カラーリストに聞く!白髪を生かしたカラーリング術
ヘアが決まっているかいないかは、一日の気分を左右する大事な要素です。
とはいえ、いつも手間暇をかけて、完璧でいられるとは限りません。
そこで、おこもり生活中でも、忙しくて、たまにしかサロンに行けなくても、心地よい顔でいられるヘアについて考えてみました。
今回はヘアカラーマネージャーの岩上晴美さんにお話しを伺いました。6・7月号本誌より、一部抜粋してご紹介します。
お教えいただいたのは・・・
岩上晴美さん
ヘアカラーマネージャー。カラーリスト歴25年の白髪を活かすカラーの第一人者で、撮影、ヘアショー、薬剤開発などにも携わる。
[SALON DATA]
カキモトアームズ 青山店
住所/東京都港区南青山5-6-12
☎03-5464-0011
HP/https://kakimoto-arms.com/salon/aoyama
■白髪隠しは「完璧」を目指さない方がうまくいく
お客様と共に年を重ねてくると、白髪のお悩みを聞くことが多くなりました。
髪は濃い色一色で染めると、伸びてきた部分との境目がはっきりできて目立つので、頻繁なリタッチが必要です。一方でグレイヘアの美しさも見直されてきています。
そこで、白髪を隠すのではなく、白髪が目立たず、むしろ白髪があることで素敵に見せるカラーリングを研究してきました。それが、白髪をハイライトとして生かすデザインです。
なりたいイメージをよくお伺いし、肌の色や仁美の色と合わせて、全体の色味、明るさを決めていきます。
ダークな髪色の中に建てにまだらに白が入ると、伸びてきた部分も目立たず、カラーのサイクルも長くできますし、外国人風の立体感のある髪色にすることが可能です。
<CASE1>
白髪を生かした立体感のある染め方。自然な毛束感が美しい
この方は、白髪染めをやめて半年ほど。細かいハイライトと多色染めが髪に立体感を生み出し、自然な毛流れができて、つややかな素敵なヘアスタイルへと整ってきました。
<CASE2>
自分らしい色を見つけるには2ヵ月から半年ほどかかります
白髪染めをやめ5㎝ほど伸びると白髪の量がどのくらいあるかを把握できるように。こちらの白髪染めをやめて4回目の来店。ようやく納得いただける色合いになってきました。
<CASE3>
3ヵ月に1度のカラーでも白髪が目立たずキレイが保てます
アッシュ系の髪色に白髪をハイライトとして生かしたボブスタイル。お忙しい方ですが、「3ヵ月くらい伸び放題にしても気にならない」と満足していただいています。
白髪を隠すのではなく、人生の彩としてとらえて、生かし、より素敵に見せる方法をサロンで相談してもらえればと思います。(岩上さん)
撮影/西 あかり 取材・文/秋元恵美 構成/永吉徳子