元局アナ伊東 楓さんが「TBSを辞める1年前に決意」したこと
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–10月からドイツへの移住が決定したとお聞きしました。なぜ海外に拠点を移そうと思ったかを教えてください。
「自分のこれまでの固定観念を一度壊して、見知らぬ土地でゼロの状態から何かをしてみたいと思ったからです。これまで絵を描いてきて、振り返ってみると自分の中に感情の起伏があるときの方が描けているということに気が付いて。だからこそ、刺激をもらったり挫折を経験したりするためにも、海外に行こうかなと思いました」
–海外で生活することへの憧れはありましたか?
「もしかしたら、自分は海外の方が合っているのかな? と思うことは何度かありました。昔から芸術が好きで、美術館を訪れるためだけにウィーンまで行ったこともあるくらいなので。ヨーロッパの方が芸術に触れやすい環境だな、自由な暮らしができそうだな、ということは考えていました」
–ヨーロッパの中でも移住先をドイツに決めた理由はありますか?
「それは直感なんです。これまで行ったことがない国なので、単純に行ってみたいと思ったのも大きいのですが…。イギリスやイタリアなどは旅行したことがあったんですけど、そのときに受けた印象として、その国に住んで暮らしていくと思うと少し違うかなと。ドイツに決めたのは本当に直感なんです」
–実際に移住を決意したのはいつごろでしたか?
「TBSを退社する1年前です。当時担当していたレギュラー番組が終わることになったタイミングで、『よし海外に行こう!』と決めました」
–TBSを辞めるという大きな決断をして、ついに海外での生活をスタートさせます。会社員だった当時と比べると、収入や生活面での変化も大きいと思うのですが、不安定だな、と感じることはありますか?
「たくさんあります。これまで当たり前に入ってきていた固定給がなくなったので、それに関しては考えるときもあります。本を出したり、個展を開いて絵を買っていただければ収入はありますが、そういうことがなければ出ていく一方なときもあるので。ただ、まずは自分がやりたいことをやってみて、本当に必要に迫られたら、そのときはアルバイトでも、企業の中途採用でも、次の道を見つけて頑張れば大丈夫、という思いもあるんです」
–今はやりたいことをやろう!、ということですね。ドイツに行ったらこれまでとは環境が大きく異なると思います。それに対して何か不安はありますか?
「深夜2時くらいに『これから大丈夫かな?』と漠然と考えることもありますが、翌朝になると大丈夫だろう、という気持ちになっています。リアルな話をすると、現地での身元保証人を作らなければ家が借りられなかったり、現実的な手続きなどに対して不安になることもあります。だけど、これもなんとかなるだろうと思っています(笑)」
–最後に、これから渡航するにあたっての意気込みをお願いします!
「まずは生き延びることが大きな目標です(笑)。あとは、何の収穫もなく日本に帰ってくることはしたくないなと思っています。私がよく思うことのひとつに、一度公言した自分の夢や目標であっても、必ずしも達成できなくてもいいんじゃないか…というものがあって。夢や目標だって、道の途中で変わってもいいはずなんです。なので、私自身もドイツに渡った自分がなにに夢中になって、どんな人生を歩んでいくのかはわかってないんです。まずは向こうにいって生き延びるために活動するなかで、柔軟に生きていけたらいいなって思っています」
伊東さんがUGGとコラボアイテムを発売!
自由に泳ぎ回るクジラがプリントされたコラボアイテム。【上】UGG×伊東 楓 グラフィックタイダイシースルーシャツ¥9,350 【下】UGG×伊東 楓 グラフィックオールインワン¥8,800
伊東 楓さん
1993年10月18日生まれ。富山県出身。絵本作家。TBSに入社後、アナウンサーとして数々のバラエティ番組やラジオ番組を担当。2021年2月にTBSを退社。10月よりドイツへ渡航予定。
撮影/福水紀夫 ヘアメイク/RYO<ROI> 取材/中村有希 編集/岩谷 大