始まったら、「じゃあママも参加しよー!」と言って参戦! おもちゃを奪い合い、わちゃわちゃとやっているうちに笑いが起こって、取り合いがふざけ合いに変わります。怒るよりもストレスフリー!(M.Tさん 次女11カ月、長女3歳)
Q:尽きないきょうだい喧嘩に、
毎日が憂鬱です
年の差が近いこともあって、おもちゃの取り合いや順番争いなど全てにおいて「自分が先」という気持ちがぶつかって、すぐに喧嘩が勃発。家のおもちゃは全て2人の物として対等な関係にしていますが、おさまる気配なし。(N.Tさん 長女3歳、長男4歳)
A1:交換する時間を子どもたちに決めさせて、利害を一致!
どちらかばかりが我慢をしなくてもいいように、時間を決めて交代で使わせるようにしています。交換する時間は子ども同士で相談して決めるので納得感があるのか、時間がくるとどちらも素直におもちゃを渡しています。(K.Tさん 長男3歳、長女6歳)
A2:喧嘩は放っておいて、なるべく子ども同士で解決
大人が間に入らずに、長男が自分で事態を収められるように鍛えることが目的。しばらく放っておいて喧嘩がなかなか激しく収拾がつかない時は、喧嘩両成敗でどちらかが悪くても「2人とも悪い!」と言い強制終了。(C.Mさん 長女2歳、長男8歳)
A3:親が少し間に入り、取っ組み合いになる前にクールダウン
同性兄弟の我が家は、趣味嗜好が同じなので日々おもちゃの取り合い。力では下の子がやられてしまうので、取り合いになった時は早めに次男を呼び、間に入って一緒に遊びます。2人の距離が近くなりすぎた時に喧嘩になるので、少しの間距離を置くことでクールダウンでき、しばらくするとまた遊び始めます。(K.Nさん 次男5歳、長男7歳)
A4:「いーっぱい遊んでから」の魔法の言葉で喧嘩を回避!
長男、長女がもう少し小さかった頃、とにかく「おもちゃの取りり合いがストレス」ということをママの先輩である姉に相談したところ、「〇〇ちゃんがいーっぱい遊んだら、〇〇くんに貸してあげてね。いーっぱい遊んだ後でいいから」と声をかけると待っている方も少し待つし、貸す方も割とすぐ貸すよ、とアドバイスをもらい実践。不思議と“いーっぱい遊ぶ”という言葉に満足するのか、本当にすぐ「はい」と渡していて驚きました。(K.Tさん 長女4歳、長男7歳)
◉赤ちゃん返り問題
Q:長男のわがままに、
感情的になってしまう自分に自己嫌悪…
下の子が生まれてから、「ご飯食べさせて!」「着替えさせて!」という欲求が増えた長男。2人育児は予想以上に大変で自分にも余裕がなく、「お兄ちゃんはもう赤ちゃんじゃないんだから!」とそのままの感情をぶつけてしまいます。毎晩2人が寝てから、自分を責める日々……。上の子に優しくしたいという気持ちがあるのに、なかなか行動できない毎日が辛い。(N.Tさん 長女1歳、長男3歳)
A1:すぐに対応できない時は、理由を具体的に説明
どうしても「ちょっと待っててね」と我慢させてしまうことが多いので、長男の要求にはできるだけ応えるようにしています。「今〇〇をしてるから、これが終わったらすぐに行くからね」と具体的に説明すると、納得してくれることが多いです。(Y.Tさん 長女10カ月、長男3歳)
A2:「赤ちゃんごっこしよう!」でぐずりがストップ!
ご飯食べさせたり横抱きにしたり、思い切り赤ちゃんケアしてあげると、すぐに照れ始めてグズリが治ります。一旦満たしてあげることが大事なのかな、と思っています。(M.Tさん 次女11カ月、長女3歳)
A3:ゲーム感覚でやりたい気持ちに
朝や出かける前は特にバタバタしているので、「どっちが早く着替えられるかな?」とお着替え競争などの遊びに変えて支度させています。自分で全部できた時は、必要以上に褒めまくります!(M.Hさん 次男9カ月、長男4歳)
A4:“反面教師ゾウさん”で遊びながら徐々に教育
長男のワガママがひどくとにかく大変だった時、どうしたものかと考え始めたのが、長男が当時大好きだったゾウさんのパペット人形を使った遊び。遊んでいる最中、突然ゾウさんが赤ちゃん返りしてワガママ放題になるという遊びで(笑)、「ゾウさんちょっと待っててね(長男)」「やだやだ! 今すぐ抱っこしてよー!(ゾウさん)」としつこく繰り返していると、長男はとても困った表情をしながらもゾウさんをなだめます。遊びの中で自分を客観視できたのか、徐々に治っていきました。(E.Hさん 長女3歳、長男6歳)
A5:明るく応じて自分をマインドコントロール!
長男は泣いていても今は分からないと思うので、わが家では長女優先! 長女が「着替えさせて!」などと言い始めた時は、あえて「オッケー!」とテンション高めに返しています。心に余裕がない時でも明るく応えることで、自分の気分も前向きになる気がします。(A.Tさん 長男6カ月、長女2歳)
◉やきもち問題
Q:やきもちがひどく、
精神的にも体力的にも限界…!
妹が生まれてから、何をするにも嫉妬心がメラメラの長男。長女に授乳しようとすると発狂、抱っこしようとすると「抱っこしないで!」と怒り、毎回なだめるのが大変。いつかは仲良くしてくれるはず! と自分に言い聞かせていますが、先が見えないだけに不安です。(K.Mさん 長女1歳、長男3歳)
A1:長男が赤ちゃんだった頃のエピソードを語ります
下の子をあやす時や授乳する前に、長男をぎゅーっと抱っこしながら、どれだけ抱っこが好きだったか、どんな子だったかなど、上の子が赤ちゃんだった時のエピソードを面白おかしく話しました。その後「赤ちゃんにおっぱいあげていい?」などと聞くと、すんなりOKが出ることが多かったです。(K.Nさん 次男5歳、長男7歳)
A2:やきもち言っていいんだよ!とウェルカム姿勢で
長女が気持ちを押し殺さないように、「ママを独り占めしたいという気持ちは、どんどん言っていいんだよ」と言い聞かせていました。下の子が生まれたばかりの頃から徹底しており、言えばいいのかと理解してくれたからか、やきもちワードは徐々に減っていき、今では滅多にありません。(A.K さん 長男10カ月、長女3歳)
A3:赤ちゃんのご飯だから、と丁寧に説明したことで納得
私たちはお腹が空いた時に好きなものを食べられるけど、赤ちゃんはおっぱいしか飲めないんだよ、と丁寧に説明したら納得したのか、そのあとは何も言わなくなりました。(Y.Yさん 長女2歳、長男4歳)
A4:“あなたの方がもっといっぱいだった”と強調
長男を抱っこしたり授乳したりする時に長女がぐずったら、「〇〇ちゃんの方がもっともっと抱っこしたし、もっともっとおっぱい飲んでたんだよー」と大袈裟に話します。するとなんとなく優越感が生まれるのか、自然と治ってくれました。(N.Sさん 長男1歳、長女4歳)
◉暴力・暴言問題
Q:下の子に攻撃的な長女。
接し方の正解が分からない!
弟が生まれて日々我慢することが増えたストレスか、最近長女の下の子への暴力や暴言が気になります。「嫌い!」と言ったり、揉めるとすぐに手が出たり、日頃の恨みがたまに出るのか、何もしてないのに通りすがりに叩いたりすることも。(N.Sさん 長男1歳、長女4歳)
A1:赤ちゃんの性質を説明し、解決策を一緒に考える
まず暴力はダメ、としっかり注意してから、何が嫌だったのか長女の気持ちを汲み取ります。その上でまだ下の子は言葉が理解できないことを説明し、じゃあどうしたらよかったか(ママに助けを呼ぶ、逃げる、手の届かないところに置くなど)、一緒に話し合って相談しています。そのうち解決策のアイデアもどんどん自分から出るようになっていき、次同じことがあっても叩いたり激しい言葉を言ったりせずに平和に対処できるようになってきました。(A.Kさん 長男10カ月、長女3歳)
A2:叱るよりも、情に訴えると効く!
「ママそれ悲しいな」が一番効く気がします。弟に優しくしてと言うより、ママが悲しんでる! と言う方が心に響くみたいです。こういう場面では叱るよりも、情に訴える方が攻撃的な態度が治る気がします。(E.Kさん 次男10カ月、長男4歳)
A3:少し時間を置いて、冷静になってから諭す
ヒートアップしている時は落ち着くまでに時間がかかるので、まずは放っておきます。少し時間が経って気分が落ち着いてきた時に、「そんなこと言ったら良くないよ」としっかり目を見て話すと、すんなり受け入れてもらえる気がします。(C.M さん 長女2歳、長男8歳)
A4:赤ちゃんのアテレコで妹への愛情を育みます
まだ喋れない長女に代わって「お兄ちゃん大好き〜」とアテレコで日々愛情の刷り込みをしているからか、お兄ちゃんの方もいつも「〇〇ちゃん可愛いねー」「大好きー」と言っています。何か嫌なことがあっても、すぐに攻撃的な気持ちに向かないような気がします。(Y.Tさん 長女10カ月、長男3歳)
A5:叩く代わりに、こちょこちょ~で解決!
遊びの中で手が出てしまう時は、次男が先に長男の邪魔をしてしまうのが原因であることが多いので、叩く代わりに「こちょこちょ〜で弟を撃退しよう!」と話しています。私も一緒になってくすぐり次男を追い払っているうちに、イライラした気持ちが違う方向に向くのか、揉めずに済みます。雰囲気悪くならないし、楽しく乗り切れる!(M.Sさん 次男2歳、長男5歳)
A6:“嫌い”という言葉が出ない環境づくり
どの年齢でも親の言うことをよく聞いているなーと感じるので、自分の発言にも気を付け、小さい頃から「嫌い」という言葉は我が家の辞書にはない! という思いで子育てしてきました。今子どもたちは、嫌いな食べ物が食卓に出てきた時も「ピーマン苦手なんだよなー」と言っています。(K.Tさん 長女4歳、長男7歳)
イラスト/ミハイロ 取材・文/森田晴菜 編集/フォレスト・ガンプJr.
*VERY2020年5月号「おもちゃの取り合い、赤ちゃん返り…… 先輩ママが伝授「私はこうして乗り越えた」『2人目育児』あるあるトラブル・シューティング法」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。