いちばん良かったのは「新しい自分が発見できたこと」― 40代YouTuberの世界 〜 mikimaru zさん 〜
最近、その活躍ぶりに何かと注目が集まるYouTuber。いろんなチャンネルがあるけれど、収益を得るためには登録者数が1,000人以上で、公開動画の総再生時間が直近の12カ月で4,000時間以上などの条件があるようです。
「どうして始めたの?」「どれぐらい大変なの?」「その対価は?」――2019年にYouTubeデビューしたmikimaru zさんにお話を伺いました。
★ 既に登録者数4万人超の〝主婦Tuber〟の現場を見せていただきました
◯ 今回お話を伺ったのは…
mikimaru zさん
マスク姿はコロナ禍以前からのスタイル。絶妙なツッコミのテロップがクセになる人気YouTuber。#mikimaru z
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年齢:45歳
デビューした時期:2019年2月
現在の登録者数: 4.25万人
1本の動画に費やす時間:
撮影に1時間30分、編集に5~6時間
設備投資額:
手持ちのiPhoneと、3,000円程度の三脚、iPad
平均月収:
YouTube規定の視聴回数に対する広告料の他、企業から動画配信のご相談を受けることもありますが、平均して中学生の1年分の塾代程度の月収です(笑)。本職も続けていきたいので、YouTubeは収益にとらわれず楽しみながらやっていきたいです。
★「主婦の日常」を発信していきながらも家族を第一に考えています
〝主婦系〟といわれるジャンルで人気を博す「mikimaru z」さん。いまや登録者数4万人超を誇る人気YouTuberですが、2年前まで『本当に普通の主婦』だったと言います。
「40を過ぎ、何か新しいことをしてみたいと思って始めたのがYouTube。そのころすでに、主婦で活躍している方がいたので、全く知識も根拠もないのに、これならできるかもと思ったんです」と笑います。
そんなミキマルさんは、始める前に〝決まり〟を作ったそう。それは〈家族に迷惑をかけない〉ということでした。
「当時、下の子がまだ中学生で地域とのつながりが強かったのもあり、迷惑をかけたくなかったんです」と、ママ友にも知らせず、コロナ以前から〝身バレ〟しないようにマスク姿で細心の注意を払いながら動画を上げ続けてきたそう。
それでも、始めたことで新しい自分に出会えたとミキマルさん。「何もできないと思っていた自分でも、できることがあると気づくことができました。もし〝身バレ〟してしまったら? それでも続けると思います」
ミキマルさんがマスクを取って映る日も、そう遠くないかもしれません。
★ mikimaru zさんは…「2人の息子を 育てながら、 仕事もしながら…… 普通の40代主婦です」
<ジャンルにはこだわりません。オールラウンダーです>
朝のお弁当作りの様子やお買物記録など、たわいもない主婦の日常を動画にしています。中にはただ子どもと雑談しているだけの動画も(笑)。動画によく出てくる愛猫「あーちゃん」は猫好きさんにも人気なんですよ。
<使用機材はこれだけです>
動画の撮影も編集も、iPhoneと量販店で購入した三脚だけで、動画用カメラなどは使っていません。iPadはサブ機&データ保存用に使用しています。秘密道具は大きな鏡。iPhoneの後ろに置き、自撮りするときの画角の確認に使います。以前は携帯用のライトやクリップなども購入してみましたが・・・
結局使わなくなりました……。
<ビッシリと書き込まれたネタ帳兼予定表>
思いついたテーマや、撮影、編集の予定も書き込んだ「ネタ帳」。完了した予定を消して〝見える化〟すれば、達成感も得られます。ネタのストックは1カ月分用意しています。
<空き時間を見つけては編集作業に取り組みます>
まとまった作業時間がなかなか確保できないので、塾のお迎えや歯医者の待ち時間などのスキマ時間に動画編集。動画編集アプリを使えば、どこでも作業ができるので便利です。
<YouTubeの代表作>
動画再生数を上げるきっかけになったファッション動画。「GU」というビッグネームと「40代主婦」というキーワードで検索にかかったようで、チャンネルを知ってもらうきっかけに。その後に配信したお弁当動画にも繋がって、少しずつ登録者数が増えてきました。
撮影/BOCO 取材/角田ひかる、孫 理奈 ※情報は2021年5月号掲載時のものです。