昭和レトロなショップと史跡を満喫!鶯谷で大人散歩を楽しみました♪【Martist滝野香織】

だんだんと夏の気配が消え、秋の始まりを感じます。まだまだ暑くなる日もありますが、日陰は涼しくお散歩をするのに最適な季節になりました。私は先日Martistの土肥愛子ちゃんとランチのついでにお散歩をしたのですが、とても楽しいコースとなったのでレポートします。

ランチのついでに散歩

歴女には見逃せない幕末の史跡を訪れました

場所は二人とも初めて降り立つ「鶯谷駅」。あるレストランでランチをするのが目的だったのですが、鶯谷には寛永寺や谷中霊園があることを知り、幕末~近現代史が好きな私は是非とも行ってみたくなり土肥さんを誘ってみたら二つ返事でOKしてくれました!

鶯谷にお出かけ

こちらは寛永寺の正門。

徳川家の葵の御紋がお出迎え。

徳川家の葵の御紋がこんなところにも!

上野戦争碑記。

寛永寺根本中堂にある鬼瓦。

旧本坊表門(黒門)の鬼瓦でこちらは口を開けた阿型。

寛永寺は徳川家の菩提寺のひとつ。家綱・綱吉・吉宗・家治・家斉・家定公が祀られています。もともとは、徳川家康のブレイン的存在であった天海大僧正が、江戸城の鬼門に当たるこの場所に建てたお寺です。私は「QED東照宮の怨」(高田崇史)を読んで天海大僧正のことを知り、江戸城や東照宮の地理的意味を知ったので、興味のある方はこの本をぜひ読んでみてください。

実は寛永寺は、上野戦争の舞台となったところ。上野戦争は、明治維新の頃、旧幕府軍である彰義隊と新政府軍の戦いのひとつです。国をよりよいものにしたいという大きな意志を持つ者たちがぶつかり合った、歴史の動きを感じるお寺なのです。そのころの寛永寺は上野動物園のある上野公園全域を含む30万5千坪もある広大な寺院でした。(本坊は現在の東京国立博物館のある場所にあり、黒門は国立科学博物館近くの東叡山輪王寺に現存しています。)

寛永寺の根本中堂には多くの仏像があり、どれも大変素晴らしいものでした。遠かったのでオペラグラスを持ってくればよかった、と後悔しました。観光地でもあるので、お寺の方はとても親切に案内してくださいました。

徳川綱吉霊廟勅額門 (国重要文化財)。

徳川歴代将軍御霊廟は特定日のみ公開。予約制です。

そしてすぐそばにあるのが「谷中霊園」。こちらを訪れた目的は、徳川慶喜公と渋沢栄一のお墓を見ること。2021年の大河ドラマ「青天を衝け」をかなり真剣に見ていたので、どうしても行ってみたかったのです。同じ霊園内に眠ることも感慨深く、思いを馳せることができました。

徳川慶喜公のお墓。正確には谷中霊園に囲まれた寛永寺墓地にあたります。

神式で埋葬されたので円墳状のお墓。

渋沢栄一のお墓。中央が栄一、右に一番目の妻 千代の墓、左に二番目の妻 兼子の墓。栄一と千代の間の小ぶりなお墓が孫の敬三と登喜子の墓。

古民家がおしゃれな「上野桜木あたり」へ!

活きたかったところをひととおりまわったあとはランチへ。食事を楽しんでから寄ったのがこちら、「上野桜木あたり」。昭和13年の日本家屋を再生した複合施設です。中庭を囲むように、「Kayaba Bakery」「塩とオリーブの店 おしおりーぶ」「谷中ビアホール」と「シェアショップKATATEMA」と複数の店舗が入っています。昭和レトロの路地裏に、令和のオシャレさが加わりワクワクが止まらない施設でした。

「上野桜木あたり」は、住宅街の一角にあります。

のぼりがおしゃれ。

趣のあるたたずまいです。

まず、2階にある「シェアショップKATATEMA」へ。こちらはセレクトショップです。金継ぎの茶碗が気に入り、購入しました。

購入したのはこちらの器。

欠けた部分を金継ぎしてあります。

こちらは、昭和初期の九谷焼でした。

お店からの風景は、朝ドラの一場面のような景色でした。

その下の階の「塩とオリーブの店 おしおりーぶ」にも行きました。このお店には、塩で遊びオリーブオイルを楽しむ、をコンセプトに世界中から美味しいものが集められています。塩・オリーブオイル・バルサミコ酢・さまざまなフレーバーオイルなど、置かれている商品は実に多種多様。

そしてなんといってもすごいと思ったのは、商品はすべて試食させていただけるところ。ティースプーンに数滴落としてもらうのですが、〇〇のオイルと〇〇のバルサミコ酢と〇〇を合わせて……と商品を合わせて、スプーンの上でどんどん美味しいソースをつくってくれるのです。まさに食のエンターテイメント!

店内には商品を使ったレシピがいくつもあり食いしん坊にはたまらないお店でした。大好きな和紅茶の試飲もあり最高でした。

商品の味見をさせていただきました。

バルサミコ酢の種類も豊富。

フレーバーオイルがずらり!

店頭もかわいい雰囲気。

試食したものすべてが欲しくなりましたが、厳選に厳選を重ねてホワイトバルサミコ酢とリンゴのバルサミコ酢、そして紅彩塩という調味塩を購入しました。

帰りは再び谷中霊園を通りながら日暮里駅へ。途中、几号水準点や大仏もあり、駅までの道のりも足を止めてしまうところがたくさんありました。

明治年に、地図作成のために設置された几号水準点。

天王寺の大仏(1690年)。

私は大田区に住んでいるので、鶯谷方面は行ったことがなく、とても新鮮な経験でした。歴史が動いた場所を訪れるのは、わくわくします。上野桜木あたり内の「Kayaba Bakery」はパンが売り切れていて寄れなかったので、また今度リベンジしたいと思います。

秋の行楽に大人散歩、いかがでしょうか??

※店舗では許可を取って撮影しています。

写真・文/滝野香織


滝野香織
管理栄養士

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