申真衣さん「忙しい人ほどキャッシュレスのすすめ」割り勘で一番便利なのは?【お金連載】

申真衣 しんまい VERY モデル 社長

撮影/倉本ゴリ<Pygmy company>

子育てを通して、今まで以上にお金の大事さを実感するようになったけど、お金の使い方や貯め方なんて学校では教えてくれなかったし、みんなはどうしているの……? そんなママたちの悩みにこたえるべく、元外資系金融会社勤務、現在は企業の取締役をされているVERYモデル・申真衣(しんまい)さんに、毎月読者から寄せられたお金に関する質問に答えてもらうコラム連載。第8回は「キャッシュレス」がテーマです。(過去の連載はこちら

 

【第8回】今月の質問

キャッシュレス決済が便利そうだなと思うのですが、いまだにネットバンキングも使えないほどデジタル音痴です…

 

キャッシュレスは複数使い分け
友人間で便利なのはLINE Pay

 

ここ数年でキャッシュレスがどんどん普及してきました。PASMOやSuicaなどの交通系電子マネー、PayPayやLINE Payなどスマホを使ったQR決済、クレジットカードやデビットカードなどもそうですね。私は買い物のほとんどをキャッシュレス決済で済ませています。現金を使うのは「オフィスグリコ」でオヤツを買うときぐらい(笑)。急にお金が必要になったときに備えて、数万円持ち歩くようにはしていますが、ATMには月に一回も行かない程度です。

キャッシュレス決済もいくつか使い分けています。iDはサービス開始当初から使っていて、これはカードの延長という感覚。メルカリの売上金はそのままメルペイとして使います。友だちとランチするときに便利なのが、LINE Pay。お店によっては個別会計できないところも多いので、誰かがまとめて払ったらLINE Payを使って割り勘します。1円単位でも手数料がかからないので便利なんです。

ママ友に子どもを預かってもらった際にも、LINE Payは大活躍。アイスを買ってもらった、どこかの入場料などを立て替えてもらったときなども、LINEでさっと送金します。特にお菓子など少額のものは、あとから現金で渡そうとしても、すんなり受け取ってもらえないことも。それに、おつりが出ないように現金をすぐに用意するのは難しいですよね。だからお礼のLINEとほぼ同時に送金するようにしています。

出産祝いや結婚祝いを贈るのにも便利ですよ。数人で贈ろうと思っても全員集まるのは難しいから、代表者に買ってもらってLINE Payで決済。「今度会ったときに」なんて言っていると、払ったか払っていないのか分からなくなることってありませんか? 口座振込もつい後回しにしてしまいがちです。キャッシュレス決済は履歴が残るのが利点。忙しい人ほど、キャッシュレス決済でお金に関する面倒から解放される気がします。

 

ネットバンキングを安全に使うため、パスワードアプリを活用

 

社会人になったころに銀行口座をオンラインにしました。しばらく預金通帳も持っていましたが、今はweb通帳に切り替えています。紙の通帳だと記帳しにいかないとお金がいくらあるか分からない。その点、web通帳ならいつでも見られます。わが家は家計を分けていて、夫婦がお互いに振り込みをし合っています。また、子どもの習い事で毎月月謝を振り込むものも多く、スマホだけで完結するネットバンキングの便利さを感じます。

社会全体でキャッシュレス化を進めようとしている時代。銀行によっては通帳を作るとお金がかかります。また、ATM手数料を上げる流れもあります。コスパの面からもインターネットバンキングやキャッシュレスに切り替えていったほうがいいと思います。

とはいえ、パスワードが漏洩したら怖いし、忘れると厄介という気持ちも分かります。確かに自分で考えるパスワードはパターンが決まっているし、3つくらいのパスワードを使い回してしまいがち。なので私は「LastPass(ラストパス)」というパスワードアプリを利用しています。これはランダムに生成したパスワードをネットバンキングのログイン時などに自動的に入力してくれるというもの。自分で考える必要もないし、覚える必要もありません。無料のパスワードアプリもありますが、セキュリティの問題も考え、あえて有料アプリにしました。

 

キャッシュレスなら
「家計簿の自動化」も可能に

 

先ほども説明しましたが、キャッシュレス化のメリットは履歴が残ること。それを家計簿アプリにまでつなげれば、お金の流れが見えやすくなります。家計簿をつけるのはハードルが高いと考えている人もいるかもしれませんが、「マネーフォワード」など家計簿アプリのほとんどがキャッシュレス決済と連携できます。一度紐づけてしまえば、黙っていても勝手に「食費」「日用品」など項目別に仕分けしてくれるんです。

家計を「見える化」するメリットは節約だけではありません。つけ始めて数ヶ月もすると、一体自分たちが何にいくら使っているのか見えてくるはず。これは大きな買い物をするときにも役立ちます。例えば、今は頻繁にタクシーを使っているからクルマを買いたいけれど、コスト的にどうなんだろう? こういうときに実際使ったタクシー代が一目で分かったら、判断材料になりますよね。

また、今の生活コストを知ることで、将来いくら必要か、いくらあれば楽しく暮らしていけるかも見えます。未来を明るく過ごすためにも、家計簿アプリやそのためのキャッシュレス決済をぜひ検討してみてください。

シンマイ ミニ財布 ボッテガ

オフィスグリコなど、最低限必要な買物用のミニ財布はボッテガ。ビスコをつい買ってしまいます(笑)。

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取材・文/樋口可奈子