ひとつの「白」で、暮らしを変える④
石井佳苗さん
インテリアスタイリストとして雑誌、広告、CMなどで幅広く活躍。センス溢れるスタイリングにファンも多い。オンライン講座も開催。
白の個性を楽しむ
アートのようにあしらう手仕事の布
冬のウールやニットのモコモコとした柔らかい白も好きですが、夏の麻やコットンの白には爽快で、清々しく、シャキッとする気持ちの良さがあります。夏の模様替えでは、白っぽい布を手に取ることが多くなります。特に好きなのは韓国のポジャギやインドのカンタなど、アジアの伝統的な布。丁寧な手仕事が施された布に出会うと吸い寄せられます。
手に入れたら家のどこで使えるかな?と考えるのも楽しみ。透け感のあるデリケートな布なら窓辺にあしらったり、壁にかけたり。丈夫な布なら、ベッドやソファに掛けてみたり。たとえカーテンのようにぴったりとしたサイズでなくても違和感なく合わせられるのも魅力。それ自体にアートのような存在感や力があり、完成されているものなので、さらりとあしらっただけで空間が見違えます。布を掛けた時にできる影の美しさにハッとしたり。布1枚が持つパワーに改めて気づかされます。
窓辺で、風に揺れたり透け感を楽しむポジャギ
ポジャギは韓国で風呂敷のようにものを包んだり覆うために使われてきた布。韓服を作る際に出るはぎれをパッチワークのように縫い合わせて作られてきた。透け感のある麻生地は窓辺にあしらうととても涼やか。風に揺れたり光が透ける感じを楽しめる。
1 アンティークポジャギ19世紀末98cm角¥150,000/FUCHISO
2 チェアブラック¥47,300/DEMODE MIX
3 アンティークポジャギ20世紀初71cm角¥28,000/FUCHISO
撮影/枦木 功 スタイリング/石井佳苗 取材・分/鈴木奈代 構成/二村勉史
※2021年7月発売号掲載当時の情報です。
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