高垣麗子さん「東京で暮らしながら、小さな自然や心地よい瞬間を大切にしたい」

東京生まれ東京育ち。それなのに、つい先日、東京のガイドブックを購入したという高垣さん。3歳の娘さんと同じ目線で見る東京の景色は、また違った魅力があるのかもしれません。

高垣麗子さん 15歳のときに『プチセブン』でデビュー以来、『JJ』『CLASSY.』『AneCan』のモデルとして人気を博す。現在は『STORY』などの雑誌で活躍中。その丁寧な暮らしぶりや大好きな食が誌面で取り上げられることも多い。実生活では、3歳の女の子のママとして奮闘中。


★ 流行のデュアルライフもいいけど地元・東京の魅力を子供と一緒に再発見したい!

私の周りにはデュアルライフをされている、いわゆる〝デュアラー〟が増えています。都心と農山漁村を行き交うライフスタイル。

リモートワークが当たり前の日常になりつつあって、自分のライフスタイルや先の人生を見つめ直した時に、無理なく自分らしくいられる場所で暮らす……。なんて、なんて理想的なんでしょう!

もちろんデメリットもあると思います。住居コストが2倍になることもありますし、移動の際の交通費だってかかる。だけど、子どもと犬と暮らす私にとっては、目下の憧れライフです。

とはいえ、現実的にリモートが不可能な職業なのでなかなか難しい私。ましてや東京生まれ東京育ち。特に何も考えずにきたけれど、相当便利な環境で生きてきたと思います。

STORYのロケ先でショートトリップ。数時間だけだったけれど、ボーっと眺めた海と空にパワーチャージさせてもらったよ♪

若い頃は、海外に憧れ、外ばかりに目を向けていて、日本のよさに気づくのが遅かったように、いつか仮にデュアルライフが実現したとしたら、東京の居心地のよさを再確認するのでしょうか。

それとも、その頃はもっと年齢を重ねているはずだから、田舎の豊かな自然にそっと馴染むのでしょうか……今の私には想像すらつきません。

ちょっとだけ日光浴中~。シミは増やしたくないけれど、適度に陽にあたってビタミンDを摂取!免疫力をアップさせるぞ!

どちらにせよ、今の私は東京で暮らしながら、その中で見つけた小さな自然や心地よい瞬間を大切にするようにしています。

探さないと見つからない自然。だけど、探せば見つかるもの。それは私の場合〝子ども〟というフィルターを通して発見することが多いです。

娘がセレクトした、日本各地の郷土玩具のガチャガチャ。キャラクターものよりこちらに興味があるようで、ママは感心したよ。

例えば、子どもって何かと空を見上げますよね。

「ひこうきだよ! おつきさまだよ!きらきら星だよ! 虫さんが飛んできたよ!」彼女と一緒にいることで、今日の天気、今日のおつきさまのシルエット……、日々の小さな変化を楽しんでいる自分がいる。

子どもには四季を教えてあげたいから、暦の絵本や木の実図鑑を買って、旬のモノを再確認したり。そんな、できる範囲での自然との触れ合いもなかなか楽しいものです。

それと、せっかく東京で暮らしているのだから、身近な東京ライフをもっと満喫したいと思って……。

そう思い立って先日、東京ガイドブックを買っちゃった(笑)。

中身は、三重県の伊勢の練り物「タコ」。渋いけど、何かいい!

灯台下暗しと言いますか、いつでも足を運べると思っていたからこそ、一度も訪れたことのない名所もあるし、まだまだ知らない街もたくさんある。

新型コロナウイルスの影響もあるので、もちろんマナーを守りながらですが江戸と東京の伝統や魅力に触れ、改めて東京を知りたいと思っています。

日本の四季がひとめでわかるポスターを貼りました。そういえば、似たようなポスターが小学校の廊下に貼ってあったな……と思い出し懐かしくなりました。

題字、撮影、文/高垣麗子 取材/石川 恵 ※情報は2021年6月号掲載時のものです。

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