【20代からの2人目妊活】“夫婦間の温度差”を埋めるために必要なものとは?

2022年4月より不妊治療保険適用が施行されました。これまで高額な医療費ゆえ、身近な存在として捉えづらかった20代にも「不妊治療」を考え始める人が増えるのではないでしょうか。30代で経験した多くの女性が口にする「もっと早く知っておけば良かった」という言葉は、後輩たちへのメッセージでもあります。今回は、20代で妊活・不妊治療を始めた方に、そのきっかけやご夫婦の思いをお話ししていただきました。

*掲載中の内容は取材当時のものです。

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何度もお互いの意思を確認

A.Y.さん
現在、看護師 28歳 2歳男の子、第二子妊娠中

 結婚と同時に子どもについて考えるようになり、漠然とした知識の中にあった妊活・不妊治療については、自然妊娠ができなかった時に次のステップとして考えていました。実際に「まだ20代だから問題はないだろう」と考えてもいました。

 しかし、なかなか自然に子どもを授からないことに戸惑い、気づいたらネットで「妊娠 確率 あげる」と検索をするようになり、20代でも妊娠する確率が高くないことを実感しました。そんな中で「排卵日検査薬」に出会い、試しに排卵日検査薬を使用し第一子を妊娠することができました。

 本格的な妊活は第二子から。第一子を出産し、今後も仕事を続けるつもりだったので「産休中にきょうだいを作ってあげたい」という夫婦の思いから、第二子の妊活を開始。第一子の時に感じた「タイミングが大切」という経験から排卵日検査薬を使用。

 しかし、すぐにできると思っていましたがなかなか授かることがなく、夫とも第二子の必要性に対して温度差を感じるようになりました。仕事で疲れている夫……タイミングを逃すことを避けたい半面、ゆっくりと休ませてあげたい思いも。どちらの思いを優先させるか悩んだ時期もありましたね。

 平行線の毎日を打破したのは、「素直にリアルに思いを伝えること」でした。「きょうだいを作ってあげたい」というお互いの意思を確認する話し合いを何度もしました。また、夫が妊活に専念できるよう「排卵日前後は、好きな夕飯を作って気分をあげてみたり(笑)、息子の存在を気にしていたため、お昼寝の時間をずらして夜中に起きないようにと、とにかく私たちが妊活しやすい環境作りを工夫しました。

 そんな努力も実り第二子を妊娠。正直、「第一子を授かったのだから、焦らなくてもいつかできるだろう」という思いもあったのですが、第一子の時から夫婦の体の状態をクリニック等で検査し、医学的な根拠があればそれほど不安にもならなかったと思います。結果的に20代で妊活をしたことは、今後の自分のキャリアとの両立にも必要な選択だったと思います。

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イラスト/ayaka illustrator 取材・文/中村真怜 編集/フォレスト・ガンプJr.
*VERY2022年5月号「夫婦で向き合う20代からの不妊治療」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。