犬山紙子緊急連載「コロナ禍中日記」vol.13〜夫婦(の不満)を超えてゆけ~♪

【犬山紙子 緊急連載 】
コロナ禍中日記 3歳児とともに Vol.13

5月30日 夫婦(の不満)を超えてゆけ~♪

 

3年間様々な夫婦を取材し続けてまとめる、円満のコツ3。

 

①クソバイスしない(上から何か言いたくなったらまずは事情をヒアリングする。その上で、上からではなく提案という形で話してみる)

 

②「察して」をやめる(「察してほしい」は怒りが増幅して悪循環になる)

 

③相手の抱える不安をヒアリングする(不安感は孤独だとより追い詰められる)

 

この日「サタデーウォッチン!」という私が新しくコメンテーターをすることになった番組でこう話したのですが、テレビ用にわかりやすいものを選んだ形になります。

もちろん、3つだけに集約できるものでもないので、ここに7つ足してみます。

 

④1日の終わりにお互いが頑張っていたところを褒め合う。2人の関係性のために頑張れたことはマストで褒める。自分が頑張れなかったことも話すと先の目標にしやすくなる。

 

⑤夫婦間で知識の格差をなくす。PMSなど体のことから、健康や、子育て、共有した方が良い情報はシェアする癖を。

 

⑥「話し合い」はそもそもコストがかかるものと互いに認識する。話し合いへの苦手意識がある場合、小さな話し合いの成功体験を積み重ねる。そこから見えた自分たちの話し合いのルール作成など、苦手意識を取り除く動きを。

 

⑦相手にしてほしいことを伝える時「あなたは〜だからよくない」ではなく「私は〜だと助かる」と、主語を私にしてみる。

 

⑧家事育児の分担は互いの1日の仕事量を可視化するところから。自ら動くと、動かないで罪悪感を抱えるより楽だと体験してもらう。話し合っても改善されない場合、相手の生活のルーティーン上の家事を放棄してみる。

 

⑨夫婦の悩み事は閉じ込めないで、傾聴のできる冷静な第三者に相談する。冷静になれて、視野が広がる。カウンセラーに頼るのも手。

 

⑩自分の意見を相手が全く尊重しない、聞く耳を持たない、「お前はバカだから自分がしつけてやっている」などの発言がある場合はすぐに冷静な第三者に相談を。離婚もポジティブな選択である。

 

私自身、自分のコミュニケーションの取り方に問題を感じて始めた様々な「問題を乗り越えた」夫婦への取材なのですが、3年を通して冷静な対処ができるようになったのが嬉しい限り。

 

ちなみにさらに90、ヒントを問題ごとに100集めた本
『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』

も出しましたので、夫婦関係に悩む方(夫婦でなくても人間関係にも)は是非チェックしてみてください。

 

そうなのです、問題のない夫婦なんていないんですよ。だって、問題のない人間がいませんから。問題があることを責めず、問題があることを前提としてどうやっていくか、という視点が大切だなと思った次第です。

 

育児家事、夫婦喧嘩の仕方、不妊治療、セックスレス、不倫、精神疾患……友人にも聞きにくい問題へのヒントも詰まっています。

 

さて、五月も終わり、自粛期間中、夫と協力しあって日々を乗り越えたことをそろそろ自信に変えて良い頃です。

 

すっかり「緩んでいる」新刊共著者。

◉犬山紙子
エッセイスト。1981年、大阪府生まれ。14年、ベーシストの劔樹人氏と結婚。17年、女児誕生。著書多数。『スッキリ』等、テレビのコメンテーターとしても活躍中。最新刊は『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』(扶桑社新書)

写真・イラスト・文/犬山紙子 編集/フォレスト・ガンプJr.

犬山紙子緊急連載「コロナ禍中日記」