【はじめての老眼鏡Q&A】老眼と視力低下の違いとは?

老眼は誰にも訪れる老化現象のひとつ。老眼鏡というと気後れしてしまうかもしれませんが、今は様々な遠近両用レンズやフレームなど、進化した使えるものばかりでイメチェンにも最適!今回は、人気メガネブランドZoffの広報さんに老眼や老眼鏡にまつわる素朴な疑問に答えてもらいました。まずは知ること、似合うメガネを見つけることから始めましょう。

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Q1.老眼ってすぐ分かるもの?視力低下とはどう違うの?

一般的に老眼は加齢とともに誰にでも起こる老化現象のひとつで、年齢とともに近くのものにピントが合わせづらくなること。平均で45歳くらいから、早い人では35歳くらいから感じるようです。視力低下(近視)は、近くのものにはピントが合い、遠くのものが見えにくい状態を指します。近視の人は老眼になりにくいと言われていますが、それは老眼による症状を自覚しにくいだけ。眼科でなくとも、眼鏡店での視力検査でも、老眼や近視の診断はつくので迷ったら気軽に視力検査を受けることをおすすめします。

Q2.100均にあるような既成の老眼鏡ってどうですか?

既成の老眼鏡は左右の度数が同じ。実際人間の目は左右で視力が異なるので、きちんと視力を測定をしてそれぞれの目に合った度数を入れた老眼鏡を作るのがベストです。

Q3.手持ちのメガネを老眼鏡に変えることはできる?

フレームを流用してレンズだけ替えれば、手持ちのメガネを老眼鏡として使うことは可能。遠視の人が老眼になった場合はレンズが厚くなりやすいので薄型レンズにするのがおすすめ。乱視のレンズを使っている人は、老眼鏡に乱視の度数を入れることもできます。Zoffでは、お気に入りのメガネを見つければ、度数が変わってもレンズだけ交換することが可能です(※フレームの素材・形状、経年数によってはお受けできない場合があります)。

Q4.老眼メガネは目が大きく見えるってホント?

近視の人が使うマイナス度数の入った凹レンズは中心が薄く、周囲に向かって厚くなるのでレンズを通すと周囲の人から見ると目が小さく見えます。逆に老眼や遠視の人の使う凸レンズは拡大鏡のような効果があるので目が大きく見えます。

Q5.メガネと顔の相性はどこを見ればいい?

メガネのフレームと眉のバランスが大事。メガネをかけたときにここのバランスが悪いと間が抜けた顔に見えてしまう恐れが。ポイントは、フレームのトップラインと眉頭の起点が重なるものを選ぶこと。自分にとってベストの眉メークをした状態で選ぶようにしましょう。

Q6.自分に似合うフレームのサイズはどう見ればいい?

まずはタテの幅を。レンズ部分の上下幅が、眉から顎までを3分割したときに、1/3以内に収まるサイズをベースにしましょう。上下の幅が狭いと顔が長く見え、広いと短く見えます。顔が長く見えてくる美ST世代にはやや広めがおすすめ。

タテ

ヨコ幅は、メガネのヨコ幅が顔の幅とほぼ同じが理想的。幅が狭いと顔が大きく、逆に幅が広いと小顔に見えます。小顔に見せたいと思っても、幅が広すぎると顔の質量感そのものが増えて見えるので注意。

ヨコ

Q7.メガネのフレームデザインで顔の印象は変わる?

選ぶフレームによって「なりたい自分」になれるのがメガネの魅力のひとつ。一般的にはラウンド型は気さ くで親しみやすく、スクエア型はスマートで知的な印象に。迷ったら「自分の顔の個性」と「フレームが与 える印象」が逆のものを選ぶと、顔の中で雰囲気が中和してぴったり合います。

Q8.瞳の位置にもベストバランスがあるの?

あります。レンズの上下幅と左右幅を5分割し、タテヨコともに2/5に位置する交差点に瞳の中心が来るのが黄金比。つまり、レンズの中心からやや上、目頭寄りに瞳の中心が位置する状態を目安に。

Q9.カラーレンズのメリットは?

色つきレンズはファッション性だけというのは間違い。例えば特定の光を抑えることで目の負担を軽減したり、視界をよりクリアにしたりするなどのメリットがあります。眼鏡店では遠近両用を含む、度数の入ったカラーレンズを作ることが可能です。カラーレンズは色によって向いているシチュエーションがあるので、用途に合ったものを選ぶようにしましょう。 例えば、グレー系は眩しさを軽減しつつ見える景色の色の変化は少なく、自然な見え方を保ってくれるのでドライブやジョギングに。ブラウン系はコントラストを高めて鮮明な視界を保ってくれるので細かな動きで結果が大きく左右するゴルフなどに。グリーン系は裸眼に近いナチュラルさがあるので、キャンプやBBQなどのアウトドアに向いています。

老眼鏡はレンズもフレームも年々進化していて、今やバリエーションも豊富です。一見、老眼鏡には見えないデザインもたくさん。躊躇せず取り入れると、見えやすさの変化に驚くはずですよ。

教えてくれたのは……Zoff 広報 鈴木晴子さん

2023年『美ST』9月号掲載 撮影/須藤敬一 取材/安西繁美 イラスト/宮島亜希 編集/佐久間朋子、千田真弓

美ST