鳥羽周作さんのもっと「無限パスタ」④〜ショートパスタって美味しいメリットがいっぱいだった!〜 

簡単&時短のパスタは、忙しい毎日の味方でありながらどうしてもワンパターンになりがち。プロ直伝のコツでおうちパスタを進化させられる「無限パスタ」なら、いつものレシピでマンネリから脱却! 今回は、考案者で一つ星シェフの鳥羽周作さんに、Mart読者のための「無限パスタ」を教えてもらいました。

「無限パスタ」とは

お店の味をおうちでも再現できるレシピをSNSで公開したことで話題に。名前の由来は〝無限=箸が止まらない〞という意味で鳥羽さん自身が命名。簡単・美味しい・手に入る食材 で・うま味のボリュームを出せる、というのがコンセプト。

口に運びやすいからいろんな食感を味わえる!
ショートパスタで無限パスタ

しいたけと鶏もも肉のショートパスタ

他の具材との一体感が出るからうま味のボリューム UP
出番の少ないショートパスタですが、子どもも食べやすく冷めても美味しいのでお弁当にもピッタリ。「お店風」な見た目から入るなら、貝殻みたいな形のコンキリエがおすすめ。

【材料】(1人分)
コンキリエ(ショートパスタ)…80g
しいたけ…2個
鶏もも肉…80g
鶏がらスープの素…小さじ1/2
バター(食塩不使用)…10g
パルメザンチーズ…50g
ゆで汁…70㎖
仕上げ用バター(食塩不使用)…5g
オリーブオイル…適量
塩…適量
黒こしょう…少々(仕上げ用)

【つくり方】

【1】鶏肉、しいたけをコンキリエと同程度の大きさにカットする。大きさを揃えることで口の中で一体感を味わい やすくなる。

★切り揃えることで 最後までバランス◎★【2】コンキリエをゆではじめる。フライパンにオリーブオイルを入れて熱したら、①でカットした具材を加えて塩を振って炒める。

【3】コンキリエのゆで汁を取り出し、炒めた具材に加える。鶏がらスープの素とバターを入れたら、30秒ほど煮詰める。

【4】③にゆであがったコンキリエを加える。仕上げにバターとパルメザンチーズを加えたら完成。皿に盛り黒こしょうを振りかける。

ミートソースで ショートパスタ

子どもが食べやすいサイズ感で具材がよく絡む
定番のミートソースもショートパスタでつくると新鮮。はちみつが隠し味の甘酸っぱいミートソースは 覚えておくとアレンジの幅も広がります。

【材料】(1人分)
フジッリ…150g
合びき肉…150g
玉ねぎ…1/4個(50g)
ミートソース(市販)…150g
ケチャップ…50g
はちみつ…小さじ2
油…大さじ1
塩・粗挽き黒こしょう …各1つまみ
バター(食塩不使用)(炒め用)…5g +20g(和える用)
イタリアン生パセリ…5g

【つくり方】

★脂をしっかり切っておくと味がぼやけない★【1】パセリ、玉ねぎはみじん切りに。フライパンに油をひき中火で熱したら合びき肉を炒め、塩、粗挽き黒こしょうを振り、焼き色がつくまで2分ほど炒め、ザルにあげ脂を切る。

【2】玉ねぎを中火で1分ほどバターで炒める。そこに脂を切ったひき肉を加え軽く炒め、ミートソースとケチャップ、はちみつを加えてとろみがつくまで弱火で2分ほど煮込む。

【3】フジッリがゆであがったら、ゆで汁大さじ2(分量外)を取り分けて、パスタをザルにあげて湯を切っておく。

【4】ボウルに③のフジッリと和える用のバター、取り分けたゆで汁を入れ、全体がなじむように混ぜ、②をのせてパセリを振れば完成。

ゆずこしょうのクリームペンネ

隠し味をきかせることで最後まで食べ飽きない
単調な味になりがちなクリームペンネも、ゆずこしょうを加えることで濃厚さのなかに刺激が加わります。辛みはほとんどないので、家族で楽しめそう!

【材料】(1人分)
ペンネ…70g
生クリーム…100㎖
牛乳…20㎖
ゆずこしょう…小さじ2~3
バター(食塩不使用)…5g
パルメザンチーズ…30g
ゆで汁…70㎖

【つくり方】

★煮詰めることでコクが凝縮されて甘さが出る!★【1】生クリームと牛乳をフライパンに入れてとろみがつくまで煮詰める。煮立ったらゆずこしょうを入れてムラなく溶かす。

【2】鍋でペンネをゆでておき、ゆであがったらゆで汁を取り分けておく。ペンネはザルにあげて湯を切り、①のクリームソースに加える。

【3】取り分けておいたゆで汁を入れて全体になじませたら火を止め、バター、パルメザンチーズを加えて余熱で温めれば完成。

\使用したショートパスタはこちら/

コンキリエとフジッリはディチェコ、ペンネはバリラのものを使用。ショートパスタは取り分けしやすく、ロングパスタに比べて比較的のびにくいので、完成後少し時間がたっても美味しいままで家庭でも扱いやすく重宝します。また、パスタが短いと他の食材と一体感を出しやすく、味と食感のコントラストから「より無限に」楽し めます。

教えてくれたのは


フレンチレストラン sio オーナーシェフ
鳥羽周作さん
モダンフレンチを斬新なコースで 提供する「sio」では、『ミシュランガイド東京2020』 から2年連続で一つ星を獲得。「〝丁寧な仕事〞を心がければ白いエプロンも汚さない!」のだそう。

調理・監修/鳥羽周作 撮影/福本和洋<TKM> 調理・フードスタイリング/小森貴子 取材・文/西村絵津子 編集/松田睦美 構成/長南真理恵