新型コロナウイルスが蔓延する中、深刻なマスク不足は今でも続いています。そんななか、シャープが一般向けマスクの販売を開始、またパナソニックも来月からマスクの生産に、と誰もが知るメーカーが異業種であるマスクの製造に乗り出しています。
そんな大手企業だけでなく、ファッションや雑貨メーカーなど身近な異業種も立ち上がってくれました。それぞれのメーカーの強みを活かした技術やデザインでの製造販売は、まさに私たちの救世主とも言えそうです。

自社の持つ技術を活かし、自社工場で日々増産する「サイフク」

ニットの産地・新潟県五泉市の「サイフク」は、ニットブランド「226(つつむ)」から『のびるニットマスク』の販売を始めました。新型コロナウイルス対策でマスクを作ってほしいという顧客からの要望に応えて、自社の技術を活かして開発された商品です。
オンラインショップでの販売で毎日増産するという販売方法は、このマスク不足の状況下の中、一貫生産の専業メーカーだからこそできること。

顔にフィットし付け心地よし、何度でもくりかえし洗って使用も可能な「一体型立体ニットマスク」

ニット素材で、縦横自在に伸び、縫い目のない二重構造で顔にフィットしてくれるのが大きな特徴。中央の鼻部分に高さを出す編み方を採用しているので息苦しくない厚さにしているという嬉しい工夫。
また、裏表がなくリバーシブルで、かつ使えて洗うことが出来て何度でも清潔に使用することが可能。糸には抗菌、防臭効果のある天然系デオドラント加工を施した麻素材も入れて清涼感をアップ、これからの季節にも安心です。

『のびるニットマスク大人用』1枚¥1,100
Ｍサイズ：ホワイト、ナチュラ（H14.5×W19cm）
Ｌサイズ：ホワイト、ナチュラル（H15.5×24cm）

子ども用もあるので家族揃って気持ちよく使える♡

『のびるニットマスク子供用』1枚¥1,100
Ｓサイズ：ホワイト、ペールピンク、ペールブルー（H12×16cm）
かわいい色味で、子どもも楽しく着けられますね。

休日も含めてフル稼働で毎日700枚程度を増産、一時的に売り切れても24時間以内には入荷するというまさに救世主的な1枚です。

226(つつむ)オンラインショップ　https://226-knit.com/

「マミアン」の人気パンプスで使用する素材を使って生み出した“神マスク”

数々のファッション誌などでも「神パンプス」として機能性、デザイン性の高いレディースシューズを販売している神戸発シューズメーカーの「マミアン」。パンプスで使用する素材、クッション材などを使い、自社工場をもつ強みである製造のノウハウを活かして「立体ウレタンマスク」の製造、販売を開始しました。

素材の強みを生かしつつ、スタッフ総出で何度も試作を繰り返し完成した逸品

表面には抗菌・防臭性素材を、中面には軽くて丈夫、通気性・伸縮性の高いポリウレタンを、裏面にはポリウレタンの強度・耐久性を高め肌触りを快適にするナイロンを使用しています。
素材の裁断処理などは自社工場で、縫製は普段から一部の縫製を依頼している協力会社に任せ、安心安全な製造環境により作り出されています。つけ心地の良さや耐久性も充分クリアでき、見た目もおしゃれなマスクです。



『立体 ウレタン マスク（3色セット）』（レギュラー・ラージと2サイズあり）¥1,000
2020年4月21日18:00より発売開始

mamian公式オンラインストア
https://www.mamian.co.jp/products/mask-3c
※予約販売再開の情報は公式Twitter、LINEに随時更新されます。

創業65年の老舗帽子店も帽子用の生地や付属品を使って制作開始

東京・日本橋にある老舗帽子店「東栄」の3代目もマスク作りに立ち上がりました。材料はほぼ社内にあるものだそうで、帽子の裏地に使用するブロードやシャンブレーという生地を使用、マスクの裏地にはこちらも帽子に使用しているダブルガーゼという生地を使っています。これにより通気性と肌触りのよさを実現できたそう。
また、裏地にはポケットを付けてキッチンペーパーなどの不織布が入れられるようにして、感染予防の効果も期待できる仕組みになっています。ほかの付属品も帽子作りに使うもので、帽子のつば先に使うワイヤーを入れて鼻にフィットするようにし、ゴムは肌触りが優しい小学校の学帽のアゴ紐を使用。サイズ調整ストッパーも付いているので耳への負担も軽減されるそうです。帽子作りで培った縫製力を活かし、一枚一枚手作りで丁寧に作られている心のこもったマスクです。





『帽子屋さんの手作りマスク プレミアム』¥900（税込み）
東栄　toei@beach.ocn.ne.jp

それぞれの思いが込められたマスク。普段身の回りで使うものを作っているメーカーだけに、つけ心地の快適さには一日の長がありそうですね。

取材・文／西岡直美

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