秋口の不調は黒豆で吹き飛ぶ⁉残暑のからだをケアする薬膳レシピ

黒豆
秋の訪れを感じつつも、まだまだ残暑が厳しい日々。そんな時期にふと感じるからだのだるさや不調、あなたは経験したことがありますか? それは、夏の間の疲れが秋口にあらわれているからかもしれません。

今回は、そんな秋口の体調不良を改善するための、簡単で美味しい薬膳レシピをご紹介します。

目次

  • 秋口の体調不良は「夏の疲れ」かも
  • 秋口の体調管理には黒豆が効果的
  • 黒豆を使った美味薬膳レシピ
  • 秋口の体調不良には漢方薬でのケアもおすすめ
  • 秋口の体調不良、黒豆と漢方で乗り切ろう

秋口の体調不良は「夏の疲れ」かも

体調不良の女性
高温多湿となる夏には、無意識にストレスが蓄積されています。

冷房を使っている室内と外気の寒暖差が大きかったり、冷たいものの大量摂取によって胃腸が弱っていたりするためです。これらが影響することで、秋口にだるさや頭痛、食欲不振などを引き起こします。

秋口の不調を見過ごすと、免疫力が低下し、風邪を引きやすくなるなど、さらなる体調不良をまねいてしまうかもしれません。

秋口の体調管理には黒豆が効果的

黒豆
秋口の体調管理には、栄養豊富な「黒豆」がおすすめです。黒豆には、抗酸化作用のあるポリフェノールや疲労回復に役立つビタミンB1が豊富に含まれています。

とくに、黒豆に含まれる黒大豆ポリフェノールは、長期間摂取することで疲労を軽減する効果が確認されている成分です。黒豆は、食欲がない人でも食べやすいおすすめの食材です。

黒豆を使った美味薬膳レシピ

黒豆煮

黒豆を使った薬膳レシピを2つご紹介します。

黒豆の甘煮

<材料>作りやすい分量

  • 黒豆 200g
  • 砂糖 200g
  • 醤油 小さじ2

<作り方>

  1. (軽く洗った黒豆を、黒豆の6倍の量の水(1200mL)を入れた鍋に加え、室温で12時間程おいておく。
  2. シワのない状態まで黒豆が戻ったら、砂糖を加え箸で軽く混ぜる。混ぜ終わったら鍋を中火にかけ、アクを丁寧にとる。
  3. アクを取り終わったら火をできるだけ弱火にし、落とし蓋と外蓋をして3〜4時間煮る。この際、吹きこぼれを防ぐため、外蓋は少し隙間を開けておく。
  4. 箸でスッと黒豆が切れるくらいまで柔らかくなったら火を止め、仕上げに醤油を加えて軽く混ぜたら完成。

しっかり甘さを出したい場合には白砂糖を、あっさりした甘さに仕上げたい場合にはグラニュー糖を使うのがおすすめです。

黒豆のチョップドサラダ

<材料>2人分

  • 蒸し黒豆 200g
  • きゅうり  1本
  • トマト 1個
  • 玉ねぎ 1/4個
  • コーン  50g
  • レタス 3〜4枚
  • お好みのドレッシング 適量

<作り方>

  1. きゅうり、トマト、玉ねぎを食べやすい大きさに角切りにする。レタスは手でちぎる。
  2. 蒸し黒豆と(1)、コーンをよく混ぜお皿に盛り、ドレッシングをかけて完成。

ほうれん草を入れたり冷凍のミックスベジタブルを使ったりと、野菜はお好みのものでアレンジしてみてください。

秋口の体調不良には漢方薬でのケアもおすすめ

漢方
秋口の体調不良には、漢方薬もおすすめです。秋口の体調不良の原因として、寒暖差による自律神経の乱れや胃腸の疲れ、疲労やストレスの蓄積などが考えられます。

対策としては、

  • 自律神経を整えて、ストレスによる心身の疲労を改善する
  • 消化、吸収機能をよくして、栄養を全身に届けて心とからだを元気にする
  • 血流をよくして自律神経の乱れを整え、中枢神経の機能を回復し安眠に導く

といった働きをもつ生薬を含む漢方薬を選びます。

漢方薬は根本からの体質改善が目指せるので、不調を治すだけでなく、不調になりにくいからだ作りにもアプローチすることができます。

<秋口の体調不良におすすめの漢方薬>

・加味逍遙散(かみしょうようさん)寒暖差で自律神経が乱れている人に。エネルギーの流れをスムーズにし、不足した血流を補って自律神経を整え、イライラやのぼせを鎮めます。

【第2類医薬品】クラシエ薬品 漢方セラピー 加味逍遙散料エキス錠 240錠

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
気力がわかず、だるくてなかなか疲れがとれない人に。胃腸の働きを整えて、疲労を回復させます。

【第2類医薬品】本草 補中益気湯(ホチュウエッキトウ)エキス錠-H 144錠 (12日分) 錠剤 送料無料 あす楽対応

酸棗仁湯(さんそうにんとう)
体力が低下して、心身が疲弊している人に。疲れが続くことなどにより心血が消耗している状態に対し、眠りを整えます。

【第2類医薬品】サンワ酸棗仁湯エキス錠 270錠 送料無料 あす楽対応

食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋など、秋にはたくさんの魅力があります。秋口の不調を乗り切ることができれば、グルメやイベントなどを心置きなく楽しめるでしょう。

漢方薬はからだの状態や体質に合ったものを選ぶことが重要です。うまく合っていないと、副作用が起きることもあるため注意しましょう。

とはいえ、自分で適切な漢方薬を選ぶのは難しいもの。最近では、「あんしん漢方」などのオンラインで相談できるサービスもあるので、漢方薬を使用したい人は相談してみるのもいいでしょう。

秋口の体調不良、黒豆と漢方で乗り切ろう

秋口の体調不良は、適切な食事や漢方薬で改善できます。

とくに、栄養豊富で食欲がなくても食べやすい黒豆はおすすめの食材です。黒豆の下処理が面倒だったり、準備する時間がなかったりする人には、より簡単に取り入れられる漢方薬もおすすめです。体調に合わせて利用するといいでしょう。

食生活の改善と漢方薬をうまく組み合わせて、秋口の不調を乗り切りましょう。

<この記事を書いた人>

山形ゆかり

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘル-youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。