思春期、反抗期こそ!「親子マッサージ」で柔らかな母子関係を
「もうっ!ママうるさい!」と、思春期で毎日のように反抗する子どもの態度に、頭を抱えている親御さんも多いはず。学校から帰ってきても部屋に閉じこもり会話が減ってきたり、子どもの不機嫌な対応が思わず親子喧嘩の原因になっているという方も……。そんな親子関係が柔らかくなる方法があるんです。それは、親子マッサージ! 体調や悩みにアプローチするツボや経絡を刺激し、心と身体を癒してくれます。それだけでなく、スキンシップによって愛情ホルモンのオキシトシンが分泌され、マッサージをする親御さん自身の不安や緊張、イライラを和らげてくれる効果も! そんな思春期のお子さんママでもある、モデル小野千恵子さん母娘に親子マッサージを体験していただきました。
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教えてくれたのは……
一般社団法人EduQ国際ナチュラルタッチ協会 代表理事 伊吹砂織先生
ご主人のお仕事をきっかけに中国へ。その頃、お子さん(当時小4)の成長痛をきっかけにEduQ国際ナチュラルタッチ協会の創始者ドリス・シュー先生と出会い、思春期前の子どもにマッサージすることの素晴らしさに感動し、直弟子第1号に。今でも22歳になった息子へ、たまにマッサージをしたり、一緒にライブやご飯に行ったりなど、ほどよい距離感での関係をお互いに楽しんでいます。現在は横浜を中心に活動し、親子マッサージトレーナーとしても活躍。全国からの思春期に悩む親御さんからの問い合わせも多く、現在ではオンライン受講も。日本各地や海外まで広まりつつある今話題の親子マッサージを、5つの悩み別で紹介します。
一般社団法人EduQ国際ナチュラルタッチ協会
親子の心が落ち着き、子どものやる気を引き出す「手のひら」マッサージ
マッサージを始める前は、必ず子どもにマッサージをしていいか確認を取りましょう。断られた場合は、その時は無理にマッサージをしないこと! 子どもの気持ちを優先することが大事です。手のひらマッサージは簡単なので、日常に取り入れやすいです。内八卦(うちはっけ)というツボと、労宮(ろうきゅう)というツボは、気持ちを落ち着かせるツボ。オイルを付けると滑りやすくおすすめ。
受験や勉強の疲れに効く「肩・肩甲骨まわり」マッサージ
肩井(けんせい)のツボは肩こりのツボ。大人も揉まれると気持ちいいツボです。肩のマッサージをくすぐったがる子は、3本指の指先でタップしても大丈夫。勉強の休憩中など、椅子に座った状態で机の上にクッションなどを積んで、頭をのせると体が安定しマッサージしやすくなります。
成長痛やスポーツ後の脚の疲れを緩和!「足」マッサージ
足裏は、全身の臓器や器官と繋がっているので刺激することで全身を整えてくれます。仰向けになり、寝転びます。委中(いちゅう)のツボは、膝の痛み、成長痛、むくみを改善し、湧泉(ゆうせん)のツボは疲労回復に良かったり、気力が湧いたり、おねしょ対策にも良いと言われています。
生理痛の緩和、便秘解消に「おなか」マッサージ
丹田(たんでん)は全身の気が集まる重要なツボです。元気の源で気力アップ、生理痛や冷え性、おねしょ対策にも! 手を温めたウォームタッチや、あずきホットパックなどで丹田を温めるのもお勧めです。
生理痛の軽減には「三陰交」がおすすめ!
三陰交(さんいんこう)は、生理中も使えるツボです。全身の血を巡らせ、冷えなど女性特有の悩みに働きかけてくれます。骨の上を揉むのではなく、骨の内際を刺激するように。マッサージしながら「体を冷やさないように常温のものを飲もうね」などと普段から話してあげましょう。
イライラや気分の落ち込みなどの情緒不安定に「胸」マッサージ
胸のマッサージは恥ずかしがる子もいるので、子どもと相談すること。膻中(だんちゅう)のツボは、情緒不安定をやわらげる他にも咳や痰を出しやすくしてくれます。胸にハートを描くように擦ると胸が開き呼吸が深くなります。そして猫背の改善にも。胸を触られることに抵抗がある子は、デコルテだけを擦るだけでもOK! デコルテも難しいようなら、ツボ以外を同じ手順で背中にマッサージしてあげてください。お互いの顔が直接見えないので恥ずかしくなくマッサージしやすいです。
マッサージが終わった後は、お互い「ありがとう」と言い合いましょう。先に親の方から「マッサージさせてくれてありがとう」と言うといいですね。
「実は、うちでは娘たちにマッサージをしています。でも、オリジナルでゴリゴリし過ぎていたかも……。優しいタッチでも子どもの身体はほぐれるって知れてよかったです。親子マッサージの手順も簡単だし、すぐ覚えられそう。スキンシップを交えたマッサージを習慣化出来たらいいですよね。」
「楽しかったです! くすぐったがり屋なので、他の方にマッサージをされることに少し抵抗はあるけど、身近なお母さんからしてもらえることが嬉しくて。手のぬくもりも感じて安心したし、お家でもまたやって欲しいです。」
親が子どもの心身の変化に気付き声をかけることで、子どもたちはちゃんと自分のことを見てくれていると感じて安心します。でも、その声掛けが難しく思うのが思春期です。「何て声を掛ければいいのだろう?」「聞いても話してくれないんじゃないか?」そんな時には「マッサージしようか?」と声を掛けてみてください。親子マッサージを子どもが親へ甘えるツールとして、触れ合う機会、コミュニケーションのきっかけにしてほしい。マッサージをさせてくれない子の場合は、まずは受け入れ態勢作りから。朝の登校前に「いってらっしゃい!」の声かけと、一緒に背中をポンッと叩くところからスタートしましょう。やり続けることで、それが当たり前になったら、親子マッサージにチャレンジしてみて下さい。マッサージを通して、お互いが柔らかい気持ちになるはずです。
▼親子マッサージについて、くわしくはこちら
一般社団法人EduQ国際ナチュラルタッチ協会
小野千恵子さん ワンピース¥10,120カーディガン¥8,580(ともにスナイデル ホーム)
②マッサージ 里桜ちゃん Tシャツ¥8,250(アメリカーナ×ジーンズ ファクトリー/ジーンズ ファクトリー)パンツ¥7,920(ジェラート ピケ)
撮影/沼尾翔平 モデル/小野千恵子・里桜 ヘア・メーク/陶山恵実 スタイリスト/小川真央 取材/石澤扶美恵
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