滝沢眞規子さんが着る最新フェンディ「自粛生活中に見えた家庭のやさしい光景を服に」
カール・ラガーフェルド亡き後、ブランドを率いてきた創業家のシルヴィア・フェンディが紡いだのは、ロックダウン中に自宅の窓際や庭で目に映るさまざまな家庭の光景。刺繍入りの寝具や食器、窓から差し込むハチミツ色の夕陽など、普遍的で親しみのあるものにインスパイアされた、優しさ溢れるコレクションをクローズアップします。
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いまこそ、固定観念にとらわれない、
偏りのないフェミニンさを
スタイリスト 長澤実香さん
今季のフェンディは、ときにはフェミニンで、ときにはセクシー、そんな多様なアティチュードを楽しめるところがいいなと思いました。今回フェンディが表現したフェミニンの解釈もそうなのですが、ファッションでも考え方でも、偏らないことってとても大事だと思うんです。そういう意味で、フェンディのフェミニンさも幅の広さを感じる内容のコレクションでした。隙のない女性より、どこかやわらかさのある女性。人との距離をとる時代においても、相手を突き放さない優しさがあって、でも背筋はちゃんとピンと伸びている。今季のフェンディはそんなコレクションだと思います。
生活も一変して、「私はこうだから」「こう生きてきたから」といった経験や価値観が一度ゼロになったいま、これからは固定観念にとらわれずに「こんな服を着たい」という感情にもっと素直になっていい。服というツールで自分の気持ちを表す、そんな楽しみ方がいまの時代らしいファッションとの関わり方だと思います。
リネンの心地よさと
メゾンブランドならではの
エレガンスを共存させて
スーツの着こなしも
ニット素材でやわらかさが
新しいキーワードに
繊細なディテールが
表現するのは優しくて
甘いノスタルジー
重なり合う直線の刺繍が
クラシックなドレスで
意志のある後ろ姿に
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photographs TAKAHIRO IGARASHI(SIGNO) styling MIKA NAGASAWA
hair KOICHI NISHIMURA(VOW-VOW) make-up AIKO ONO
model MAKIKO TAKIZAWA direction MIKU NISHIZAWA(LVTN)
composition NORIKO NAGAYOSHI
VERY NAVY 4月号『BRAND NEW STYLE styling by MIKA NAGASAWA Vol.7』から
詳しくは2021年3/5発売VERY NAVY 4月号に掲載しています。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。