女優・板谷由夏さんが城崎温泉でリモートワーク滞在 「城崎ワーケーション」3つの魅力とは

Vol.3 城崎でアートと自然を堪能する

志賀直哉の短編「城の崎にて」の舞台となる城崎温泉。兵庫県豊岡市にある古くから名高い温泉街。志賀直哉をはじめとした文化人たちが滞在しながら作品づくりを行なったこの地は、徒歩圏内に温泉宿、外湯、食事、川、山があり気負いせずゆったりと過ごすことができる。

いちど訪れて以来とてもこの地を気に入っているという板谷由夏さん。ご自身のブランド「SINME」のデザインという仕事を抱えて、ワーケーション2泊3日へ。

Vol.3は、「城崎でアートと自然を堪能する」です。

 

▼Vol.1はこちら
板谷由夏さんが過ごす “城崎温泉“ ワーケーション

▼Vol.2はこちら
城崎温泉の最大の魅力「食」について

 

永楽館

城崎温泉から車で30分ほどの「出石町」は歴史の古い町。
その町にある、明治34年に開館した「出石永楽館」は、近畿地方では最古の芝居小屋です。
いちど閉館したのが昭和39年。
閉館後、もういちど芝居小屋を!という声が高まり、徐々に復活を遂げました。
「中に足を踏み入れて驚きました。まるで昔の時代にタイプスリップしたかのよう。
大切にされていることが伝わってくるほど、隅々まで磨かれ美しい舞台や客席に、なんだか背筋も伸びました」

舞台の真ん中に座って笑顔の板谷さん。

歌舞伎俳優の片岡愛之助さんが出演する永楽館歌舞伎や、舞台裏の仕掛けの話、昔のポスターの復元秘話など、館長の赤浦さんからお聞きする時間もまた格別。
興行のない日は一般公開されており、舞台の裏側の仕掛けも見ることができる。
この日も午後からはツアーのお客さまたちが中を歩いたり写真を撮ったり興味深そうに過ごしている姿が印象的でした。

永楽館

 兵庫県豊岡市出石町柳17-2
TEL 0796-52-5300
 9:30~17:00(最終入館16:30
 毎週木曜、12/311/1

永楽館

出石町には古くからの街並みがまだ残っており、歩いているだけで旅気分が増します。お昼には蕎麦を食べ、お土産店、生花店など巡った後、絶対に行きたかったという器屋さんへ。
出石町といえば、出石焼。板谷さんはその美しい磁器が気になっていたそう。おやつにおはぎを買って、城崎温泉へと戻ります。

玄武洞公園

城崎温泉へと戻る道すがら「玄武洞」へ寄り道を。いざ寄ってみると、想像を超えた巨大な絶壁に声を失います。高さ33m、幅40mとのこと。
圧倒される絶壁を前にしばらく眺める板谷さん。
「自然が造ったものとは思えない岩の壁は、眺めていると少し怖くなるくらいの迫力です」

160万年前の火山活動によって流れ出た溶岩が固まってできたという柱(岩壁の模様)が連なり、それはとても美しく、自然の力強さを改めて感じさせられるはず。

青龍洞の前でその自然の美しさに圧倒され、しばらく眺める板谷さん。
世界で最初に第四紀の地磁気逆転が発見された場所でもある玄武洞。玄武洞の玄武岩は、その性質によって、長い歴史の中で地磁気のN極とS極が逆転している(N極が南を指す)時代があったということを証明したとのこと。
その神秘的な空気感は、足を運ぶとすぐに体感できます。

玄武洞公園

 兵庫県豊岡市赤石1347
TEL 0796-22-4774
 9:00~17:00
https://genbudo-park.jp

城崎文芸館

志賀直哉の短編「城の崎にて」の舞台となる城崎温泉。多くの文人墨客が足を運んだこの温泉街では、その文化との縁を大切にしようと「本と温泉」プロジェクトが発足しました。
2013年の志賀直哉来湯100年を機に、これからの100年を見据えた本づくりや様々なイベントや展示をしています。
「地産地読にこだわった「本と温泉」というプロジェクトを始めたという話を友人からお聞きして、城崎への興味が更に増しました。温泉でのんびりするだけでなく、そこに読書というキーワードがある街。歴史を大切にしながら進化していく街はとても魅力的」と板谷さん。

1996年開館した「城崎文芸館」は、20周年を機にリニューアル。文学と軽やかに愉しく交わえる施設に。前述の「本と温泉」では、湊かなえさん、万城目学さん、tupera tuperaなどの人気作家たちが城崎を舞台とした小説や絵本を生み出しており、ここ「城崎文芸館」でも購入することができる。
「外湯をまわりながら、川沿いに腰掛けて、足湯に浸かりながら、読書をのんびり楽しみたい。この土地にまつわる本をそこで読むとまた違った感動がありそうです」と板谷さんも興味津々。

ここでしか買えない本やグッズは、お土産にも最適です。

城崎文芸館

 兵庫県豊岡市城崎町湯島357-1
TEL 0796-32-2575
 9:00~17:00
 水曜日、年末年始
入館料
大人 (個人)500円、(団体/20人以上)400
中高校生 (個人)300円 (団体/20人以上)200
小学生以下 無料

<板谷由夏 PROFILE>

1999年、映画「avec mon mari」に出演し、女優デビュー。その後、ドラマ「パーフェクトラブ!」を皮切りに、数多くのドラマ、映画に出演。また、映画の魅力を伝える情報番組「映画工房」ではMCとして出演するなど、マルチに活躍。現在、読売テレビ・日本テレビ系「ブラックファミリア~新堂家の復讐~」にて連続ドラマ初主演。2024年にはNHK大河「光る君へ」の出演が決まっている。2児の母であるとともに、自身が立ち上げたファッションブランド「SINME」のディレクターも務める。

モデル/板谷由夏 撮影/関めぐみ ヘアメイク/NOBU スタイリスト/古田ひろひこ 取材・構成/柿本真希

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