今年の夏はゆかたで外出!お出かけ時の大人の心得7つ

大人の女性が、サラリと涼やかに着こなす「ゆかた」は、いいものですよね。今年の夏は、花火大会やお祭りから足を延ばして、ぜひ機会をたくさんみつけ、ゆかたで出かけてみてはいかが?外出時の心得を秋月洋子さんに聞きました。

 

 

質の良い反物を選ぶことで幅広い場面で着られます

 

 

花火大会などカジュアルな場面ではゆかたとして。半衿、帯揚げ、帯締め、足袋を合わせて着物風にも着こなせる上質な生地。透け感があるので襦袢を合わせることもできます。左/雪花絞り 綿紅梅反物¥70,000 右/葦柄 縦絽反物¥23,000〈れん〉(ともに衣裳らくや)

 

 

 

帯留めは見た目の涼やかさこそを大切にします

 

 

ガラスや銀は素材自体に涼感がありお勧め。流水や団扇の柄も涼しげ。上から時計回りに/銀細工に淡水パール¥18,000〈騎西屋〉陶器 観世水紋様¥9,000〈五福〉三分紐¥6,000ガラス¥3,800〈れん〉団扇 柳に蝙蝠¥7,500〈九九〉(すべて衣裳らくや)

 

 

 

帯揚げをあしらうだけで顔の印象まで変化します

 

 

ゆかた(綿紬素材/仕立て上がり)¥76,000 半幅帯(麻素材/墨色ぼかし)¥25,000(ともに竺仙/水金地火木土天冥海)ぼかし帯揚げ¥12,000二分半紐¥3,800ガラス帯留¥4,800(すべてれん/衣裳らくや)朝顔の扇子¥3,500(宮脇賣扇庵 東京店)

 

 

 

扇子は大切な小物のひとつ。色合わせまで考えるのも◎

 

 

洋服と兼用で持てるものが便利です。団扇もいいけれど、畳めたほうが手軽に持て、あおぐ姿も優雅な印象に。帯に差す位置に気をつけて。ゆかたに合わせた色選びもおしゃれ。上から/麻¥5,000 レース¥6,000 金魚柄¥2,500(すべて宮脇賣扇庵 東京店)

 

 

 

着物風の着こなしには半衿付きの襦袢が便利

 

 

半衿がついたワンピース型襦袢は衿を縫いつける必要もありません。身頃が綿だと汗も吸い取ってくれるので夏の必需品。足袋には麻素材のものを選んで、より涼しげな印象に。半衿付ワンピース型肌着¥9,900 麻足袋¥3,500(ともに日本橋髙島屋 呉服サロン)

 

 

 

傘はシンプルな無地、バッグは洋装でも使えるものが便利

 

 

左から/純パラソル¥30,000 遮光晴雨兼用パラソル¥24,000 内側レース。純パラソル¥42,000(すべてハンウェイ/ハンウェイ 六本木ヒルズ店)山葡萄かご¥40,000(Law Lan Palace/水金地火木土天冥海)かごバッグ¥18,000(ヴィオラドーロ/ピーチ)

 

 

 

足元まで抜かりなく。履き心地のよいものを

 

 

決め手は足袋を履いても様になる履き物。左上から時計回りに/網代表桐草履 花火刺繍鼻緒¥35,000〈伊と忠〉網代表駒下駄 白革鼻緒¥31,000〈銀座ぜん屋〉春慶塗 桐草履 麻の葉柄鼻緒〈銀座ぜん屋〉¥11,000(すべて日本橋髙島屋 呉服サロン)

 

 

 

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大人らしく装うために人の目に涼やかに映る着こなしを

 

ゆかたを着る時に大切にしたいのは何よりも清潔感と涼しげに見えるかどうか。それを簡単に叶えるものは透け感のある生地ですが、暑いからといって肌着を省略しないで。下着が透けてしまっては台なし。肌襦袢、もしくはベージュのキャミワンピースタイプの下着でもいいので着るべきです。そして、ゆかたはシワもできるし、崩れるもの。だからこそ、できればゆかたも帯も上質な生地を選んでください。着崩れが美しく、〝それなり〞を保ちます。今も昔も、クラシックなものは不動の人気があり、秋草や朝顔といった柄、紺地や白地のもの、そしてCM効果か絞りも人気。行きすぎない華やかさが纏えます。状態さえ良ければ、子どもへ譲ることもできます。また、帯まわりの小物や下駄などで変化をつければ、母娘兼用も可能。美しい着こなしで存分に楽しみましょう。

 

教えてくれたのは……着物スタイリスト 秋月洋子さん
雑誌や書籍でのスタイリングと記事を担当するほか、テレビ、CM、映画と幅広く活躍中。『大人のゆかたスタイルブック』(講談社)も好評発売中。

 

 

 

2017年『美ST』8月号掲載
撮影/田頭拓人(東京)、久保嘉範(関西)、坂根綾子(静物)  ヘア・メーク/杉村理恵子、Yukari(mod entertainment)  着付け協力/装道礼法きもの学院・滝澤、木村 取材/金沢由紀子(東京)、八尾美奈子(関西)

 

美ST