中学受験は自宅学習の環境で決まる!東大理Ⅲ兄妹合格の勉強部屋

第3回

三男一女東大理Ⅲ合格!佐藤亮子ママが読者のみなさんに贈るお悩み相談。第3回のテーマは、「自宅学習、勉強部屋はどうすればよいか」です。(第2回はコチラ

 

 

Q

自宅学習について相談です。習い事のそろばんや宿題以外の勉強をさせるのに苦労しています。気に入った本や参考書があると入り込むのですが、気分が乗らないときはまったくやりません。どうしたらいいでしょうか? (小1年男子のママ)

A

そろばんと学校の宿題はちゃんとしているということで、小1なら十分だと思いますよ。全然心配ありません。むしろ理想的なくらいです。

それ以外の勉強もさせたくて苦労しているようですが、たとえば、その日習った漢字を1日1つだけ書かせれば大丈夫。10㎝×10㎝のマスに大きく書かせてみると子どもも面白がって書きますよ。

気に入った本や参考書があるとずっと読んでいるというのは、すごい集中力ですね。すばらしいじゃないですか。気分が乗らないときはやらないということですが、それは普通ですよね。大人も同じでしょ?ママは、習い事と宿題以外に何かさせたいということですね。もし、プラスでさせるのでしたら、一冊お気に入りの問題集を最後までさせるというのはどうですか?いろいろとさせるのは嫌がりますから。

 

Q2

勉強部屋についてアドバイスをいただきたいです。学習環境として最適なのは、どれでしょうか? ①リビングを勉強部屋仕様にする。 ②勉強専用部屋で2人一緒にやらせる。 ③子どもに別々の部屋を与えそこで勉強させる。また、学習机の並べ方についてもアドバイスをください。(小4女子、幼稚園年長の男の子のママ)

 

A2

親の目が24時間常に行き届いている。これが基本です。③では、子どもが親の見ていないところで勉強をするわけがありません。②の「勉強専用部屋で2人一緒」は、親の目がないし遊び相手はそばにいる、となれば当然のごとく勉強はしないでしょう。

ということになれば、やはり①リビングを勉強部屋にして、リビング横の台所からママが常に子どもたちを見守ることが大切ですね。

リビングで勉強させるだけではダメです。やり方としては「今から1時間勉強しよう」と、2人同時に勉強させる。学年が違っても同時にさせて、上の子の時間が長くかかったとしても、下の子には邪魔させないようにすることです。

一緒に勉強をさせると、「下の子が上の子の邪魔するのでは」とよく質問されますが、わが家の場合、そのようなことはありませんでした。現在、大学生の長女に「子どもの頃、お兄ちゃんたちと一緒に勉強しているときに邪魔したことある?」って聞いてみると、「”邪魔するな”ってオーラが出ていたのでとてもできなかった」とのことでした。

わが家では「勉強することは、とても大事な時間なのだ」と、いつも私が態度に出していたからでしょうか。下の子が上の子の勉強の邪魔をすることは全くありませんでした。「学ぶ」ということは非常に尊いことなのだということを親がまず態度で表すことです。

学習机の並べ方ですが、わが家はリビングに机を4つ並べていました。子ども同士、目が合うと気が散るので、壁に向かって2つずつ離して並べていました。

勉強机は子ども同士の目が合わないように、また、常にママの目が行き届く配置が大事だということです。

 

次回、最終回のテーマは、「子どもの夢、要望にどう応えるべきか」です。(第1回は「子どもに自主性・個性を求めるべきか」

 

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プロフィール

佐藤亮子 大分県出身。津田塾大学卒業。英語教師として勤務後、結婚。長男、次男、三男、長女の4人を出産。4人兄妹が東京大学理科Ⅲ類に合格したママとして、育児法や教育法で注目を集める。好評既刊『志望校に一発合格する過去問攻略法』(小社刊)が絶賛発売中。