【HERS à table】料理家・真藤舞衣子の「美味しい」を選ぶ目⑥

料理家・真藤舞衣子さんが、日々の生活で見つけた、
料理をより楽しく! おいしい!ものにする“食材”を紹介する連載。
食材とそれを使って作るひと皿を真藤さん目線で伝えていきます。

Vol.6
「だし醤油 八方美人」

 だし醤油はとても便利で何かと出番の多い調味料。
ですが、安心安全な原材料で、かつ美味しいものとなると、
ちょっと甘すぎたりと好みの味がなかなか見つからず……。自家製していた時期も。

ですが、ようやく好みのだし醤油と出合うことができました!

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こちらの「八方美人」。

多くの美食家から愛され、惜しまれつつ閉店した静岡の「にし堀」の八方出汁のレシピを忠実に再現したものなのです。

お店には伺ったことはないのですが、母が創刊号から愛読していた「四季の味」で今はなき「にし堀」さんの連載を目にしておりました。その西堀氏監修のだし醤油は、鰹と昆布の風味がなんともエレガントで舌に雑味が残らず、甘ったるくなく美しい。

それもそのはず、材料は化学調味料やエキス類、保存料など無添加はもちろんのこと、最高ランクとされている北海道南部の真昆布のみを使用。そして旨味のある枕崎産と香り高いと言われている焼津産の鰹節を贅沢に使っているのです。

そんなクオリティの高いだし醤油、やっぱりお値段も普通にスーパーで販売されているものよりは、お高いので、煮物などには使わず、主にかけるだけに使用してます。(笑)

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例えば「おひたし」なら、八方美人小さじ2に対して水50㎖で割って、茹でた野菜を浸したり、

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そのほか、パスタにも!
以前紹介したマンチーニのスパゲットーニ60gを茹でている間に……。
にんにくのみじん切りをオリーブオイルでじっくりと香りを出してから、細かく刻んだ菜の花の茎の部分を炒め、ゆで汁八方美人大さじ1/2と発酵バター(普通のバターでもOK)を入れて、乳化させつつ、菜の花が柔らかくなるまで火にかけます。

そこにお正月で残った数の子と茹で上がったスパゲットーニを入れてよく絡め、最後に菜の花の花の部分を入れて胡椒をして出来上がり。

鰹と昆布の上品な風味にバターをまとわせるとまろやかでコクのある味わいに仕上がります。

 

そしてこの八方美人、友人へのちょっとした手土産にも重宝しますよ。

 

 

DATA

高級だし醤油 八方美人

¥1,836(税込)

https://hinoki.tokyo/

 

【バックナンバー】

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【PROFILE】
真藤舞衣子
カフェ「my-an」(山梨市)オーナー。料理教室主宰、レシピ開発ほかYBS山梨放送「てててTV」はじめTV、ラジオ出演も。著書に『からだが整う 発酵おつまみ』(立東舎)ほか多数。
Instagram:@maikodeluxe