HERS的気になる器作家さんたち ③富貴堂
富貴堂
ティーポット、急須 アラシ肌
画像奥 ポットや急須の取っ手には草づるが巻かれ熱さを感じない。¥56,300。約20×高さ10cm
画像手前 梨地模様を打刻した「アラシ肌」という仕上げ。使うほどに育つ。¥46,200。約17×高さ9cm
金属加工が盛んなことで知られる新潟県燕市で三代続く「富貴堂」。銅板を鎚で打つことで形を作っていく「鎚起」という技法で作られたティーポットや急須の表面には、鎚目が規則的に刻まれ、質実剛健な職人仕事を物語る。ティーポットは気品に満ちたデザインで、急須として日本茶に使っても美しい。銅は熱伝導がいいので冷めにくく、内側には大きめの茶漉しがあるので茶葉も捨てやすい。代々作り続けている急須は、注ぎ口と取っ手のバランスが絶妙で一度使ったら手放せない。「洗って、拭いて、手で撫でて。使うたびに変化する表情を楽しみながら、特別なものではない日用品として親しんでほしい」と代表の藤井健さんが言うように、いまこそ、由緒正しき良きものを暮らしに取り入れて。
ECサイト「HERS à table 」はこちらから
撮影/邑口京一郎 取材・文/衣奈彩子 構成/松本朋子
バックナンバー