【徹底取材】コストコは“コロナ禍”にどう立ち向かっている?

Mart読者にもファンの多いコストコ。誰も経験したことのないこの状況下でも営業を続けており、私たちの暮らしを守る強い味方でもあります。
Martでは「楽しみを見つける場所」として取り上げてきていますが、コロナ禍によって、私たちのライフラインとしても大事なお店なのだということに、今さらながら気づかされています。

そんなコストコは、日々緊迫感が増していく倉庫店を取り巻く状況に、どのように立ち向かっているのでしょうか? コストコにお話を伺いました。


コロナ感染拡大に対応すべく、営業時間を変更

「新型コロナウイルス拡大防止の緊急措置として、全倉庫店で営業時間を午前10時から午後7時までに変更しています。また、65歳以上、お身体が不自由なお客様、及び妊娠されているお客様に優先してお買い物をしていただく特別営業時間の実施を始めました。全国の倉庫店にて4月、5月の毎週火曜日と金曜日に午前8時から午前9時45分まで実施しています」とのことです。
また、会員の来店時間にも変化が。あえて土日の混雑する時間帯を避け、比較的落ち着いている平日に来店する会員が増えているとのこと。
「会員様と従業員の安全をいかに確保していくかということが、最も重要であると考えています。状況を見ながら臨機応変に今後も対策をして、この困難を一緒に乗り越えていきたいです」。これが、コストコが現在倉庫店を運営していく上で大切にしていることだそう。
会員である私たちも、利用する時間帯を見直してみるなど、混雑を避ける行動をすることが大切ですね。


具体的に倉庫店で行われているコロナウイルス対策に関して教えていただきました

・全従業員にマスク着用の義務づけ
・会員と実際にやり取りのあるレジや出入口スタッフなどは手袋着用の義務づけ
・仕事場・カートなどの消毒・除菌の徹底
・レジとフードコートでは、目印になるよう赤いテープをフロアに貼って買い物の際の2m程度のソーシャルディスタンスを保つこと
・一部商品についての販売個数制限
・フードコートのテーブル&チェアの撤去
・試食&実演販売の中止
・ソフトバンク、補聴器、オプティカルの一部サービス中止
・入店の際は、従業員の指示に従いP1駐車場の入店待機列に整列し、複数階構造の倉庫店では1階出入口付近からの整列入場は行わず、来店後にP1駐車場の入店待機列に案内することで統一
※浜松倉庫店及び尼崎倉庫店のみ、1階とP1駐車場フロアの整列での案内。平置き駐車場のみの倉庫店では、ショッピングカートを準備後建物に沿って整列する案内。

また、利用する会員へもお願いをアナウンスし、安心・安全な買い物環境づくりに取り組まれています。
・可能な限りマスクの着用
・コストコのコロナウイルスへの施策に対しての理解・協力
・特別営業時間に来店する65歳以上の方は、年齢確認ができる本人確認書の提示

 

何よりもソーシャルディスタンスを守ることが大切


実施している一つ一つの対策はどれも重要ですが、買い物を楽しんでいるとついつい相手との距離感を意識することが難しくなりがち。

そこでコストコでは、30分ごとに倉庫店内のアナウンスを利用して、会員同士で2m程度の距離を保つよう伝えること、レジ前に目印となる赤いテープを張って並ぶ上での距離を伝える取り組みを継続して実施しています。
ソーシャルディスタンスを保つことは、今外出するうえで、とても重要なことです。その重要性を根気強く伝えていくことで、「会員様と従業員の安全を守る」という信念を持って取り組みをされています。


今の状況下だからこそのおすすめの商品やサービスは?

コストコの商品はストックに向いているため、日常生活に必要なものから食材まですべてがおすすめだそう。また、今は外出をしないことが最も重要なコロナウイルス対策。そのため昨年からスタートした自宅から商品を購入できる「コストコオンライン」は活用する価値ありです。巣ごもり需要が増えているため、自宅で子どもが楽しく遊べるアイテムや、便利なキッチンアイテム、備蓄できる食料品など、さまざまな商品が揃っていて自宅にいながらゆっくりと買い物が楽しめるのでチェックしてみては。

 

コストコに期待してくれているファンに、今伝えたいこと

「このような厳しい状況下での会員の皆様の温かいご支援とご協力に、改めて御礼を申し上げたいです。会員の皆様はとても大切な存在であり、皆様に安全で快適なお買い物をしていただくことが、私たちコストコにとって何よりも大事なことです。この困難を乗り越え、一日でも早く通常通りのサービスが提供できることを願っております。会員の皆様、そしてMart読者の皆様の安全とご健康をお祈り申し上げます」。

会員を大切にするコストコだからこそ、今の状況を一緒に乗り越えていきたいという相互理解による危機管理。そのために従業員に何ができるか、どのようにすれば会員へのお願いが伝わるかを考えながら運営している企業姿勢には感動を覚えました。

取材・文/西村絵津子

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