ミスしちゃった…!仕事で失敗したときに取るべき行動5ステップ
仕事で失敗したときは、初動が肝心です。
「もしかしたらバレないかも」「ごまかしきれるんじゃ?」などと思っているうちに、事態はどんどん悪い方向にむかい、取り返しがつかない状況になるという結果もあり得ます。
できるだけ迅速に、以下の5ステップを踏みましょう!
(1)まず一報
溜め込んでしまうと、より事態は悪くなります。
詳しいことは分からなくても、あるいはまだ何の対処も取れていなくても、関係者や上長にできるだけ早く連絡を。
早めに知らせるのが相手のためになります。
できれば、直接や電話、LINEなど、相手が連絡を知ったかどうかを確認できる方法で連絡を取りましょう。それでつながらない場合は、あわせてメールも出します。
なお、悪いことほどまず報告せよ、という教えを「バッドニュース・ファースト」といいます。覚えておきましょう。
(2)見通しを立てる
自分の失敗でどんな悪影響が及びうるか、ネガティブに想定をして伝えます。
たとえば「到着が10分ほど遅れそうで、打ち合わせで来社する◯◯会社の山田さんをお待たせしてしまうことになりそうです」など。
「3~5分遅れそうかな」という場面で、楽観的に「3分で着く!」と伝える人がいますが、そういうときはむしろ不測のトラブルも考え、「10分ほど遅れそうです」と悲観的に伝えるようにしてください。
できれば(1)の前に見通しを立てて、最初の一報の段階で見通しが伝えられるといいのですが……。時間がかかるようなら、(1)、まず知らせることを優先してください。
(3)判断を仰ぎ、できる対処をする
失敗した場合、重要になるのは、失敗した本人がどうしたいかではなく、組織として、できるだけダメージが少ない方向に持っていくことです。
「こうしたら良いのではないか」という案は出しますが、それを勝手に実行するのではなく、「こうしたら良いかと思うのですが、それでよろしいでしょうか?」と許可を取りましょう。
自分のプライドは後回しです。
(4)抜本的な再発防止策を考え、講じる
トラブルが生じたその場では、一旦その場しのぎの対策をすることがあります。
遅刻であれば、とりあえず「遅刻した人の代わりに、手の空いた同僚がアポに入る」などの対処をとり、解決しますが、それはあくまで、その場しのぎ。
そうでなく、今後同じ失敗をしないようなプランを考えましょう。
「気をつける」などの精神論でなく、「今後、打ち合わせを入れるのは、出社予定時刻の30分後からにする」など具体的で現実的なプランに。
(5)あらためて謝罪&お礼
トラブルの解決が一段落して落ち着いたら、あらためて、迷惑をかけた相手に謝罪しましょう。
その際には、(4)の抜本的対策をきちんと報告できるとベター。
フォローしてもらったこと、あるいは、寛大に許してもらったことに対するお礼も心をこめて伝えます。
慣れないうちは失敗が付き物です。失敗するとパニックに陥りがちですが、対処法を知っておけば落ち着いて対応することができます。
失敗自体は良くないことですが、そこで逃げたりごまかしたりせずに、きちんと対処をすることで、あなたの誠実さが伝わります。むしろ信頼度アップ、という展開だって起こるのです。
文/吉田裕子
国語講師。塾やカルチャースクールなどで講師を務める他、『テストの花道 ニューベンゼミ』(NHK Eテレ)に国語の専門家として出演するなど、メディアでも活躍中。東京大学教養学部卒。
画像/ShutterStock(シャッターストック)(pepsco Studio)、PIXTA(ピクスタ)(U-taka、EKAKI、 tkc-taka、asa、xiangtao) 参考書籍/『正しい日本語の使い方 新装版』(エイ出版社)