【ラグビーW杯】日本代表・齋藤直人選手が“ラグビーを通して考える”ウェルビーイングとは?

研ぎ澄まされた肉体と精神で世界を相手に高みを目指すアスリートから、ウェルビーイングのヒントをスタディ! 9月8日から始まったラグビーワールドカップに向けて練習に励む齋藤直人選手を、開幕直前にキャッチ。自分自身やチームとの上手な向き合い方について明かしてもらいました。

ゲーム中は強気になれるけれど…普段は落ち込むこともある

──齋藤選手には、練習や日常生

──齋藤選手には、練習や日常生活の中で悩んだり落ちこんだりすることがありますか?
ありますよ! よく緊張もしますし、何かあったらけっこう深く考えてしまうタイプだと思います。とはいえ、ラグビーになると思いきりやれるなと感じる一面もあるのですが……。

──落ちこんでしまったときはどのように乗りきっているのでしょう?
自分の中に閉じこもるよりは、先輩など周囲の人に話して聞いてもらうほうですね。問題があればそれに向けて何ができるかを考え、ひとつひとつ心配の種を潰していくようなアプローチをしているかなと思います。

自分も周りもハッピーでいる秘訣は“チームファースト”な思考

──チームスポーツであるラグビ

──チームスポーツであるラグビー。自分も周囲もハッピーに過ごせるウェルビーイングな状態でいるために、齋藤選手が気をつけていることとは?
ラグビーにおいては、“チームファースト”という考え方が大事なキーワードになっていて。もちろん自分自身がよいプレーをすることも大切なのですが、それよりもまずはチームがプラスの方向に進むためにどう動けるかを考えます。例えばコンディションなどによって、自分が試合に出る週とそうでない週がありますよね。もしスタメンから外されてしまったとしても、試合に出られないからふてくされてそこで終わり、ではなく、チームの勝利のために何をしようかと思いをめぐらせるんです。具体的には、次の試合で対戦する相手チームの動きや特徴をよく研究し理解して、練習でクオリティの高い仮想敵として立ちまわるとか……。試合に出なくても、チームのためにやるべきことや役に立てることがたくさんあるんですよね。そういう思考回路が、“自分も周囲もハッピー”という状態につながっていくのではないかなと思います。

フィジー出身のサム・ケレビ選手から教わったマインドセットとは?

──上向きなマインドセットのた

──上向きなマインドセットのために、これまで影響を受けた人やものごとは?
フィジー出身でオーストラリア代表のサム・ケレビ選手(現・浦安D-Rocks)には、ラグビーへの取り組み方や考え方においてとても影響を受けました。南国っぽく、つねにハッピーなフィーリングを持っているプレーヤーで。あるとき、競技へのモチベーションを保つためにどうしているのか、という質問をしてみたんです。そうしたら「目の前のできごとや小さなアップダウンに左右されないために、自分との約束を設けて、それを規律としてひたすら続けているんだ」というような内容や、なぜ彼がラグビーを続けているのかといったエピソードを、50分くらい時間をとって熱く語ってくれて(笑)。アドバイスの内容も役に立ったし、何より一所懸命教えようとしてくれたその気持ちがうれしくて、自分もあんな選手になりたいなと思いました。

──素敵なつながりですね! では、齋藤選手ご自身は今、なんのためにラグビーをしていらっしゃるのだとお考えですか?
やはりラグビーが好きですし、その結果で両親に恩返しをしたいという思いがありますね。今でも試合を会場まで観に来てくれるので。

ラグビーワールドカップ2023フランス大会
オリンピック、サッカーワールドカップに並び「世界3大スポーツイベント」のひとつとされているラグビーワールドカップ。今大会ではチームキャプテンを姫野和樹選手、副キャプテンを流大選手が務め、ニュージーランド・オーストラリア・フィジーなど様々な出身地や国籍の選手で構成された新生チームJAPANで世界の頂点を目指します。

大会期間:2023年9月8日(金)〜10月28日(土)※現地時間
開催国:フランス

【衣装詳細】
ニットジャケット¥242,000(イザイア/イザイア ナポリ 東京ミッドタウン☎︎03-6447-0624)Tシャツ¥6,270(1975トーキョー/1975トーキョー☎︎03-4360-5727)デニム¥26,400(TMT/TMT ジャパン☎︎06-6534-6614)スニーカー※本人私物(オニツカタイガー)

撮影/永峰拓也(SIGNO) ヘアメーク/RYO スタイリング/久保コウヘイ 取材・文/山下美咲 編集/宮島彰子(CLASSY.ONLINE編集部)