篠原涼子さん×岩田剛典さんに聞く「年齢を重ねて見えてきたこと・変わったこと」

2月14日より全世界独占配信中のNetflixシリーズ「金魚妻」で共演している篠原涼子さんと岩田剛典さん。大人ならではの“禁断の純愛”を描いた本作になぞらえて、素敵な年齢の重ね方をテーマにインタビュー。芯のある凛とした女性としてCLASSY.世代が憧れる篠原さんと、このところぐっと大人の魅力を増しつつある岩田さんのトーク、必見です!

プレッシャーがあるからこそ“よりよい自分”へと近づける

–おふたりが年齢や

–おふたりが年齢や経験を重ねる中で、周囲からの見られ方や求められるものが変わってきていると感じたことはありますか?

篠原さん:これからどんどん出てくるんじゃないかなと思っています。これまでも、強い女性像の役が多かったところから、ときには母親だったり、優しい女性だったり、さまざまな役を求められるようになってきたと思います。でも、その度にギクシャクしたりはせず、いろんなものに挑戦できて楽しいなという感覚の方が大きかったです。ただ、ひとつひとつがチャレンジになるので、その都度試行錯誤はしてきました。役を通じて育ててもらい、今があると思っています。
岩田さん:僕は、経験値とともにだんだん怒られなくなったり、人に言ってもらえることが少なくなってきたなと感じています。だから自分で気付きを得るしかないし、ここからが本当に自分自身の能力を試されるのかな、と。ある意味正念場というか、大切な時期に差し掛かっている感じがありますね。

–求められるものが多くなったり、ハードルが上がったりすることでプレッシャーを感じたときは、どう対応していますか?

篠原さん:作品や状況によってはそういう気持ちを感じることはありますね。今回の「金魚妻」もプレッシャーというか、ワクワクしながらも「大丈夫かな、ちゃんとできるかな?」という気持ちがありました。でもそれよりも、より良い作品作りに向けてこの作品に関わる皆がステージを整えてくださっているんだから、役者としてもいいものに仕上げたいという想いの方が強かったです。
岩田さん:プレッシャーがかかった仕事って、終わったときにすごく達成感を感じるんですよね。そう意味でいうと、ずっとプレッシャーがない生活だったらつまらないと思うし、プレッシャーがかかる場所にあえて自分を置いておきたい、という気持ちが心のどこかにあります。さっきの怒られなくなったっていうのもそうですが、いようと思ったらずっとぬるま湯にいられるじゃないですか? でもそれって大丈夫なのかっていう危機感もあって。意外と自分はプレッシャーがある方が楽しめちゃうタイプだと思います。

年齢を重ねる中で“変わったこと”と“変わらないこと”

–経験を重ねて、仕

–経験を重ねて、仕事観や考え方に変化はありますか?

篠原さん:変わってきていると思うのですが、初心の気持ちやピュアな気持ちは絶対に変えたくないんです。そこはキャリアを積めば積むほど大事にしています。新鮮なときの気持ちって取り返せないから、忘れないように、節目節目で立ち返るようにもしています。
岩田さん:僕はまだ発展途上ですが、ひとつひとつの作品に携わらせていただく度にいろんな監督、スタッフ、共演者の方と出会って、毎回毎回勝手ながら発見をして、次に活かそうと思いながらやってきたので、自然と価値観は変わってきますね。価値観が変わることに抵抗はなくて、多様な考え方を柔軟に取り入れながら、大人になっていくのかな、と。ただ、価値観が変わっても、自分が好きなことでお仕事をさせてもらっているありがたさは忘れちゃいけないと思っています。自分が好きで辛いこともやるし、プレッシャーがかかることにも身を置いているから、この先も好きを原動力に仕事に向き合っていきたいです。

–篠原さんにお伺いしたいのですが、人生の先輩として、CLASSY.世代の人たちがどんなふうに30代を過ごせば良いか、アドバイスをいただきたいです。

篠原さん:私の場合、20代の頃は目の前のやらなきゃいけない、出会わなきゃいけないことにハムスターが回し車を走るように一生懸命に取り組んできました。30歳になってやっと周りがちゃんと見え始め、ひとつひとつのことにゆっくり向き合えるようになったのですが、それくらいの時期ってすごく大切ですよね。きっと30代はいいことも悪いこともやってくると思うけれど、何事も自分にとってチャンスだと捉えてほしいです。たとえいいことだとしても、当たり前に受け止めるんじゃなくきちんと感謝したり、悪いことだとしてもネガティブになりすぎずに受け止めたり。30代って、物事を前向きに変えるエネルギーが一番あるから、それを利用して自分を信じて後悔のないように過ごして欲しいです。30歳はまだまだ若い! これからです!

選択の多いCLASSY.世代に篠原さんからのアドバイスは?

——どうしても人と比べてしまう

——どうしても人と比べてしまうCLASSY.世代も多いのですが、篠原さんご自身はそういう経験はありますか?

篠原さん:人と比べられることはあるけれど、自分から比べることはしないように生きています。自分は自分だし、比べることで自分がなくなったり、人と同じになるのは嫌なので、あの人が幸せで自分が不幸だとしてもそれでいいか、と受け入れるようにしていますね。不幸な時期があったとしても、それは自分の人生のページに残る大切なことだと捉えています。

——篠原さんの言葉を聞いて、ちょうどCLASSY.世代である岩田さんはどう感じたか教えてください。

岩田さん:CLASSY.世代は、またひとつ人生の選択を迫られるような変革期ですよね。でも篠原さんのおっしゃる通り、意外と30代ってまだまだなんでもできると思っていて。落ち着かなきゃって現実的な生き方を模索したり、SNSが発達しているから周りと比べてダメだなって感じることもあるかもしれないけど、体力もあるし、そんなに若い頃と変わらないと思うんですよね。やりたいことがあるなら逆に今やらないと後悔するから、臆せず挑戦していきたいです。

Netflixシリーズ「金魚妻」全世界独占配信中!

Netflixシリーズ「金魚妻

Netflixシリーズ「金魚妻」
多数のサロンの共同経営者として働き、タワーマンションの高層階で誰もが羨む生活を送る平賀さくら(篠原涼子)は、実は夫・卓弥(安藤政信)のDVに苦しむ日々を過ごしていた。夫の浮気相手であり、同じマンションに住むゆり葉(長谷川京子)に挑戦的な態度を取られても、仕事のために耐えていたさくらはある日、ふと立ち寄った金魚屋で店主・春斗(岩田剛典)と出会う。なぜかさくらを懐かしいように見つめる春斗との会話に、癒されていくさくら。卓弥からの暴力が限界となり家を飛び出したさくらは、春斗と一線を超えてしまう。果たしてその愛は裏切りか、運命か––––。

▶︎Netflix「金魚妻」公式サイト

撮影/宮下昌生 スタイリング/宮澤敬子(WHITNEY/篠原さん分)、桶谷梨乃(W/岩田さん分) ヘアメーク/宮本陽子(篠原さん分)、下川真矢(BERYL/岩田さん分) 取材・文/坂本結香 編集/宮島彰子(CLASSY.ONLINE編集室)